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○月×日『別れ』
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「はっ?今なんて言った」
案の定、篤也さんは声を荒らげた。
「真鍋さんに会いに行きました…」
「なんでっ、……何もされてないだろうなっ」
怒りを含ませてるのに、僕に触れた篤也さんの手は優しかった。
心配してくれてるんだ。
過去に恋人を寝取られたと思っているから、僕が真鍋さんに会ったことを心配してくれてる。
優しい人だ。
「大丈夫。話をしただけ」
「会いにって……、よく会えたな。確か三年前にいなくなったっきりだ。」
「卒業アルバム、勝手に見て……実家はわかったから…」
「なるほどな。……それで、わざわざ会いに行った理由は?………蘭のことは終わったって言ったろ?」
篤也さんは呆れたといった感じで、ソファに腰掛けると、僕を隣に座らせた。
話を聞いてくれるようだ。
「……真鍋さんが山梨先輩を好きだったの、知ってた?」
「……、」
知らない。
そんな顔ではない。
知ってはいた、けれど認めたくはなかった、そんな顔だ。
「山梨先輩にお酒を勧めて、それで…」
「いや、アイツが酔ってたのは知ってる。けど、酔ってたからってのは理由にならないだろ。事実、アイツは智史と寝た。」
「真鍋さんは、山梨先輩は嘘はつかないって。浮気はしてないって言ってたの、嘘じゃないよ。山梨先輩は、篤也さんに抱かれてたんだよ」
「……っ、…」
篤也さんは、何かを言いかけたけど、飲み込んでしまった。
難しい話なのはわかる。
受け入れ難いのも。
「……わかった。けど、今更だ。このこと、蘭には話すなよ」
「……」
「…………話したのか?」
「……はい、」
「なんで、……駄目だろ。」
「でも先輩、やっと納得できたって……言ってくれて…」
篤也さんに拒絶されてきた理由がやっとわかった。
ありがとうと、お礼まで言ってくれて、微笑んでくれた。
「…それに、先に山梨先輩に話した方が、篤也さんも会いやすいと思って」
「…………会わねーよ」
「会いたいはずです。」
「会ったら……、……」
「…いいんです。それで。僕達、これで終わりです」
篤也さんが、小さく項垂れた後、僕の体をきつく抱きしめてくれた。
「お前、どうするんだよ……あの馬鹿もいないのにこれから…」
「僕は大丈夫、だけど、山梨先輩には篤也さんがいないとだめなんですよ」
広い背中に腕を回して、もう触れることのない大きな体の感触を感じる。
出会いは最悪だったけど、この人にたくさんの初めてをもらって、たくさん救われた。
本当に、矢野くん以上に好きになれると思った。
「ごめんな、まこと…………ありがとう」
「僕の方こそ、ありがとうございました」
本当はすごく不安。
でも、本当に好きな人と一緒にいられるのなら、それが一番だ。
どうかふたりが上手くいって、幸せになりますように。
案の定、篤也さんは声を荒らげた。
「真鍋さんに会いに行きました…」
「なんでっ、……何もされてないだろうなっ」
怒りを含ませてるのに、僕に触れた篤也さんの手は優しかった。
心配してくれてるんだ。
過去に恋人を寝取られたと思っているから、僕が真鍋さんに会ったことを心配してくれてる。
優しい人だ。
「大丈夫。話をしただけ」
「会いにって……、よく会えたな。確か三年前にいなくなったっきりだ。」
「卒業アルバム、勝手に見て……実家はわかったから…」
「なるほどな。……それで、わざわざ会いに行った理由は?………蘭のことは終わったって言ったろ?」
篤也さんは呆れたといった感じで、ソファに腰掛けると、僕を隣に座らせた。
話を聞いてくれるようだ。
「……真鍋さんが山梨先輩を好きだったの、知ってた?」
「……、」
知らない。
そんな顔ではない。
知ってはいた、けれど認めたくはなかった、そんな顔だ。
「山梨先輩にお酒を勧めて、それで…」
「いや、アイツが酔ってたのは知ってる。けど、酔ってたからってのは理由にならないだろ。事実、アイツは智史と寝た。」
「真鍋さんは、山梨先輩は嘘はつかないって。浮気はしてないって言ってたの、嘘じゃないよ。山梨先輩は、篤也さんに抱かれてたんだよ」
「……っ、…」
篤也さんは、何かを言いかけたけど、飲み込んでしまった。
難しい話なのはわかる。
受け入れ難いのも。
「……わかった。けど、今更だ。このこと、蘭には話すなよ」
「……」
「…………話したのか?」
「……はい、」
「なんで、……駄目だろ。」
「でも先輩、やっと納得できたって……言ってくれて…」
篤也さんに拒絶されてきた理由がやっとわかった。
ありがとうと、お礼まで言ってくれて、微笑んでくれた。
「…それに、先に山梨先輩に話した方が、篤也さんも会いやすいと思って」
「…………会わねーよ」
「会いたいはずです。」
「会ったら……、……」
「…いいんです。それで。僕達、これで終わりです」
篤也さんが、小さく項垂れた後、僕の体をきつく抱きしめてくれた。
「お前、どうするんだよ……あの馬鹿もいないのにこれから…」
「僕は大丈夫、だけど、山梨先輩には篤也さんがいないとだめなんですよ」
広い背中に腕を回して、もう触れることのない大きな体の感触を感じる。
出会いは最悪だったけど、この人にたくさんの初めてをもらって、たくさん救われた。
本当に、矢野くん以上に好きになれると思った。
「ごめんな、まこと…………ありがとう」
「僕の方こそ、ありがとうございました」
本当はすごく不安。
でも、本当に好きな人と一緒にいられるのなら、それが一番だ。
どうかふたりが上手くいって、幸せになりますように。
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