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○月×日『Too late~at that time~②』
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音沙汰ない。
だったらこのままがいい。
そうであってくれた方が、俺の心が穏やかで済むからだ。
乱されるのが嫌いだ。
自分のペースを崩されるのが嫌だ。
努力を惜しまずに得た、今の自分でいたい。
誰にも馬鹿にされない優位な立場で居たい。
だから、自分の容姿である程度の人が自由に動かせると気づいてからは散々利用してきた。
けれどそれを悟られないように、上手く、上手く人を転がして、孤高の存在であれるように。
良い意味で喩えるなら、王様だ。
悪い意味なら高飛車な女王様。
触れていいと言うまで触れさせず、彼等の意思では俺に指1本触れることはできず、それでも俺という存在だけを愛していればいい。
孤高であるからこそ、自分をさらけ出したくなかった…………否、さらけ出せなかった。
だって、本当は醜いんだ。
綺麗な人間の皮を被った醜い人間なんだ、俺は。
こんなプライドの塊になったのにも、一応理由がある。
子供の頃のトラウマをずっと引きずっているからだ。
だから人を信用することができなかった。
ただ瞳の色が違うという理由だけでオバケだ悪魔だと言われて一人ぼっちだった。
今思い返せば、たかが子供の戯言だ。
けど、その頃の孤独や、悔しさが、誰より上位な存在でありたい、なりたいという気持ちを生み出した。
だれにも否定されないような場所にいたいと……
容姿が武器になる年頃になると、誰も瞳のことを気にしなくなった。
良い意味でだ。
みんなと違う、気持ち悪いと言われてきた色を、手のひらを返したように綺麗だ、美しいと言って愛でるようになった。
だから俺はコンプレックスを武器にすることにした。
常に完璧に自分を作ってた。
肌も、髪も、服装も、全部だ。
人の目に触れる場所は完璧に。
だからそんな作り物の自分に優るとも劣らない一志が現れた時には、心臓が止まるかと思った。
俺だけの目でなく、周りも一志を一目置いてた。
一志は学業で秀でていた訳では無い。
ただ、存在感があった。
そこに一志がいるだけで、空気がちがった。
それは、俺が求めてきた初めて会う"上位"な存在だった。
惹き付けられて、目が離せなかった。
一志はおかしな奴だったけど、俺の事を"芸術品"と言った言葉には重みを感じた。
こいつなら"俺"という人間を解ってくれるかもしれない。
表面的な俺だけでなく、醜い部分の俺も受け入れてくれるかもしれない。
いや、そうであってほしかった。
そうなってくれる人を、俺は待ってた。
そこに性別は関係なくて、運命に導かれるように、俺は一志を見つけたんだ。
けど、いざ一志と交際してみると、醜い自分は出せなかった。
一志の前でも完璧な自分を作った。
あいつが綺麗だ綺麗だと言ってくれる自分を磨き上げて、そうであることに価値を感じてた。
美しくなければ、興味を削がれるかもしれない。
もし一志の言う"芸術品"がそうでなくなったら、見向きもしなくなるかもしれない………
そうしてる内に、本当の自分を見せるのが怖くなった。
本当の俺を知ったら、幻滅されるかもしれない。
作り物だったのかと、嫌われるかもしれない。
それは、プライドが許さないというだけの話じゃなかった。
一志は俺が唯一、見初めた人間だった。
だからこそなのか、俺は一志という人間に依存していた。
でも、そこには確かに愛があったんだ。
だからこそ自分と同じくらいに一志にも俺に依存して欲しかったし、愛して欲しかった。
俺無しでは生きられないくらいにだ。
女好きな一志を自分に留めておくには一志の興味をずっと引き続けなければいけない。
それなのに、成長するにつれて体はでかくなり、声も低くなった。
ついには一志の身長までこしてしまった。
肌も、髪も、手をかければ美しく保っていられる。
けど、体を小さくはできない。
一志が望んだわけではなかったけど、それが瞳の色以外のコンプレックスになりつつあった。
でも結局、一志のためにしてきた努力は、俺の独りよがりだった。
愛してたのは俺だけ。
だってあいつは俺を裏切った。
俺以外の人間を抱けたんだ。
それは俺が一志の唯一無二でなかった確かな証拠だ。
口でいくら"遊びだ"と言っても、好きなのは俺だけだと言われても……気持ちなんて"心"なんて関係ない。
俺以外に反応することができる"体"なら、それは裏切りだ。
人の上に立ちたかった。
だから努力してきた。
なのに惹かれたのは自分に優るとも劣らない男だった。
そんなやつに惹かれたのは自分だ。
それくらいのやつでなきゃ自分を晒せないと思ったのも自分だ。
素直な好意を寄せられて触れ合っても、満たされることは無かったし、やっぱり殻を破ることは出来なかった。
けど、一志には誰にも見せたことの無いところまでさらけ出してた。
そもそも、この体を委ねたのだって、一志が初めてだった。
あんな屈辱的で、恥ずかしい思いをしたのは一志が初めて。
だからこそ一志の裏切りは屈辱的で、……惨めだった。
芸術品でもなんでもなく、ただの女が……たいして美しくもなんともない女が抱けるなら、俺は要らないじゃないか。
自分という人間を全否定された気がしたんだ。
フランスに渡り、学業に専念する中で、男女ともに何度もアプローチされた。
どちらも乗り気にはなれなかった。
…………特に、男は駄目だった。
拒絶反応とでもいうんだろうか。
どうしても一志が頭にチラついたからだ。
結局押しに負けて何度か女性限定で付き合ったものの、どの女性とも体の関係が無いまま終わった。
女性に反応しないわけじゃない。
性的なもの全般に、反応しなくなったんだ。
肌と肌が触れ合う行為は、特別なものだから……
許すことが出来なかった。
靡かない俺にずっと献身的だったのがリュカだ。
彼を見た時も、一志の時と近い衝撃を受けた。
きっとリュカは俺が求めるものを持ってる。
寄り添えば、全てを満たしてくれるだろう。
けど、恐怖の方が勝ってしまった。
リュカと付き合ったとして、身を委ねて、裏切られたら…………?
今度こそ俺は立っていられなくなる。
だから、リュカの優しさに甘えて、友人関係を保つことにした。
リュカは無理強いしない。
優しい。
俺の気持ちを汲んでくれる。
それに寄りかかりたいけど、できないのはまだ俺の中に一志がいるからだ。
エベレスト級に高いこのプライドを傷つけた男。
一志が俺につけた傷は心の傷だけじゃない。
あいつが触れた所全部だ。
きっとこの傷は、癒えない。
癒えるまで、誰かを特別にすることなんて出来ないだろう。
けど、リュカには癒せない。
これは、一志にしか癒せない傷だ。
あいつが、土下座して謝ったって許せはしないだろうけど、もうあいつに囚われている自分も嫌だった。
楽になって……今度は、本当に俺の事を愛してくれる人と一緒になりたい。
それがリュカなのかはわからない。
けど、もう自分の思想なんてどうでもよかった。
そんなことに拘っているのも疲れたんだ。
むしろ拘らない方が平和なのかもしれない。
リュカの仕事に同行して日本へ帰ることが決まって、内心怖かった。
たまに日本に帰国していた時とは違う。
長期滞在しなければならない。
一志に会うリスクが上がる。
でも、いい機会なのかもしれない。
もし、また出会う事があったら。
俺は……
俺は……
だったらこのままがいい。
そうであってくれた方が、俺の心が穏やかで済むからだ。
乱されるのが嫌いだ。
自分のペースを崩されるのが嫌だ。
努力を惜しまずに得た、今の自分でいたい。
誰にも馬鹿にされない優位な立場で居たい。
だから、自分の容姿である程度の人が自由に動かせると気づいてからは散々利用してきた。
けれどそれを悟られないように、上手く、上手く人を転がして、孤高の存在であれるように。
良い意味で喩えるなら、王様だ。
悪い意味なら高飛車な女王様。
触れていいと言うまで触れさせず、彼等の意思では俺に指1本触れることはできず、それでも俺という存在だけを愛していればいい。
孤高であるからこそ、自分をさらけ出したくなかった…………否、さらけ出せなかった。
だって、本当は醜いんだ。
綺麗な人間の皮を被った醜い人間なんだ、俺は。
こんなプライドの塊になったのにも、一応理由がある。
子供の頃のトラウマをずっと引きずっているからだ。
だから人を信用することができなかった。
ただ瞳の色が違うという理由だけでオバケだ悪魔だと言われて一人ぼっちだった。
今思い返せば、たかが子供の戯言だ。
けど、その頃の孤独や、悔しさが、誰より上位な存在でありたい、なりたいという気持ちを生み出した。
だれにも否定されないような場所にいたいと……
容姿が武器になる年頃になると、誰も瞳のことを気にしなくなった。
良い意味でだ。
みんなと違う、気持ち悪いと言われてきた色を、手のひらを返したように綺麗だ、美しいと言って愛でるようになった。
だから俺はコンプレックスを武器にすることにした。
常に完璧に自分を作ってた。
肌も、髪も、服装も、全部だ。
人の目に触れる場所は完璧に。
だからそんな作り物の自分に優るとも劣らない一志が現れた時には、心臓が止まるかと思った。
俺だけの目でなく、周りも一志を一目置いてた。
一志は学業で秀でていた訳では無い。
ただ、存在感があった。
そこに一志がいるだけで、空気がちがった。
それは、俺が求めてきた初めて会う"上位"な存在だった。
惹き付けられて、目が離せなかった。
一志はおかしな奴だったけど、俺の事を"芸術品"と言った言葉には重みを感じた。
こいつなら"俺"という人間を解ってくれるかもしれない。
表面的な俺だけでなく、醜い部分の俺も受け入れてくれるかもしれない。
いや、そうであってほしかった。
そうなってくれる人を、俺は待ってた。
そこに性別は関係なくて、運命に導かれるように、俺は一志を見つけたんだ。
けど、いざ一志と交際してみると、醜い自分は出せなかった。
一志の前でも完璧な自分を作った。
あいつが綺麗だ綺麗だと言ってくれる自分を磨き上げて、そうであることに価値を感じてた。
美しくなければ、興味を削がれるかもしれない。
もし一志の言う"芸術品"がそうでなくなったら、見向きもしなくなるかもしれない………
そうしてる内に、本当の自分を見せるのが怖くなった。
本当の俺を知ったら、幻滅されるかもしれない。
作り物だったのかと、嫌われるかもしれない。
それは、プライドが許さないというだけの話じゃなかった。
一志は俺が唯一、見初めた人間だった。
だからこそなのか、俺は一志という人間に依存していた。
でも、そこには確かに愛があったんだ。
だからこそ自分と同じくらいに一志にも俺に依存して欲しかったし、愛して欲しかった。
俺無しでは生きられないくらいにだ。
女好きな一志を自分に留めておくには一志の興味をずっと引き続けなければいけない。
それなのに、成長するにつれて体はでかくなり、声も低くなった。
ついには一志の身長までこしてしまった。
肌も、髪も、手をかければ美しく保っていられる。
けど、体を小さくはできない。
一志が望んだわけではなかったけど、それが瞳の色以外のコンプレックスになりつつあった。
でも結局、一志のためにしてきた努力は、俺の独りよがりだった。
愛してたのは俺だけ。
だってあいつは俺を裏切った。
俺以外の人間を抱けたんだ。
それは俺が一志の唯一無二でなかった確かな証拠だ。
口でいくら"遊びだ"と言っても、好きなのは俺だけだと言われても……気持ちなんて"心"なんて関係ない。
俺以外に反応することができる"体"なら、それは裏切りだ。
人の上に立ちたかった。
だから努力してきた。
なのに惹かれたのは自分に優るとも劣らない男だった。
そんなやつに惹かれたのは自分だ。
それくらいのやつでなきゃ自分を晒せないと思ったのも自分だ。
素直な好意を寄せられて触れ合っても、満たされることは無かったし、やっぱり殻を破ることは出来なかった。
けど、一志には誰にも見せたことの無いところまでさらけ出してた。
そもそも、この体を委ねたのだって、一志が初めてだった。
あんな屈辱的で、恥ずかしい思いをしたのは一志が初めて。
だからこそ一志の裏切りは屈辱的で、……惨めだった。
芸術品でもなんでもなく、ただの女が……たいして美しくもなんともない女が抱けるなら、俺は要らないじゃないか。
自分という人間を全否定された気がしたんだ。
フランスに渡り、学業に専念する中で、男女ともに何度もアプローチされた。
どちらも乗り気にはなれなかった。
…………特に、男は駄目だった。
拒絶反応とでもいうんだろうか。
どうしても一志が頭にチラついたからだ。
結局押しに負けて何度か女性限定で付き合ったものの、どの女性とも体の関係が無いまま終わった。
女性に反応しないわけじゃない。
性的なもの全般に、反応しなくなったんだ。
肌と肌が触れ合う行為は、特別なものだから……
許すことが出来なかった。
靡かない俺にずっと献身的だったのがリュカだ。
彼を見た時も、一志の時と近い衝撃を受けた。
きっとリュカは俺が求めるものを持ってる。
寄り添えば、全てを満たしてくれるだろう。
けど、恐怖の方が勝ってしまった。
リュカと付き合ったとして、身を委ねて、裏切られたら…………?
今度こそ俺は立っていられなくなる。
だから、リュカの優しさに甘えて、友人関係を保つことにした。
リュカは無理強いしない。
優しい。
俺の気持ちを汲んでくれる。
それに寄りかかりたいけど、できないのはまだ俺の中に一志がいるからだ。
エベレスト級に高いこのプライドを傷つけた男。
一志が俺につけた傷は心の傷だけじゃない。
あいつが触れた所全部だ。
きっとこの傷は、癒えない。
癒えるまで、誰かを特別にすることなんて出来ないだろう。
けど、リュカには癒せない。
これは、一志にしか癒せない傷だ。
あいつが、土下座して謝ったって許せはしないだろうけど、もうあいつに囚われている自分も嫌だった。
楽になって……今度は、本当に俺の事を愛してくれる人と一緒になりたい。
それがリュカなのかはわからない。
けど、もう自分の思想なんてどうでもよかった。
そんなことに拘っているのも疲れたんだ。
むしろ拘らない方が平和なのかもしれない。
リュカの仕事に同行して日本へ帰ることが決まって、内心怖かった。
たまに日本に帰国していた時とは違う。
長期滞在しなければならない。
一志に会うリスクが上がる。
でも、いい機会なのかもしれない。
もし、また出会う事があったら。
俺は……
俺は……
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