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おにぎりだ

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えっと。すいません。ザクロさん。これなんですか。

見たら分かるだろ。 

飯だ。おにぎりだ。

そうなんですか。えっと。修行ですよね。

そうだ。修行だ。このなかに一つだけ生死に関わるほどまずい親父が作ったおにぎりがある。これから2人でこのおにぎりを食べていくわけだが。お前は親父のまずいおにぎりを食べろ分かったな。絶対だぞ。

勇者は心の中でこう思った。
えーと。普通逆じゃないですかね。心眼の修行とかで毒入りの食べ物を避けて食べるなんてのは聞いたことありますけど。流石に毒を食べろってのは流石に無茶な気が。

その瞬間、ザクロさんのヘッドロックが俺の首に決まった。その時、身体にいろんな物が当たり俺の頭は処理が追いつかなくなり頭が真っ白になった。

お前。親父のおにぎりを毒だと思ったな。許さん。確かに親父のおにぎりはクソまずい。だが、それでも親父は心を込めて作ってくれている。そんなおにぎりを毒と思うなんて許さん。

グワァ。まずい。首に当たる硬い腕と後頭部に当たる柔らかな感触に挟まれた私は頭が追いつかなくなり意識を失った


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