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2章 俺の彼女は壊れかけ
彼女、高校生の協力を得る~彼女、教えを乞う
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夏鈴との食事をした数日後。
深夜の私立高校の警備バイトが終了し、退勤する燐華。
「あ、あの時の!」
警備員室を出た燐華は、男子生徒に声を掛けられた。
「ん? あぁ、あの時の」
声をかけてきた男子生徒は、燐華がバイトしていた時にテストの解答を盗むもうと忍び込み、その後燐華と一緒に勉強した男子生徒だった。
「どうだった? テストは?」
「なんとか赤点回避」
少年は親指を立てて自分の前に突き出す。
「おーおめでとさん」
「お姉さんのおかげだよ。ありがとな。それで......」
少年は少し顔を赤らめる。
「お礼がしたいから、部活が終わる午後にまた会ってくれねぇか......?」
「本当? じゃあ近所の公園で寝て待ってるよ。部活頑張りな」
「おう!」
燐華は手を振ると、学校を出た。
燐華は高校の正面の公園のベンチで爆睡していた。
日本酒の瓶を抱きかかえ、気持ちよさそうだった。
そんな燐華に近づく人が一人。
「おい」
その人、高校生は冷たい水入りペットボトルを燐華の額に当てる。
「しゅめたっ!」
燐華は飛び起きる。
ペットボトルを当てられたおでこを撫でつつ、辺りを見渡す。
「あー寝てたんだっけ。......お、部活終わったかい?」
「はぁ......。午前から酒飲んで寝てるような人に助けられた自分が恥ずかしいよ......」
少年は燐華にペットボトルを手渡す。
「これ飲んで酔いを醒ましてくれよ」
「じゃ、ありがたくいただきまーす......」
燐華は少年から水をがぶ飲みする。
冷たい水が体に染み渡り、酔いが醒めていく。
「それで、礼なんだけど......。高校生だから、金を使うような礼はできなくて......。なにか、手伝いとかできたらいいんだけど」
「手伝いかー」
燐華さんは水を飲みつつ考える。
「......君って、女の子の友達とかいる?」
「えっ!?」
少年は驚く。
それと同時に、ドキドキしている。
「よかったら......」
「お、おう......」
少年の顔はどんどん真っ赤になっていく。
心拍数は上限突破しそうだ。
「......私にギャル耐性をつける方法を教えてくれない?」
「......へ?」
少年は唖然とした。
「私ギャルが苦手でさぁー。だから、ギャルとも仲良くしてそうなイケイケな君に、ギャルとの接し方を教えてもらいたくて......。って、あれ?」
少年はまだ唖然としていた。
そんな少年の頬を、燐華は突っつく。
「はっ!」
少年は我に返った。
「な......」
「な?」
「なんなんだよぉ! 期待させやがって!!!」
「えぇ!!!」
突然の大声に、燐華は驚いた。
「で、でも。お姉さんが言うなら、協力してやるよ!」
「本当!? じゃ、さっそくよろしくね!」
「おう! 任せとけ!」
こうして、少年によるギャル耐性取得特訓が始まるのだった。
高校生は燐華の隣に座ると、ギャルについての解説を始めた。
「まず、ギャルはテンションが高い。だから、まずはテンションを上げるのが大切」
「テンションかぁ。難しそうだなぁ」
「え、あんな性格で......?」
高校生は驚いた。
酒で堕落し、明るい燐華しか知らないのだから当然だ。
「まぁテンションを表に出す必要は無いんじゃないか? とにかく、楽しむ気持ちが大切だと思うよ」
「楽しむ気持ちかぁ」
燐華は水を飲みながら高校生に返事をする。
「よく、余計なこと言ったらどうしようとか、変な行動しちゃったらどうしようとか思ってあがり症みたいになっちゃう人っているけど、そんなのは気にしなくていいと思うぞ。直接罵倒したりとかはしないように気を付けないといけないけど......」
「なるほどねぇ......」
「あとは、相手に流されてればいいんじゃないか? 楽しみつつ、相手に身をゆだねる。罵倒はしない。これだけでいいと思う」
「ふむふむ......」
「......って感じでどうだ? 正直、こんなのでいいのかって思うけど」
「うん! 大丈夫かはわからないけど、頑張ってみるよ! ありがとね!」
燐華は高校生の手を握り、お礼を言う。
少年の顔は少し赤くなり、目をそらす。
「......困ったら、俺にまた相談してくれよな」
「うん! ......って、あれ?」
携帯の着信音が鳴り響く。
燐華はポケットから携帯を取り出し、電話に出る。
「もしもしー? ......うん、うん。わかった。すぐ行く!」
燐華は電話を切る。
「ごめん、彼氏が呼んでるからもう行くね! 相談ありがと! またねー!」
燐華は立ち上がると、走り去っていった。
取り残された高校生は固まっていた。
「え......。彼氏いんの......?」
燐華に彼氏がいたことを知り、ショックで数十分動くことができなかった。
一人の高校生の初恋が今終わった。
深夜の私立高校の警備バイトが終了し、退勤する燐華。
「あ、あの時の!」
警備員室を出た燐華は、男子生徒に声を掛けられた。
「ん? あぁ、あの時の」
声をかけてきた男子生徒は、燐華がバイトしていた時にテストの解答を盗むもうと忍び込み、その後燐華と一緒に勉強した男子生徒だった。
「どうだった? テストは?」
「なんとか赤点回避」
少年は親指を立てて自分の前に突き出す。
「おーおめでとさん」
「お姉さんのおかげだよ。ありがとな。それで......」
少年は少し顔を赤らめる。
「お礼がしたいから、部活が終わる午後にまた会ってくれねぇか......?」
「本当? じゃあ近所の公園で寝て待ってるよ。部活頑張りな」
「おう!」
燐華は手を振ると、学校を出た。
燐華は高校の正面の公園のベンチで爆睡していた。
日本酒の瓶を抱きかかえ、気持ちよさそうだった。
そんな燐華に近づく人が一人。
「おい」
その人、高校生は冷たい水入りペットボトルを燐華の額に当てる。
「しゅめたっ!」
燐華は飛び起きる。
ペットボトルを当てられたおでこを撫でつつ、辺りを見渡す。
「あー寝てたんだっけ。......お、部活終わったかい?」
「はぁ......。午前から酒飲んで寝てるような人に助けられた自分が恥ずかしいよ......」
少年は燐華にペットボトルを手渡す。
「これ飲んで酔いを醒ましてくれよ」
「じゃ、ありがたくいただきまーす......」
燐華は少年から水をがぶ飲みする。
冷たい水が体に染み渡り、酔いが醒めていく。
「それで、礼なんだけど......。高校生だから、金を使うような礼はできなくて......。なにか、手伝いとかできたらいいんだけど」
「手伝いかー」
燐華さんは水を飲みつつ考える。
「......君って、女の子の友達とかいる?」
「えっ!?」
少年は驚く。
それと同時に、ドキドキしている。
「よかったら......」
「お、おう......」
少年の顔はどんどん真っ赤になっていく。
心拍数は上限突破しそうだ。
「......私にギャル耐性をつける方法を教えてくれない?」
「......へ?」
少年は唖然とした。
「私ギャルが苦手でさぁー。だから、ギャルとも仲良くしてそうなイケイケな君に、ギャルとの接し方を教えてもらいたくて......。って、あれ?」
少年はまだ唖然としていた。
そんな少年の頬を、燐華は突っつく。
「はっ!」
少年は我に返った。
「な......」
「な?」
「なんなんだよぉ! 期待させやがって!!!」
「えぇ!!!」
突然の大声に、燐華は驚いた。
「で、でも。お姉さんが言うなら、協力してやるよ!」
「本当!? じゃ、さっそくよろしくね!」
「おう! 任せとけ!」
こうして、少年によるギャル耐性取得特訓が始まるのだった。
高校生は燐華の隣に座ると、ギャルについての解説を始めた。
「まず、ギャルはテンションが高い。だから、まずはテンションを上げるのが大切」
「テンションかぁ。難しそうだなぁ」
「え、あんな性格で......?」
高校生は驚いた。
酒で堕落し、明るい燐華しか知らないのだから当然だ。
「まぁテンションを表に出す必要は無いんじゃないか? とにかく、楽しむ気持ちが大切だと思うよ」
「楽しむ気持ちかぁ」
燐華は水を飲みながら高校生に返事をする。
「よく、余計なこと言ったらどうしようとか、変な行動しちゃったらどうしようとか思ってあがり症みたいになっちゃう人っているけど、そんなのは気にしなくていいと思うぞ。直接罵倒したりとかはしないように気を付けないといけないけど......」
「なるほどねぇ......」
「あとは、相手に流されてればいいんじゃないか? 楽しみつつ、相手に身をゆだねる。罵倒はしない。これだけでいいと思う」
「ふむふむ......」
「......って感じでどうだ? 正直、こんなのでいいのかって思うけど」
「うん! 大丈夫かはわからないけど、頑張ってみるよ! ありがとね!」
燐華は高校生の手を握り、お礼を言う。
少年の顔は少し赤くなり、目をそらす。
「......困ったら、俺にまた相談してくれよな」
「うん! ......って、あれ?」
携帯の着信音が鳴り響く。
燐華はポケットから携帯を取り出し、電話に出る。
「もしもしー? ......うん、うん。わかった。すぐ行く!」
燐華は電話を切る。
「ごめん、彼氏が呼んでるからもう行くね! 相談ありがと! またねー!」
燐華は立ち上がると、走り去っていった。
取り残された高校生は固まっていた。
「え......。彼氏いんの......?」
燐華に彼氏がいたことを知り、ショックで数十分動くことができなかった。
一人の高校生の初恋が今終わった。
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