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知ろうとする罪
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琥太が帰って来る日の午後、何だか落ち着かないので、時々連絡をとっている学校の頃後輩だった子にLINEしてみた。ワイルド系のかっこいい男。彼には奥さんがいない。彼女もいない。
私は昔その人が好きだった。その気持ちは伝えることは無かったけど。
一 ひろくんの怖いものって何?
返事は直ぐにきた。
一 アリの行列。
嘘でしょ。釣りやキャンプが好きでワイルドが売りなのに。
一 学校の頃得意だった教科は?
一 無い。全部解答して0点なレベル
かっこつけて、白紙で出したとかじゃないんだあ。
番号で答えを選ぶ問題も全部外したみたい。むしろそこまで外すの難しいよ。
野球部だったのに体育もダメって本当かよ、前腕筋がスゴイのは何故?
彼はある意味すごく面白い。
そういえば、この前は諸葛孔明知らないって言ってた。知らなくても生きていけるけど、「三顧の礼」とか「死せる孔明、生ける仲達を走らす」と言われてもまるで何の事だかわからないと言うことになる。
千利休がどういう人か知らないとも。
でも、ひろくんは面白いツッコミを入れてくれるんだよね。わたし的にはそれ重要。
ふと、携帯から顔を上げると、
「そこかよ!」
と言いたそうな表情で客人が覗き込んでいた。
デレデレしながらLINEしてるの見られてしまった。
こんな早い時間に帰ってきたんだ。客人の手の甲に指をのせる。客人は指を一本繋いでくる。いつも通りだ。
「あたしの事、嫌いになったかと思った。」
「そんなわけないじゃん。」
と、心の中で答える。口に出して言えればもっと良いんだけど。嫌な態度をとってごめん。それも口にできなかった。
客人の顔に安堵の色が広がって行く。内面が可愛い人だなあ。
帰ってきてくれて嬉しいって、顔に書いてある感じだろうな私。顔にでやすいから。
客人はもう着替え済みで、スーツ姿ではなかった。そういえば、白衣姿も見たことがない。
「冷やした桃とメロンがあるよ。メロンは知り合いの有機栽培の農家さんから貰ったんだあ。食べようか?」
「うん。」
客人は嬉しそうに頷いた。客人は、フルーツを食べながら、大学生の頃にした小学生のようなイタズラの話を楽しそうにしていた。
精神年齢低っ。それを聞いて笑い転げる私、精神年齢激低っ。
「お父さん帰ってきたら、シードル飲もうか?オーガニックだよ。」
「父さんシードルとか飲むイメージ無いなあ。」
「琥太ちゃんが一緒だったら、飲むと思うよ。基本飲みやすいしね。ムール貝の貝殻で、ムール貝つまんで食べるブルターニュ野食べ方お父さんに教えたら、本当にブルターニュ風?って疑われたよ。」
「ははは。母さんが言っても悪ふざけみたいに聞こえる。」
「そだね。」
知ろうとし過ぎる事は罪なのかな?琥太がいればそれでいい。
私は昔その人が好きだった。その気持ちは伝えることは無かったけど。
一 ひろくんの怖いものって何?
返事は直ぐにきた。
一 アリの行列。
嘘でしょ。釣りやキャンプが好きでワイルドが売りなのに。
一 学校の頃得意だった教科は?
一 無い。全部解答して0点なレベル
かっこつけて、白紙で出したとかじゃないんだあ。
番号で答えを選ぶ問題も全部外したみたい。むしろそこまで外すの難しいよ。
野球部だったのに体育もダメって本当かよ、前腕筋がスゴイのは何故?
彼はある意味すごく面白い。
そういえば、この前は諸葛孔明知らないって言ってた。知らなくても生きていけるけど、「三顧の礼」とか「死せる孔明、生ける仲達を走らす」と言われてもまるで何の事だかわからないと言うことになる。
千利休がどういう人か知らないとも。
でも、ひろくんは面白いツッコミを入れてくれるんだよね。わたし的にはそれ重要。
ふと、携帯から顔を上げると、
「そこかよ!」
と言いたそうな表情で客人が覗き込んでいた。
デレデレしながらLINEしてるの見られてしまった。
こんな早い時間に帰ってきたんだ。客人の手の甲に指をのせる。客人は指を一本繋いでくる。いつも通りだ。
「あたしの事、嫌いになったかと思った。」
「そんなわけないじゃん。」
と、心の中で答える。口に出して言えればもっと良いんだけど。嫌な態度をとってごめん。それも口にできなかった。
客人の顔に安堵の色が広がって行く。内面が可愛い人だなあ。
帰ってきてくれて嬉しいって、顔に書いてある感じだろうな私。顔にでやすいから。
客人はもう着替え済みで、スーツ姿ではなかった。そういえば、白衣姿も見たことがない。
「冷やした桃とメロンがあるよ。メロンは知り合いの有機栽培の農家さんから貰ったんだあ。食べようか?」
「うん。」
客人は嬉しそうに頷いた。客人は、フルーツを食べながら、大学生の頃にした小学生のようなイタズラの話を楽しそうにしていた。
精神年齢低っ。それを聞いて笑い転げる私、精神年齢激低っ。
「お父さん帰ってきたら、シードル飲もうか?オーガニックだよ。」
「父さんシードルとか飲むイメージ無いなあ。」
「琥太ちゃんが一緒だったら、飲むと思うよ。基本飲みやすいしね。ムール貝の貝殻で、ムール貝つまんで食べるブルターニュ野食べ方お父さんに教えたら、本当にブルターニュ風?って疑われたよ。」
「ははは。母さんが言っても悪ふざけみたいに聞こえる。」
「そだね。」
知ろうとし過ぎる事は罪なのかな?琥太がいればそれでいい。
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