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元の姿
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ホテルに着くと、十斗は部屋に琴を案内した。スイートルームのような豪華な部屋で、琴にベッドで寝るように言うと、僕は明日は休みだからと言って、シャワー室に入って行った。
琴が目が覚めると、時計の針は午前9時5分を指していた。七宮十斗は奥のソファーに美しく横たわっていた。その傍らには、十斗がいつも持っている本があった。
一 あの女の人の絵が挟んである本。絶世の美女。
そっとその場を離れようとした琴の手を、十斗が掴んで引き寄せた。引き寄せられた琴は大きなベッドのようなソファーに転がった。フカフカだ。
後ろから十斗が琴を抱きしめる。
「無事で良かった。」
琴は何か言おうとしたが、何も言葉が見つからず、目に涙が溜まっていた。
そのまま、琴は浅く眠って夢を見た。何者かにさらわれ塔のような所に閉じ込められる自分。窓の外は湖で逃げ場は無かった。見張りの者たちの話しでは、自分は数日後、富豪のお爺さんに売られる様だった。
夢の中での琴は見目麗しく、男性に付きまとわれたり、追いかけられたり怖い思いばかりしていた。
恋人が助けに来てくれるかも知れないと待っていたが、来ることなく(正確には間に合わなかったのだ)、失意の中、決心する。
一 目立ちたく無い。地味でいたい。次に生まれて来る時はきっと。愛おしい人、もし生まれ変わりがあるなら、地味な私を見つけてください。
琴は、鏡に向かってサヨナラを告げると、辱めを受けるくらいならと湖にダイブした。
一 あっ、夢か。変な夢。
琴は起き上がると、十斗に傍らの本を見せて欲しいと頼んだ。十斗は本を渡してくれた。やはり、あの絵が挟んであった。
一 この絵の人、夢に出てきた自分⋯。
「七宮さんこの人は?」
「僕が助けられなかった前世の恋人。探しだけど間に合わなかったんだ。
彼女が亡くなった湖に誓った。次の世で必ず僕が守るって、そして今世で僕が見つけるまで目立たない姿になるよう魔法をかけた。
なーんてね。そう言う夢を子供の頃から繰り返し見るんだよ。」
「その湖のほとりには赤い尖った屋根の教会みたいなつくりの白い建物がありましたか?」
琴は十斗に聞いた。
「うん。あったよ。」
少しの沈黙があった。
「美しいのは悪いことじゃない。僕が守るから、信じて。」
琴が目が覚めると、時計の針は午前9時5分を指していた。七宮十斗は奥のソファーに美しく横たわっていた。その傍らには、十斗がいつも持っている本があった。
一 あの女の人の絵が挟んである本。絶世の美女。
そっとその場を離れようとした琴の手を、十斗が掴んで引き寄せた。引き寄せられた琴は大きなベッドのようなソファーに転がった。フカフカだ。
後ろから十斗が琴を抱きしめる。
「無事で良かった。」
琴は何か言おうとしたが、何も言葉が見つからず、目に涙が溜まっていた。
そのまま、琴は浅く眠って夢を見た。何者かにさらわれ塔のような所に閉じ込められる自分。窓の外は湖で逃げ場は無かった。見張りの者たちの話しでは、自分は数日後、富豪のお爺さんに売られる様だった。
夢の中での琴は見目麗しく、男性に付きまとわれたり、追いかけられたり怖い思いばかりしていた。
恋人が助けに来てくれるかも知れないと待っていたが、来ることなく(正確には間に合わなかったのだ)、失意の中、決心する。
一 目立ちたく無い。地味でいたい。次に生まれて来る時はきっと。愛おしい人、もし生まれ変わりがあるなら、地味な私を見つけてください。
琴は、鏡に向かってサヨナラを告げると、辱めを受けるくらいならと湖にダイブした。
一 あっ、夢か。変な夢。
琴は起き上がると、十斗に傍らの本を見せて欲しいと頼んだ。十斗は本を渡してくれた。やはり、あの絵が挟んであった。
一 この絵の人、夢に出てきた自分⋯。
「七宮さんこの人は?」
「僕が助けられなかった前世の恋人。探しだけど間に合わなかったんだ。
彼女が亡くなった湖に誓った。次の世で必ず僕が守るって、そして今世で僕が見つけるまで目立たない姿になるよう魔法をかけた。
なーんてね。そう言う夢を子供の頃から繰り返し見るんだよ。」
「その湖のほとりには赤い尖った屋根の教会みたいなつくりの白い建物がありましたか?」
琴は十斗に聞いた。
「うん。あったよ。」
少しの沈黙があった。
「美しいのは悪いことじゃない。僕が守るから、信じて。」
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