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第4章の7「やっとれんわ」
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黒点塾の卑劣な忍術にはまり、窮地に立たされる学美。その学美を救ったのは七月であった。二人は『二大格闘王』と呼ばれていた程の強さであり、黒点塾のタフネス黒房と卑怯の塊猪野岡を一瞬で撃破。第一試合を勝利で飾った。
「では続いて第二試合の開始となります!咲ちゃん、次はなんですか?」
「運動場で短距離走ですぅ…ああっ!」
みんなが放送を聞いて運動場の方へ移動しようとしたその時、突然咲子が叫んだ。何事かと放送に耳を傾ける観客達。
「竜沢さんが出るんでしたぁ!咲子移動しまーす!」
ドドッとコケる観客達。
そして場所は変わって運動場。
「しかし驚いたな。」
柔軟運動しながら鏡と話している竜沢。
「猪野岡の事ですか?それとも七月さんの事ですか?」
「猪野岡の事だよっ。七月が凶悪に怖いって事は分かってたし。」
と言った竜沢の背後に影一つ。
「ほほう?凶悪ねぇ…ほほう?」
「う…な、七月…ごつ、ごごごきげんよう。」
「誰がゴツいって?!」
後ろから竜沢の首を絞めにかかる七月。
「ぐええっ!い、言ってねぇ~っ!」
じゃれる二人を見て、ニコニコして鏡が言う。
「仲良しですねぇ。」
そう言われて慌てて竜沢から離れる七月。
「あ、相手は隆正くんだね。…どう?」
「ま、思いっきりやるよ。」
軽く言う竜沢。
「竜沢くんは黒点塾に全勝する気…なんですよね?」
「当然だ。」
鏡の言葉に、竜沢は強くうなづいた。
「分かりました。じゃあ僕もそのつもりで試合に臨みます。」
鏡はニッコリして言った。七月はそんな二人を見て、流香の様なヤキモチとは違い、少しうらやましく思っていた。
「頑張ってね、神ちゃん。」
「おうっ、グッと行くぞ!」
気合十分の竜沢の前に、隆正が現れた。
「神侍…」
「隆正…」
しばらく睨み合う竜沢と隆正。黙って見守る鏡達。
「神侍…お前に勝つで。」
「隆正…簡単にはいかねーぞ。」
今、GCSA同士の戦いが始まる。
「さぁ間もなく第二試合が始まります!運動場の放送は私、放送部の永野(ながの)鈴美(すずみ)がお送りしまーす。さぁ選手の方は位置について下さい!咲子ちゃん、一言どうぞ!」
「竜沢さぁん!頑張ってくださぁーい!」
五十メートル走のスタート地点に並ぶ竜沢と隆正。
「神侍、何でこんな理不尽な試合を受けたんや?走る事なんて俺に有利に決まってるやろが。」
隆正は竜沢を横目で見ながらそう聞いた。
「ん?そうだっけか?」
普通に答える竜沢。
「おーいっ。」
静かめにツッコむ隆正に、少し渋い顔をする竜沢。
「…ん?神侍、何で裸足やねん?」
隆正は竜沢の足元を見て気付いた。そう、竜沢は裸足であった。
「それだけ本気だぞ…って事だ。」
「何やねんそれっ。」
またしても静かめのツッコミ。
「そう言うお前は陸上部で借りたのか?」
隆正の履いている靴には龍青学園のマークが入っていた。
「おう、勝手にやけど。」
それを借りたとは言わない。
「自分のは履きつぶしてもうてな。」
「へぇ、また相当練習したんだな。一段と速くなったって事か。」
「腕折れてるからな。足ばっかり鍛えてたんや。」
隆正の左手は、まだギプスで固まっている。
「おお、そう言えば腕折ってたな。」
「いや、一目瞭然やろ!」
左腕を上げて隆正が大きく声を出したので、竜沢はニヤリとした。
「な、何や?」
「その方がお前らしい。」
二かッとして言う竜沢に、隆正は思わず目線を逸らした。
「ま、それぐらいのハンデが無いとなー。…お前をGCSAに勧誘した時みたいにな。」
その言葉に、驚いた表情の隆正。
「…俺も、おんなじ事思い出してたわ。」
隆正は毎朝ギリギリに家を出る。
山嵐家から龍青学園まで約一キロ。校門が閉まる時間の三分前ジャストに家を出るよう祖父から言われている。
一キロ三分…普通なら可能である。しかし、隆正が走るのはトラックのような整備された道ではない。曲がり角もあれば障害物もある。通勤通学の人や車も通っている…そんな中を隆正は学園に向かってひたすら走るのだ。
うまく走れなければ遅刻、一度何かで止まればその時点で遅刻。一人前の飛脚となる為の修行である。
そんな修行中に、隆正は竜沢に会った。
「お前、面白いな!」
そう言う竜沢の表情は、隆正には眩しかった。
「助っ人?あ、アホか!そんな暇ないわ!」
「うーん…じゃあ勝負しよう。俺が勝ったらGCSAに入れっ。」
寄りによって走りで勝負しようと言う竜沢に、隆正は呆れた。負ける訳がない…そう思ったから受けた勝負。だが結果は…
「よーし!これでお前はGCSAの一員だ!」
竜沢は思い切り笑顔で、座り込んでいる隆正に手を差し伸べた。
「い、いや…あかん。俺ん家は…あかんねん。許してくれへんわ。」
その後、竜沢は隆正の特殊な事情を知る。そして…
「お願いします!」
隆正の祖父に頭を下げる竜沢。真剣な表情で何度も頭を下げる竜沢を見て隆正は…生まれて始めて祖父に意見した。
「それでは位置について下さい!」
スタートラインに並ぶ二人。
「…なぁ、神侍。」
「何だ?もうスタートだぞ。」
「よーい…」
スターターがピストルを持った手を上げる。
「何でつくしちゃんのこと俺に黙ってたんや?俺を馬鹿にしてたんか?」
「…言わなかったのは、お前を信じてたからだ。」
パァンッ!
「スタートしました!…あぁ?!」
竜沢は思い切り走り出した。ただガムシャラに走った。しばらくして隆正が前にいない事に気付いた。
〝隆正?!〟
走りながら首と腰をひねり、スピードを落として振り返る竜沢の目に、スタートしてすぐに転倒した隆正が見えた。
「隆正?!」
「い、いちいち向くな!そのまま走らんかい!」
竜沢は前に向き直り、スピードを上げて走った。そして…
「ゴール!勝ったのは竜沢神侍でー…す。」
「竜沢さんの勝ちっ…ですぅ…ねぇ。」
放送してる二人も微妙な反応。隆正を心配していた。
「はぁ、はぁ、はぁ…隆正。」
座っている隆正の所に、竜沢が戻って来た。
「へっ、ついてないで。」
陸上部から借りた靴を見せる隆正。その靴紐は切れていた。
「…ああっ!」
ポンっと手を叩く竜沢。切れた靴紐を見て、七月が言っていた事件を思い出したのだ。陸上部で嫌がらせのような事案が続いているという、あの話しである。
「運が悪かった…って事やな。」
「…まぁ、またやればいいじゃねーか。」
座り込んでる隆正に、手を差し伸べる竜沢。隆正はその竜沢に、出会った時の…勝負したあの時の姿を重ねた。
「へっ…もう御免やっ。」
竜沢の手を取り、勢いよく立ち上がる隆正。
「お前とやりあうなんてバカバカしくてやっとれんわ。せやから…今から俺もそっちに入れてくれ!」
隆正の言葉に、ニヤける竜沢。
「おいおい、調子のいい奴だな。」
「俺がそんな奴やって知ってるやろ?」
「まぁな。」
二人はがっちりと握手した。
「おおっとぉ!ここで山嵐隆正が龍青学園に戻ったぁ!」
「きゃあん!やりましたぁ!」
ここでやっと歓声が上がった。GCSAに隆正が帰って来た。
「やっぱりこうなったわね。」
隆正達の前に、深雪が近付いてきて言う。
「こんにちは竜沢くん。本当に甘いのね。一度裏切った男を簡単に信じて許すなんて。」
嫌な言い方をする深雪に、竜沢は怒らずに『ふっ』と笑った。
「何がおかしいの?」
「おかしいよ、深雪先生。あんただって本当は分かってるんだろ?」
「え…?」
竜沢は真正面から深雪を見た。
「深雪先生も辛いんだろ?顔に出てる。」
「わ、私は…くっ!」
深雪は背を向け、早足で去って行った。
「神侍よぉ、深雪先生ってやっぱ…」
「ああ。多分好きでこんな事してる訳じゃないと思う。」
「そうか。…もしかして塾長に惚れとるんやろか?」
「塾長?…そうだお前、塾長の顔を見たんだよな?!」
「見たも何も、毎日しごかれてたがなっ。」
思い出して嫌な顔をする隆正。
「やはり、黒い仮面の男なんだな?」
「そうや。奴はブラックマスクと名乗っとったで。」
黒点塾塾長…その名もブラックマスク!そう、奴だ!マラソンの時カメラに映っていたあの黒い影…。
そして音根達の前に現れた、あの男である。白仮面との関係はあるのか?何故竜沢達GCSAを狙うのか?何故鏡を目の敵にするのか?全ての謎は、その黒い仮面の下にある…のか…?
「では続いて第二試合の開始となります!咲ちゃん、次はなんですか?」
「運動場で短距離走ですぅ…ああっ!」
みんなが放送を聞いて運動場の方へ移動しようとしたその時、突然咲子が叫んだ。何事かと放送に耳を傾ける観客達。
「竜沢さんが出るんでしたぁ!咲子移動しまーす!」
ドドッとコケる観客達。
そして場所は変わって運動場。
「しかし驚いたな。」
柔軟運動しながら鏡と話している竜沢。
「猪野岡の事ですか?それとも七月さんの事ですか?」
「猪野岡の事だよっ。七月が凶悪に怖いって事は分かってたし。」
と言った竜沢の背後に影一つ。
「ほほう?凶悪ねぇ…ほほう?」
「う…な、七月…ごつ、ごごごきげんよう。」
「誰がゴツいって?!」
後ろから竜沢の首を絞めにかかる七月。
「ぐええっ!い、言ってねぇ~っ!」
じゃれる二人を見て、ニコニコして鏡が言う。
「仲良しですねぇ。」
そう言われて慌てて竜沢から離れる七月。
「あ、相手は隆正くんだね。…どう?」
「ま、思いっきりやるよ。」
軽く言う竜沢。
「竜沢くんは黒点塾に全勝する気…なんですよね?」
「当然だ。」
鏡の言葉に、竜沢は強くうなづいた。
「分かりました。じゃあ僕もそのつもりで試合に臨みます。」
鏡はニッコリして言った。七月はそんな二人を見て、流香の様なヤキモチとは違い、少しうらやましく思っていた。
「頑張ってね、神ちゃん。」
「おうっ、グッと行くぞ!」
気合十分の竜沢の前に、隆正が現れた。
「神侍…」
「隆正…」
しばらく睨み合う竜沢と隆正。黙って見守る鏡達。
「神侍…お前に勝つで。」
「隆正…簡単にはいかねーぞ。」
今、GCSA同士の戦いが始まる。
「さぁ間もなく第二試合が始まります!運動場の放送は私、放送部の永野(ながの)鈴美(すずみ)がお送りしまーす。さぁ選手の方は位置について下さい!咲子ちゃん、一言どうぞ!」
「竜沢さぁん!頑張ってくださぁーい!」
五十メートル走のスタート地点に並ぶ竜沢と隆正。
「神侍、何でこんな理不尽な試合を受けたんや?走る事なんて俺に有利に決まってるやろが。」
隆正は竜沢を横目で見ながらそう聞いた。
「ん?そうだっけか?」
普通に答える竜沢。
「おーいっ。」
静かめにツッコむ隆正に、少し渋い顔をする竜沢。
「…ん?神侍、何で裸足やねん?」
隆正は竜沢の足元を見て気付いた。そう、竜沢は裸足であった。
「それだけ本気だぞ…って事だ。」
「何やねんそれっ。」
またしても静かめのツッコミ。
「そう言うお前は陸上部で借りたのか?」
隆正の履いている靴には龍青学園のマークが入っていた。
「おう、勝手にやけど。」
それを借りたとは言わない。
「自分のは履きつぶしてもうてな。」
「へぇ、また相当練習したんだな。一段と速くなったって事か。」
「腕折れてるからな。足ばっかり鍛えてたんや。」
隆正の左手は、まだギプスで固まっている。
「おお、そう言えば腕折ってたな。」
「いや、一目瞭然やろ!」
左腕を上げて隆正が大きく声を出したので、竜沢はニヤリとした。
「な、何や?」
「その方がお前らしい。」
二かッとして言う竜沢に、隆正は思わず目線を逸らした。
「ま、それぐらいのハンデが無いとなー。…お前をGCSAに勧誘した時みたいにな。」
その言葉に、驚いた表情の隆正。
「…俺も、おんなじ事思い出してたわ。」
隆正は毎朝ギリギリに家を出る。
山嵐家から龍青学園まで約一キロ。校門が閉まる時間の三分前ジャストに家を出るよう祖父から言われている。
一キロ三分…普通なら可能である。しかし、隆正が走るのはトラックのような整備された道ではない。曲がり角もあれば障害物もある。通勤通学の人や車も通っている…そんな中を隆正は学園に向かってひたすら走るのだ。
うまく走れなければ遅刻、一度何かで止まればその時点で遅刻。一人前の飛脚となる為の修行である。
そんな修行中に、隆正は竜沢に会った。
「お前、面白いな!」
そう言う竜沢の表情は、隆正には眩しかった。
「助っ人?あ、アホか!そんな暇ないわ!」
「うーん…じゃあ勝負しよう。俺が勝ったらGCSAに入れっ。」
寄りによって走りで勝負しようと言う竜沢に、隆正は呆れた。負ける訳がない…そう思ったから受けた勝負。だが結果は…
「よーし!これでお前はGCSAの一員だ!」
竜沢は思い切り笑顔で、座り込んでいる隆正に手を差し伸べた。
「い、いや…あかん。俺ん家は…あかんねん。許してくれへんわ。」
その後、竜沢は隆正の特殊な事情を知る。そして…
「お願いします!」
隆正の祖父に頭を下げる竜沢。真剣な表情で何度も頭を下げる竜沢を見て隆正は…生まれて始めて祖父に意見した。
「それでは位置について下さい!」
スタートラインに並ぶ二人。
「…なぁ、神侍。」
「何だ?もうスタートだぞ。」
「よーい…」
スターターがピストルを持った手を上げる。
「何でつくしちゃんのこと俺に黙ってたんや?俺を馬鹿にしてたんか?」
「…言わなかったのは、お前を信じてたからだ。」
パァンッ!
「スタートしました!…あぁ?!」
竜沢は思い切り走り出した。ただガムシャラに走った。しばらくして隆正が前にいない事に気付いた。
〝隆正?!〟
走りながら首と腰をひねり、スピードを落として振り返る竜沢の目に、スタートしてすぐに転倒した隆正が見えた。
「隆正?!」
「い、いちいち向くな!そのまま走らんかい!」
竜沢は前に向き直り、スピードを上げて走った。そして…
「ゴール!勝ったのは竜沢神侍でー…す。」
「竜沢さんの勝ちっ…ですぅ…ねぇ。」
放送してる二人も微妙な反応。隆正を心配していた。
「はぁ、はぁ、はぁ…隆正。」
座っている隆正の所に、竜沢が戻って来た。
「へっ、ついてないで。」
陸上部から借りた靴を見せる隆正。その靴紐は切れていた。
「…ああっ!」
ポンっと手を叩く竜沢。切れた靴紐を見て、七月が言っていた事件を思い出したのだ。陸上部で嫌がらせのような事案が続いているという、あの話しである。
「運が悪かった…って事やな。」
「…まぁ、またやればいいじゃねーか。」
座り込んでる隆正に、手を差し伸べる竜沢。隆正はその竜沢に、出会った時の…勝負したあの時の姿を重ねた。
「へっ…もう御免やっ。」
竜沢の手を取り、勢いよく立ち上がる隆正。
「お前とやりあうなんてバカバカしくてやっとれんわ。せやから…今から俺もそっちに入れてくれ!」
隆正の言葉に、ニヤける竜沢。
「おいおい、調子のいい奴だな。」
「俺がそんな奴やって知ってるやろ?」
「まぁな。」
二人はがっちりと握手した。
「おおっとぉ!ここで山嵐隆正が龍青学園に戻ったぁ!」
「きゃあん!やりましたぁ!」
ここでやっと歓声が上がった。GCSAに隆正が帰って来た。
「やっぱりこうなったわね。」
隆正達の前に、深雪が近付いてきて言う。
「こんにちは竜沢くん。本当に甘いのね。一度裏切った男を簡単に信じて許すなんて。」
嫌な言い方をする深雪に、竜沢は怒らずに『ふっ』と笑った。
「何がおかしいの?」
「おかしいよ、深雪先生。あんただって本当は分かってるんだろ?」
「え…?」
竜沢は真正面から深雪を見た。
「深雪先生も辛いんだろ?顔に出てる。」
「わ、私は…くっ!」
深雪は背を向け、早足で去って行った。
「神侍よぉ、深雪先生ってやっぱ…」
「ああ。多分好きでこんな事してる訳じゃないと思う。」
「そうか。…もしかして塾長に惚れとるんやろか?」
「塾長?…そうだお前、塾長の顔を見たんだよな?!」
「見たも何も、毎日しごかれてたがなっ。」
思い出して嫌な顔をする隆正。
「やはり、黒い仮面の男なんだな?」
「そうや。奴はブラックマスクと名乗っとったで。」
黒点塾塾長…その名もブラックマスク!そう、奴だ!マラソンの時カメラに映っていたあの黒い影…。
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