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【Doll Master】②
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◆◆◆◆
一方、当の本人たちのいる幕の裏側では、今回の主役ともいうべき快斗がショーの為の最終チェックを行っていた。
「快斗、この箱はここで良いのか?」
「ん?ああ。そこに置いてくれ。後はこれをこうしてっと。よーし、これで準備はOK」
ショーの準備の為、大きめの荷物を俺に任せ、快斗はさっきから細々と何かを弄っていたが、それがようやく終わったようだ。
快斗曰く、オトリの為とはいえ、ショーを行うのならば、観客を楽しませる為、自分が出来る最善を尽くすのがプロ!らしい。
その考えには新一も賛成だし、何より準備をしている時の快斗は、本当にマジックが好きなのだろう。
どうやって観客を楽しませようかと、まるで悪戯っ子がちょっとした悪巧みを考えているみたいに輝いていた。
(ま、こいつのマジックは俺も嫌いじゃないし。快斗も俺に見破られないもんだすって言ってたしな)
そう思って快斗を見ると、視線を感じたのか快斗がこちらへ顔を向けた。その口元が不敵に上がる。
「私の最高のショーへご案内しますよ、名探偵?」
「ふん。絶対、そのトリック見破ってやるからな!」
「ははは!じゃあ、お手並み拝見といきますか」
そして一通り細工を確認し、後は本番という状態になって警部たちと最終打ち合わせを行っていた時。
「………はぁ」
初めて快斗は、どこか疲れたようにため息をついた。
「ん?どうしたんだね、久神君。急にため息なんかついて」
「あ、いえ、その…」
他の人はその様子を不思議そうに見ていたが、新一はそのため息の訳を知っているからなんともいえない表情になった。
何故なら、新一自身、今すぐにでもため息をつきたいくらいなのだから。
警部たちとの作戦会議後、快斗は意を決して己のため息の元凶に向かった。
「おい…何でお前がここにいるんだ?――愛子」
「何でってひどいでしょう!愛子は快斗を心配して来たのに!」
「そうよ、久神君。少しは西本さんの気持ちを考えてあげたら?」
「考えろって…だから何でお前まで来てんだよ、貴美」
快斗を困らせている原因である彼女たちは、快斗の幼なじみである西本愛子と同級生である東大寺貴美だ。
どうやら二人は快斗を心配して来たらしいが…。わざわざ誘拐予告されている場所に来るとは、肝が据わっているというかなんと言うか。
一方、当の本人たちのいる幕の裏側では、今回の主役ともいうべき快斗がショーの為の最終チェックを行っていた。
「快斗、この箱はここで良いのか?」
「ん?ああ。そこに置いてくれ。後はこれをこうしてっと。よーし、これで準備はOK」
ショーの準備の為、大きめの荷物を俺に任せ、快斗はさっきから細々と何かを弄っていたが、それがようやく終わったようだ。
快斗曰く、オトリの為とはいえ、ショーを行うのならば、観客を楽しませる為、自分が出来る最善を尽くすのがプロ!らしい。
その考えには新一も賛成だし、何より準備をしている時の快斗は、本当にマジックが好きなのだろう。
どうやって観客を楽しませようかと、まるで悪戯っ子がちょっとした悪巧みを考えているみたいに輝いていた。
(ま、こいつのマジックは俺も嫌いじゃないし。快斗も俺に見破られないもんだすって言ってたしな)
そう思って快斗を見ると、視線を感じたのか快斗がこちらへ顔を向けた。その口元が不敵に上がる。
「私の最高のショーへご案内しますよ、名探偵?」
「ふん。絶対、そのトリック見破ってやるからな!」
「ははは!じゃあ、お手並み拝見といきますか」
そして一通り細工を確認し、後は本番という状態になって警部たちと最終打ち合わせを行っていた時。
「………はぁ」
初めて快斗は、どこか疲れたようにため息をついた。
「ん?どうしたんだね、久神君。急にため息なんかついて」
「あ、いえ、その…」
他の人はその様子を不思議そうに見ていたが、新一はそのため息の訳を知っているからなんともいえない表情になった。
何故なら、新一自身、今すぐにでもため息をつきたいくらいなのだから。
警部たちとの作戦会議後、快斗は意を決して己のため息の元凶に向かった。
「おい…何でお前がここにいるんだ?――愛子」
「何でってひどいでしょう!愛子は快斗を心配して来たのに!」
「そうよ、久神君。少しは西本さんの気持ちを考えてあげたら?」
「考えろって…だから何でお前まで来てんだよ、貴美」
快斗を困らせている原因である彼女たちは、快斗の幼なじみである西本愛子と同級生である東大寺貴美だ。
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