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【忍び寄る魔の手】⑫
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そんなこんなで、最初に志乃が到着し快斗と共に今はSDカードを解析中。何かウイルスとかあったら嫌だし、徹底的にやってるみたい。快斗のパソコンには、怪盗業をやるうちに仕込んだプログラムがそれこそ沢山あるから、志乃もやり易いって言ってたし。
新一はというと、SDカードの事は快斗達に任せて、警部やら警察関係者達の相手をしていた。とりあえず、警部に例の手紙を渡すと、皆、その内容にそれぞれドン引きし、次いでもれなく同情してくれた。
………だよな。読んだ内容的にも凄く嫌だもの。
「DollMasterめ…遂に動きおったか。それで、九条君。この手紙の他には何かあったかね?」
「それなんですが、この手紙の他にSDカードが1枚入っていました。今、僕の知り合いの科学者に安全かどうか解析してもらってます」
「………そういうのは、警察に任せて欲しいものなのだが?今まで頼ってきた我々もいかんが、それでも君は高校生で一般人だ。君は一般人だという自覚はあるのかね?」
「あはは…」
思い切りジト目で見られて、思わず乾いた笑いを返す新一。警部としては、今までに散々勝手をやって来た新一に対してもう少し一般人の感覚をもってほしいところであり、どうしても危険なことに首を突っ込む新一に対して説教が口から付いて出てくる。まして、今回は狙われてる立場なのだ。その事もあって、説教も厳しくなる。
所謂、心配の裏返しであることは明白なので、散々やらかしている自覚がある新一としては、耳に痛くても大人しく聞いていた。
「おーい、解析終わったぜ。変なウイルスとかも一応は無し。中身は何かのゲームソフトが入ってるってさ」
「SDカードの内容は、一応コピーを取ることが出来ましたのでお渡ししておきますね」
説教も後半に差し掛かった頃、解析コンビがSDカードを持って奥から現れた。
「おお、そうですか。有り難うございます。なら、後は我々が確認するとしよう。ウイルスは無いと言っていたが、それでも君達に何かあっては大変だからね…」
「いえ、警部。僕達を心配してくれるのは有り難いことではあるんですが、僕も快斗もこのまま黙って守られるのは性に合いません。それに、今回は今までの被害者の情報が掛かってる。是非、捜査に協力させてください!」
「だが…」
渋る警部を見て、志乃が冷やかな目で新一を見ながら言う。
「………貴方、ターゲットっていう自覚があるの?DollMasterとか言う男は、聞いた話じゃ催眠術を使う相手だそうじゃない。前回は音が聞こえるって言うからその音に対しての対策が出来たけど、何も催眠術は必ず音がいる訳じゃないのよ?」
「解ってる。だけど、探偵としての性分なのかどうしても気になるんだ。それに志乃が言った通り、俺たちは既にターゲットにされてるんだったら、どんな形であれ相手の情報は知っておいた方が良いだろう?」
「俺も、やられっぱなしは性に合わねぇしな。ならさ、全力でやってやるよ。幸いというか、目の前にいる人は?今、誰もが認める名探偵だし?今回も大丈夫だよ、志乃ちゃん」
「久神君まで…」
呆れたような溜め息を付いて、それでも鋭い瞳で新一と快斗を睨み付けた志乃は警部に向かってSDカードを渡しながら言った。
「警部さん、彼等を捜査に協力させた方が良いですよ。ああなっては駄目だと言っても聞きませんし。むしろ、そうしないと、各々好き勝手動きますから大変ですよ。最初から組み入れておいた方が、色々フォローしやすいかと」
「う、うむ……そうだな」
今までの事が頭を過ったのか、警部は引き攣った顔をして頷いた。どれだけ新一が無茶してきたかが、
よく解る場面である。
「ごほん。君達に捜査の協力をお願いしよう。ただし!絶対に我々の指示に従ってもらうこと!これが守れない場合は、どれだけ君達が嫌がっても君達の安全確保に動くからそのつもりで」
「「はい」」
こうして、一応警部からも捜査の協力をして良いと言質を取って喜ぶ二人を見て何か感じたのか、志乃と警部はそれぞれ引き締まった顔でお互いを見て頷き、今後の予定について思いを馳せるのだった。
新一はというと、SDカードの事は快斗達に任せて、警部やら警察関係者達の相手をしていた。とりあえず、警部に例の手紙を渡すと、皆、その内容にそれぞれドン引きし、次いでもれなく同情してくれた。
………だよな。読んだ内容的にも凄く嫌だもの。
「DollMasterめ…遂に動きおったか。それで、九条君。この手紙の他には何かあったかね?」
「それなんですが、この手紙の他にSDカードが1枚入っていました。今、僕の知り合いの科学者に安全かどうか解析してもらってます」
「………そういうのは、警察に任せて欲しいものなのだが?今まで頼ってきた我々もいかんが、それでも君は高校生で一般人だ。君は一般人だという自覚はあるのかね?」
「あはは…」
思い切りジト目で見られて、思わず乾いた笑いを返す新一。警部としては、今までに散々勝手をやって来た新一に対してもう少し一般人の感覚をもってほしいところであり、どうしても危険なことに首を突っ込む新一に対して説教が口から付いて出てくる。まして、今回は狙われてる立場なのだ。その事もあって、説教も厳しくなる。
所謂、心配の裏返しであることは明白なので、散々やらかしている自覚がある新一としては、耳に痛くても大人しく聞いていた。
「おーい、解析終わったぜ。変なウイルスとかも一応は無し。中身は何かのゲームソフトが入ってるってさ」
「SDカードの内容は、一応コピーを取ることが出来ましたのでお渡ししておきますね」
説教も後半に差し掛かった頃、解析コンビがSDカードを持って奥から現れた。
「おお、そうですか。有り難うございます。なら、後は我々が確認するとしよう。ウイルスは無いと言っていたが、それでも君達に何かあっては大変だからね…」
「いえ、警部。僕達を心配してくれるのは有り難いことではあるんですが、僕も快斗もこのまま黙って守られるのは性に合いません。それに、今回は今までの被害者の情報が掛かってる。是非、捜査に協力させてください!」
「だが…」
渋る警部を見て、志乃が冷やかな目で新一を見ながら言う。
「………貴方、ターゲットっていう自覚があるの?DollMasterとか言う男は、聞いた話じゃ催眠術を使う相手だそうじゃない。前回は音が聞こえるって言うからその音に対しての対策が出来たけど、何も催眠術は必ず音がいる訳じゃないのよ?」
「解ってる。だけど、探偵としての性分なのかどうしても気になるんだ。それに志乃が言った通り、俺たちは既にターゲットにされてるんだったら、どんな形であれ相手の情報は知っておいた方が良いだろう?」
「俺も、やられっぱなしは性に合わねぇしな。ならさ、全力でやってやるよ。幸いというか、目の前にいる人は?今、誰もが認める名探偵だし?今回も大丈夫だよ、志乃ちゃん」
「久神君まで…」
呆れたような溜め息を付いて、それでも鋭い瞳で新一と快斗を睨み付けた志乃は警部に向かってSDカードを渡しながら言った。
「警部さん、彼等を捜査に協力させた方が良いですよ。ああなっては駄目だと言っても聞きませんし。むしろ、そうしないと、各々好き勝手動きますから大変ですよ。最初から組み入れておいた方が、色々フォローしやすいかと」
「う、うむ……そうだな」
今までの事が頭を過ったのか、警部は引き攣った顔をして頷いた。どれだけ新一が無茶してきたかが、
よく解る場面である。
「ごほん。君達に捜査の協力をお願いしよう。ただし!絶対に我々の指示に従ってもらうこと!これが守れない場合は、どれだけ君達が嫌がっても君達の安全確保に動くからそのつもりで」
「「はい」」
こうして、一応警部からも捜査の協力をして良いと言質を取って喜ぶ二人を見て何か感じたのか、志乃と警部はそれぞれ引き締まった顔でお互いを見て頷き、今後の予定について思いを馳せるのだった。
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