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《始まりの町:ファースト》
意識がはっきりした時、あたしは噴水の前にいた。周りを見渡すと、ここがある程度の規模がある広場になっていることがわかる。広場の先はテンプレ的なヨーロッパな街並みが続いて、更にはずぅっと遠くにお城発見。
次に、周囲には、あたしと同じプレイヤー多数。キョロキョロしてたり、動作確認してたりと思い思いに行動している。……それにしても、このグラフィックは凄いな。本当に異世界にでも来たみたいだ。元々、こういう街並みや風景が好きなので、あまりに綺麗で自分好みな風景に、何をするでもなくしばらく噴水の前で眺めてしまう。
そうしているうちに、周りにはプレイヤーは散っていき、気づくと一人ポツンと佇んでいた。
「うわっ、いっけなーい!遊里達を待たせちゃうから、そろそろ待ち合わせの場所に行かなきゃ…っ!!」
次の瞬間、あたしは固まった。
多分、他に人がいたらその人も固まっただろう。
なぜなら、見た目イケメンで低い男らしい声が、可愛らしくオネェみたいな台詞を吐いたから。
………うわぁ。忘れてた。あたし、今男キャラでプレイしてたんだった。
あまりの感動に忘れていたが、今のあたしは男キャラ。女言葉や仕草は封印しないと、色々不味い。
「………ごほん。よし、行くか」
咳払いでなんとなく誤魔化して、颯爽と歩き出す。目指すは待ち合わせ場所にした、《正面:正門前》へ急ぐ。冒険者ギルドでも良かったのだが、多分、混んで分からなくなるからとこの場所にした。
途中の街並みを堪能しつつ、足早に向かうと二人らしき男女が仲良く手を繋いで待っていた。女性の方、思いっきり手を降ってるし。何故わかった。
「ひーちゃん、こっちだよ~!」
「え、あの人?男だよ?」
「そうだけど、絶対そうだよ!おーい!」
自信満々の女性、見たところ背中に昆虫のような薄い羽根が生えているところから、妖精種みたいだ。淡桃色の長い髪に、可愛らしいピンクのドレスを着ている。浮かんでいるキャラ名は、『まりあ』となっている。うん、遊里が良く使うキャラ名だな。
男性の方は、金髪で無難にエルフってところだろうか。耳尖ってるし。キャラ名は『隼』となっている。
周りに誰もいないタイミングで、二人に駆け寄る。
「ごめん、遅くなった」
「えーと、本当に小松さん?」
「うん、そうだよ。それにしても、良くあたしだってわかったね?」
「私がひーちゃん間違えるなんてあり得ないもん!それにしても、ひーちゃん、格好いいね~。それも似合ってるけど、今回は女の子にしなかったの?」
断言する遊里ーーじゃない、まりあ。いや、それもどうかと思うけど、まあ、あたしだとすぐに気づいてくれるのは純粋に嬉しい。
「ま、ありがとう。でも、今のあたしは『フィー』だから、それで呼んでよね。今回は、まあ、折角だし男のあたしもやってみようかと思って」
「………ひーちゃんのイケメン度がどんどん上がって、そのうち大変なことになる気がする」
「あはは…。何かあったら、僕がフォローするよ。まりあ」
「なんでそうなる!?」
こっちの言葉を軽くスルーして、固く頷き合う二人。………解せぬ。
そのあとは、ちゃんとキャラ紹介しました。
ちなみに、遊里はやっぱり妖精種だった。遊里もランダムやったんだね。しかも、妖精種の中でも、超超超レア種だそう。流石です。
先輩はドワーフとエルフ、どっちにしようか迷って、エルフにしたそうだ。主に生産職を目指すらしい。うん、先輩らしいわ。
意識がはっきりした時、あたしは噴水の前にいた。周りを見渡すと、ここがある程度の規模がある広場になっていることがわかる。広場の先はテンプレ的なヨーロッパな街並みが続いて、更にはずぅっと遠くにお城発見。
次に、周囲には、あたしと同じプレイヤー多数。キョロキョロしてたり、動作確認してたりと思い思いに行動している。……それにしても、このグラフィックは凄いな。本当に異世界にでも来たみたいだ。元々、こういう街並みや風景が好きなので、あまりに綺麗で自分好みな風景に、何をするでもなくしばらく噴水の前で眺めてしまう。
そうしているうちに、周りにはプレイヤーは散っていき、気づくと一人ポツンと佇んでいた。
「うわっ、いっけなーい!遊里達を待たせちゃうから、そろそろ待ち合わせの場所に行かなきゃ…っ!!」
次の瞬間、あたしは固まった。
多分、他に人がいたらその人も固まっただろう。
なぜなら、見た目イケメンで低い男らしい声が、可愛らしくオネェみたいな台詞を吐いたから。
………うわぁ。忘れてた。あたし、今男キャラでプレイしてたんだった。
あまりの感動に忘れていたが、今のあたしは男キャラ。女言葉や仕草は封印しないと、色々不味い。
「………ごほん。よし、行くか」
咳払いでなんとなく誤魔化して、颯爽と歩き出す。目指すは待ち合わせ場所にした、《正面:正門前》へ急ぐ。冒険者ギルドでも良かったのだが、多分、混んで分からなくなるからとこの場所にした。
途中の街並みを堪能しつつ、足早に向かうと二人らしき男女が仲良く手を繋いで待っていた。女性の方、思いっきり手を降ってるし。何故わかった。
「ひーちゃん、こっちだよ~!」
「え、あの人?男だよ?」
「そうだけど、絶対そうだよ!おーい!」
自信満々の女性、見たところ背中に昆虫のような薄い羽根が生えているところから、妖精種みたいだ。淡桃色の長い髪に、可愛らしいピンクのドレスを着ている。浮かんでいるキャラ名は、『まりあ』となっている。うん、遊里が良く使うキャラ名だな。
男性の方は、金髪で無難にエルフってところだろうか。耳尖ってるし。キャラ名は『隼』となっている。
周りに誰もいないタイミングで、二人に駆け寄る。
「ごめん、遅くなった」
「えーと、本当に小松さん?」
「うん、そうだよ。それにしても、良くあたしだってわかったね?」
「私がひーちゃん間違えるなんてあり得ないもん!それにしても、ひーちゃん、格好いいね~。それも似合ってるけど、今回は女の子にしなかったの?」
断言する遊里ーーじゃない、まりあ。いや、それもどうかと思うけど、まあ、あたしだとすぐに気づいてくれるのは純粋に嬉しい。
「ま、ありがとう。でも、今のあたしは『フィー』だから、それで呼んでよね。今回は、まあ、折角だし男のあたしもやってみようかと思って」
「………ひーちゃんのイケメン度がどんどん上がって、そのうち大変なことになる気がする」
「あはは…。何かあったら、僕がフォローするよ。まりあ」
「なんでそうなる!?」
こっちの言葉を軽くスルーして、固く頷き合う二人。………解せぬ。
そのあとは、ちゃんとキャラ紹介しました。
ちなみに、遊里はやっぱり妖精種だった。遊里もランダムやったんだね。しかも、妖精種の中でも、超超超レア種だそう。流石です。
先輩はドワーフとエルフ、どっちにしようか迷って、エルフにしたそうだ。主に生産職を目指すらしい。うん、先輩らしいわ。
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