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9話
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それぞれのキャラ特性についてよくよく話し合い、バトル時はあたしが前衛(初期武器が剣だし)、まりあが補助ヒーラー(種族特性的に)、先輩が中・後衛のどちらかやるとなった。
前衛とかちょっと怖いけど、体動かすの得意だし、大丈夫でしょ。多分。
「じゃ、そろそろギルド行こっか」
「はーい!」
それぞれのキャラ紹介も終わったところで、三人揃って冒険者ギルドへ向かう。道については、チュートリアルで習ったから間違わない。逆に正門前に行くのが大変だった。
「あ、そうだ。今回、この男キャラでやっていくから、一人称は『俺』で男らしい言葉ってことで、先輩ご指導お願いします」
「うーん、僕に男らしさが教えられるか不安だけど、まあ…頑張るよ」
「隼君、大丈夫だよ~。ひーちゃんなら、素でもいけそうだから」
まりあ、それはそれで酷い。あたし、これでも女の子だよ?
そんなこんなで冒険者ギルドへ到着。中は酒場を想像していたが、なんだか雰囲気的には銀行の方があってるっぽい。あるいは、病院の待合室か。
「登録受付は~あっちかな?」
まりあを先頭に、さっさと受付らしきところへ歩いていく。特にテンプレも起こらず、すんなり受付へ。うん、あっさりだね。
「冒険者ギルドへようこそ。ご用件はなんでしょう?」
「すみません、僕ら三人共、冒険者登録したいんですけど」
受付のお姉さんが笑顔で対応。うん、まさしくテンプレ対応ですね。そこで、いつの間にかまりあから先輩にバトンタッチしたらしく、先輩が手続きしてくれた。
用紙に名前と種族を書いて、水晶に手を乗せると、なんと水晶からキラキラとカードが出てくるという不思議設定でした。うわ、斬新。びっくりした。
カードには、シンプルに自分の名前とランクしか記載されていなかった。………なんか、それはそれで悲しい。
最後に、お姉さんからカードは再発行不可なので、紛失注意と言われた。え、なにそれ。失くしたら終わりとか怖いんですけど。
とか思ってたら、先輩にストレージにいれとけば大丈夫だと教えられた。このストレージはプレイヤー特権らしい。普通のNPCだと、失くさないように厳重に管理しなきゃいけないそうだ。うわぁ、大変そう。
「あ、ストレージに入れる前にちょっと待ってください。容量は少ないですけど、大事なものは貴重品ストレージに入れとけば良いですよ。万が一に死んだとき、デスペナ対象外になるそうです」
「へぇ、そんなのあるんだ。便利だな」
早速入れてみる。あ、これ、荷物枠外なんですね、良かった。容量、確かに少ないけどまぁ、そのうち増えるクエストあるでしょ。
全員がストレージにカードを入れたのを確認し、とりあえずお姉さんに挨拶してからその場を離れる。この時、普通にしてたのに顔真っ赤に染められたので、種族特性オンにしてさっさと逃げました。男としてやるとは決めたが、まだ始まったばかりで面倒事は勘弁です。
ちなみに、冒険者ギルドのシステムは至極簡単。
ランクは上からSS,S,A,B,C,D,E,Fで、最初は誰でもFから。依頼は、自分のランクの上下1つのものならば自己責任でO.K.。死んだら、遺留品はギルドのもの。その他の細かいことは、その都度聞いてくださいと言われた。うん、一度に言われても覚えきれないもんね。
前衛とかちょっと怖いけど、体動かすの得意だし、大丈夫でしょ。多分。
「じゃ、そろそろギルド行こっか」
「はーい!」
それぞれのキャラ紹介も終わったところで、三人揃って冒険者ギルドへ向かう。道については、チュートリアルで習ったから間違わない。逆に正門前に行くのが大変だった。
「あ、そうだ。今回、この男キャラでやっていくから、一人称は『俺』で男らしい言葉ってことで、先輩ご指導お願いします」
「うーん、僕に男らしさが教えられるか不安だけど、まあ…頑張るよ」
「隼君、大丈夫だよ~。ひーちゃんなら、素でもいけそうだから」
まりあ、それはそれで酷い。あたし、これでも女の子だよ?
そんなこんなで冒険者ギルドへ到着。中は酒場を想像していたが、なんだか雰囲気的には銀行の方があってるっぽい。あるいは、病院の待合室か。
「登録受付は~あっちかな?」
まりあを先頭に、さっさと受付らしきところへ歩いていく。特にテンプレも起こらず、すんなり受付へ。うん、あっさりだね。
「冒険者ギルドへようこそ。ご用件はなんでしょう?」
「すみません、僕ら三人共、冒険者登録したいんですけど」
受付のお姉さんが笑顔で対応。うん、まさしくテンプレ対応ですね。そこで、いつの間にかまりあから先輩にバトンタッチしたらしく、先輩が手続きしてくれた。
用紙に名前と種族を書いて、水晶に手を乗せると、なんと水晶からキラキラとカードが出てくるという不思議設定でした。うわ、斬新。びっくりした。
カードには、シンプルに自分の名前とランクしか記載されていなかった。………なんか、それはそれで悲しい。
最後に、お姉さんからカードは再発行不可なので、紛失注意と言われた。え、なにそれ。失くしたら終わりとか怖いんですけど。
とか思ってたら、先輩にストレージにいれとけば大丈夫だと教えられた。このストレージはプレイヤー特権らしい。普通のNPCだと、失くさないように厳重に管理しなきゃいけないそうだ。うわぁ、大変そう。
「あ、ストレージに入れる前にちょっと待ってください。容量は少ないですけど、大事なものは貴重品ストレージに入れとけば良いですよ。万が一に死んだとき、デスペナ対象外になるそうです」
「へぇ、そんなのあるんだ。便利だな」
早速入れてみる。あ、これ、荷物枠外なんですね、良かった。容量、確かに少ないけどまぁ、そのうち増えるクエストあるでしょ。
全員がストレージにカードを入れたのを確認し、とりあえずお姉さんに挨拶してからその場を離れる。この時、普通にしてたのに顔真っ赤に染められたので、種族特性オンにしてさっさと逃げました。男としてやるとは決めたが、まだ始まったばかりで面倒事は勘弁です。
ちなみに、冒険者ギルドのシステムは至極簡単。
ランクは上からSS,S,A,B,C,D,E,Fで、最初は誰でもFから。依頼は、自分のランクの上下1つのものならば自己責任でO.K.。死んだら、遺留品はギルドのもの。その他の細かいことは、その都度聞いてくださいと言われた。うん、一度に言われても覚えきれないもんね。
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