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第七十八話
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ユオサイド
私は美沙さんに飲みに誘ったのに振られたもんだから1人で飲みに行った。
普段はあんまり1人で飲みに行くなんてないけどなんか飲みたい気分だっから。
そんな時誰だってあるでしょ?
おしゃれなバーなんて1人で行ける勇気はなくて、仕事帰りのおじ様が集う居酒屋で飲んでたもんだからか、おじ様達が色んなもんをおごってくれた。
断るなんて悪いじゃん?
遠慮なく全部いただいてたら見事にベロンベロンに酔っ払った。
そろそろ帰ろうかな?っと思ったらこの前、振ったばかりの真人からの電話がかかってきた。
真人は私が振った後でも普通に連絡をしてくれて、友達として仲良くしてくれてホントいい奴だ。
M「もしも~し!ユオ?今日も元気にしてる?」
Y「元気ですどぉ~!飲み過ぎちゃったど~!」
M「えっ?だいぶ酔ってる?今どこ?」
Y「酔ってますよ~〇〇通りにある大衆居酒屋だよ~」
M「迎えに行く。」
そして電話はきれた。
私の記憶はボーっと遠のき…
夢をみた…
夢の中で誰かが泣いてる…
ごめんね?ごめんね…ごめんね?
なぜかずっと謝ってる。
私が少し近寄ると顔をあげたのは…純太くん?
ユオ…ごめんね?ユオ…ごめん…
夢の中の純太くんは泣きながら私に謝っていた。
私はそんな純太くんを抱きしめて本音をつぶやいた。
純太くんの…アホ…
それと同時に息苦しさに襲われる。
苦しい…息ができない…
必死で重いまぶたをこじ開けるとそこには純太くんがいた。
あぁ…私は寂しすぎて会いたすぎてとうとう純太くんの幻覚までみえるようになってしまったんだな。
J「幻覚じゃないから。」
なんで?純太くんはなんで私の考えてることが分かったの?
もしかして?エスパー?
Y「えっと…」
J「声に出してないつもりかもしれないけど全部出てたよ?」
あっ?出ちゃってたのね?
なんてのん気に考えてる場合ではなく、なぜ純太くんが家にいるんだろ?
そう考えながら私は純太くんの顔をじっと見つめる。
J「実はユオの部屋の前で真人くんと会ってさ?勝手に入っちゃった。」
やっぱりこの人はエスパーだ。
私が聞きたい事がなんなのか分かってる。
J「俺、ユオに告白しにきたよ…?たくさん待たせて…たくさん傷つけたよね…俺…」
純太くん。私ね待ちすぎて寂しすぎて本当に苦しかったんだよ。
Y「純太くんのアホ…先に謝ってください…」
J「ごめんね…?ユオ…」
Y「それは何に対してのごめんなんですか?」
純太くん…私、本当に怒ってるよ?
J「ずっとユオの連絡無視してたし…アヨさんの事でユオを傷つけた…ごめん…」
それで私が怒ってると思う?
確かに傷ついたけど…それは怒るとは違う!
Y「それだけですか?」
J「えっ?いや…俺、アヨさんと付き合ってるてウソついたしアヨさんと…」
Y「次にその名前出したらシメますよ?あの女はどうでもいい!」
あの女の事は私に知られたくなくて連絡しなかったんだろうからわざわざ詮索しようと思わない!
しかも、知りたいとも思わない!
むしろ、私の前で何回もその名前を言わないで!
Y「私が怒ってるのはそこじゃないです!」
J「えっと…」
Y「なんで…なんでよ…」
J「ユオごめん…」
Y「なんでマグカップでカレー食べてるんですか!?」
J「えっ?そこ?」
Y「このマグカップお気に入りなんですよ!めちゃくちゃ奮発して買ったんです!カレーの匂いが付いちゃうじゃないですか!」
J「…あ…すいません…今すぐ洗います…」
純太くんはそう言って慌ててマグカップを洗いに行った。
もうあの女の話は聞きたくない…
純太くんがここに来てくれただけで私はそれだけでいい。
もう、2度と顔が見れないと思っていたから。
だからもうあの女の話はしないで?
とりあえず、私のお気に入りのマグカップを洗ったら私の待ち望んだ言葉を言ってね?
って…まだマグカップ洗ってるの?
マグカップひとつ洗うのに何分かかってるの?
早よコッチ来んかぁーーーい!
と心の中で荒ぶっていると純太くんはいそいそと戻ってきた。
J「お待たせしました…」
Y「遅いです。私は待ちくたびれました…ずっとずっと…純太くんが来るのを待ってました…すごく…会いたかったです…」
素直に気持ちを伝えたら涙が溢れてきた。
J「ホントにごめん。ユオじゃなきゃ俺ダメだって分かったんだ。ユオのとなりにずっといたい…俺のとなりにずっといてほしい…好きだよ…だから俺の恋人になってくれませんか?」
Y「…はいっ…」
純太くんは嬉しそうに笑いながら私を力いっぱい抱きしめた。
大好きな純太くんの匂いに包まれる。
Y「苦しい…でも…幸せです…」
J「泣くか笑うかどっちかにしろよ。」
私たちはしばらくそうやってソファでじゃれあっていた。
つづく
私は美沙さんに飲みに誘ったのに振られたもんだから1人で飲みに行った。
普段はあんまり1人で飲みに行くなんてないけどなんか飲みたい気分だっから。
そんな時誰だってあるでしょ?
おしゃれなバーなんて1人で行ける勇気はなくて、仕事帰りのおじ様が集う居酒屋で飲んでたもんだからか、おじ様達が色んなもんをおごってくれた。
断るなんて悪いじゃん?
遠慮なく全部いただいてたら見事にベロンベロンに酔っ払った。
そろそろ帰ろうかな?っと思ったらこの前、振ったばかりの真人からの電話がかかってきた。
真人は私が振った後でも普通に連絡をしてくれて、友達として仲良くしてくれてホントいい奴だ。
M「もしも~し!ユオ?今日も元気にしてる?」
Y「元気ですどぉ~!飲み過ぎちゃったど~!」
M「えっ?だいぶ酔ってる?今どこ?」
Y「酔ってますよ~〇〇通りにある大衆居酒屋だよ~」
M「迎えに行く。」
そして電話はきれた。
私の記憶はボーっと遠のき…
夢をみた…
夢の中で誰かが泣いてる…
ごめんね?ごめんね…ごめんね?
なぜかずっと謝ってる。
私が少し近寄ると顔をあげたのは…純太くん?
ユオ…ごめんね?ユオ…ごめん…
夢の中の純太くんは泣きながら私に謝っていた。
私はそんな純太くんを抱きしめて本音をつぶやいた。
純太くんの…アホ…
それと同時に息苦しさに襲われる。
苦しい…息ができない…
必死で重いまぶたをこじ開けるとそこには純太くんがいた。
あぁ…私は寂しすぎて会いたすぎてとうとう純太くんの幻覚までみえるようになってしまったんだな。
J「幻覚じゃないから。」
なんで?純太くんはなんで私の考えてることが分かったの?
もしかして?エスパー?
Y「えっと…」
J「声に出してないつもりかもしれないけど全部出てたよ?」
あっ?出ちゃってたのね?
なんてのん気に考えてる場合ではなく、なぜ純太くんが家にいるんだろ?
そう考えながら私は純太くんの顔をじっと見つめる。
J「実はユオの部屋の前で真人くんと会ってさ?勝手に入っちゃった。」
やっぱりこの人はエスパーだ。
私が聞きたい事がなんなのか分かってる。
J「俺、ユオに告白しにきたよ…?たくさん待たせて…たくさん傷つけたよね…俺…」
純太くん。私ね待ちすぎて寂しすぎて本当に苦しかったんだよ。
Y「純太くんのアホ…先に謝ってください…」
J「ごめんね…?ユオ…」
Y「それは何に対してのごめんなんですか?」
純太くん…私、本当に怒ってるよ?
J「ずっとユオの連絡無視してたし…アヨさんの事でユオを傷つけた…ごめん…」
それで私が怒ってると思う?
確かに傷ついたけど…それは怒るとは違う!
Y「それだけですか?」
J「えっ?いや…俺、アヨさんと付き合ってるてウソついたしアヨさんと…」
Y「次にその名前出したらシメますよ?あの女はどうでもいい!」
あの女の事は私に知られたくなくて連絡しなかったんだろうからわざわざ詮索しようと思わない!
しかも、知りたいとも思わない!
むしろ、私の前で何回もその名前を言わないで!
Y「私が怒ってるのはそこじゃないです!」
J「えっと…」
Y「なんで…なんでよ…」
J「ユオごめん…」
Y「なんでマグカップでカレー食べてるんですか!?」
J「えっ?そこ?」
Y「このマグカップお気に入りなんですよ!めちゃくちゃ奮発して買ったんです!カレーの匂いが付いちゃうじゃないですか!」
J「…あ…すいません…今すぐ洗います…」
純太くんはそう言って慌ててマグカップを洗いに行った。
もうあの女の話は聞きたくない…
純太くんがここに来てくれただけで私はそれだけでいい。
もう、2度と顔が見れないと思っていたから。
だからもうあの女の話はしないで?
とりあえず、私のお気に入りのマグカップを洗ったら私の待ち望んだ言葉を言ってね?
って…まだマグカップ洗ってるの?
マグカップひとつ洗うのに何分かかってるの?
早よコッチ来んかぁーーーい!
と心の中で荒ぶっていると純太くんはいそいそと戻ってきた。
J「お待たせしました…」
Y「遅いです。私は待ちくたびれました…ずっとずっと…純太くんが来るのを待ってました…すごく…会いたかったです…」
素直に気持ちを伝えたら涙が溢れてきた。
J「ホントにごめん。ユオじゃなきゃ俺ダメだって分かったんだ。ユオのとなりにずっといたい…俺のとなりにずっといてほしい…好きだよ…だから俺の恋人になってくれませんか?」
Y「…はいっ…」
純太くんは嬉しそうに笑いながら私を力いっぱい抱きしめた。
大好きな純太くんの匂いに包まれる。
Y「苦しい…でも…幸せです…」
J「泣くか笑うかどっちかにしろよ。」
私たちはしばらくそうやってソファでじゃれあっていた。
つづく
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