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160話
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ユナside
次の日
ジョウキとハヤセは私たちより先に帰国した。
何が正解なのかどれが正しいのか私には分からない。
だけど、ひとつだけ私に分かることがある。
アナのあの頑固な性格はきっと、ヒスイさんが思っているようにはいかないだろうと。
私はアナの様子も心配で、オマケにジョウキのあんな苦しそうな顔をみてしまったら居ても立ってもいれず、私はマハロをゴナに預けてヒスイさんの家へと向かった。
インターホンを押すと少し疲れた顔のリツさんが現れた。
Y「突然すいません。どうしてもアナと話したくて…」
「ユナさん…どうしよ。アナが…アナが…」
いつも気丈な振る舞いのリツさんが私の顔を見るなり取り乱していて、私はリツさんのそんな姿を初めてみた。
Y「アナに何かあったんですか!?」
「それが…手術しないって言うんだ。ジョウキさんがいなきゃ生きてる意味がないって…」
そう話すリツさんの声は震えている。
やっぱり…アナなら絶対そういうと私は思っていた。
Y「やっぱり…あの子…ホントどれだけ甘ったれてんの!!ちょっと失礼しますね!」
私のつい出てしまった暴言にあたふたと動揺するリツさんを置いて私はアナの部屋へと向かった
ドンドン!
Y「アナ!ユナだよ!今すぐここ開けて!」
私は扉を叩きながらそう叫ぶ。
A「ユナ…ごめん…今は話したくないの…」
あきらかに涙声のアナがそう返事をした。
あんた本当もう…いい加減にしなよ!?
ジョウキがどんな気持ちであんたと離れたと思ってんの!!
ヒスイさんはもちろん、私たちがどれだけあんたを心配してると思ってんの!
なのに、ジョウキがいなきゃ生きてる意味がないて!?
笑わせないで!どれだけ悲劇のヒロインぶってんの!
あんたがいなきゃ…泣く人間が沢山いるのよ…
少なくても私とゴナは泣くよ…!?
泣いて悲しんで生きてる間ずっとアナを想って苦しみ続けることになるんだよ!
あんたはそれでも平気なの!?
ジョウキいなきゃ生きてる意味がないような人生なら…生きてジョウキの気持ちを取り返しなさいよ!
あんた、本当にジョウキに彼女が出来たとでも思ってるわけ!?
その目はなんの為についてんのよ!
その目で本当に彼女が出来たのかどうか確かめなさいよ!
あんたは自分の目で見た物しか信じない主義だってずっと言ってたじゃない!
そんなあんたがすぐに鵜呑みにするなんてバカじゃないの!?
だから…だから…
お願いだから…手術しないなんて…
手術しないなんて…
言わないでよ…!!
私の親友は…アナ…あんただけなんだよ!?
気づいたら私はそう扉に向かって大声で叫んでいた。
いつの間に泣いていたんだろ?
自分の涙にも気づかないほど必死で、夢中で、私の顔は涙でグチャグチャだった。
すると、ゆっくりと目の前の扉が開き、目の前には同じように涙でグチャグチャな顔をしたアナが出てきた。
アナは微かに震えながら泣いていて、私は思わずそんなアナをギュッと抱きしめた。
つづく
次の日
ジョウキとハヤセは私たちより先に帰国した。
何が正解なのかどれが正しいのか私には分からない。
だけど、ひとつだけ私に分かることがある。
アナのあの頑固な性格はきっと、ヒスイさんが思っているようにはいかないだろうと。
私はアナの様子も心配で、オマケにジョウキのあんな苦しそうな顔をみてしまったら居ても立ってもいれず、私はマハロをゴナに預けてヒスイさんの家へと向かった。
インターホンを押すと少し疲れた顔のリツさんが現れた。
Y「突然すいません。どうしてもアナと話したくて…」
「ユナさん…どうしよ。アナが…アナが…」
いつも気丈な振る舞いのリツさんが私の顔を見るなり取り乱していて、私はリツさんのそんな姿を初めてみた。
Y「アナに何かあったんですか!?」
「それが…手術しないって言うんだ。ジョウキさんがいなきゃ生きてる意味がないって…」
そう話すリツさんの声は震えている。
やっぱり…アナなら絶対そういうと私は思っていた。
Y「やっぱり…あの子…ホントどれだけ甘ったれてんの!!ちょっと失礼しますね!」
私のつい出てしまった暴言にあたふたと動揺するリツさんを置いて私はアナの部屋へと向かった
ドンドン!
Y「アナ!ユナだよ!今すぐここ開けて!」
私は扉を叩きながらそう叫ぶ。
A「ユナ…ごめん…今は話したくないの…」
あきらかに涙声のアナがそう返事をした。
あんた本当もう…いい加減にしなよ!?
ジョウキがどんな気持ちであんたと離れたと思ってんの!!
ヒスイさんはもちろん、私たちがどれだけあんたを心配してると思ってんの!
なのに、ジョウキがいなきゃ生きてる意味がないて!?
笑わせないで!どれだけ悲劇のヒロインぶってんの!
あんたがいなきゃ…泣く人間が沢山いるのよ…
少なくても私とゴナは泣くよ…!?
泣いて悲しんで生きてる間ずっとアナを想って苦しみ続けることになるんだよ!
あんたはそれでも平気なの!?
ジョウキいなきゃ生きてる意味がないような人生なら…生きてジョウキの気持ちを取り返しなさいよ!
あんた、本当にジョウキに彼女が出来たとでも思ってるわけ!?
その目はなんの為についてんのよ!
その目で本当に彼女が出来たのかどうか確かめなさいよ!
あんたは自分の目で見た物しか信じない主義だってずっと言ってたじゃない!
そんなあんたがすぐに鵜呑みにするなんてバカじゃないの!?
だから…だから…
お願いだから…手術しないなんて…
手術しないなんて…
言わないでよ…!!
私の親友は…アナ…あんただけなんだよ!?
気づいたら私はそう扉に向かって大声で叫んでいた。
いつの間に泣いていたんだろ?
自分の涙にも気づかないほど必死で、夢中で、私の顔は涙でグチャグチャだった。
すると、ゆっくりと目の前の扉が開き、目の前には同じように涙でグチャグチャな顔をしたアナが出てきた。
アナは微かに震えながら泣いていて、私は思わずそんなアナをギュッと抱きしめた。
つづく
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