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16話
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ジュンサクサイド
午後の授業が終わり、放課後テイヤくんの教室に向かおうとすると数人の男子に囲まれた。
俺より上級生だろうか?
ネクタイを見ると俺の学年色ともテイヤくんの学年色とも違うことから、おそらく二年生なんだろなという事が分かった。
俺はそいつらを避けるように歩き出すが俺の前を塞いで退かない。
J「邪魔……なんですけど?」
「調子乗った1年がいるって聞いたから見に来てやったけどこの顔で女どもはキャーキャー言ってんのか?」
リーダー格の男だろうか?
俺の頬をぐいっと掴みそう言ってきたのでつい、カチンッときてしまった。
J「負け惜しみか?先にキャーキャー言われてから言えよな。」
そいつの手を払い除けてそういうとそいつは俺の胸ぐらを掴み上げてきた。
「なんだその目つき!?クソ生意気なんだよ!!調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」
J「おめぇが調子こいてんだろうが!?ふざけんなよ!!」
キレた俺が思わず拳を振り上げたその時……!!
「はぁ~い!!喧嘩はそこまでね~?誰の許可を得て校舎内で殴り合いしようとしてる?俺が生徒会長の間は暴力は絶対に許さないからね。」
階段から微笑みながら降りてきたマモルさんの言葉で奴らは慌てて逃げていった。
M「おい。こっちこい!!」
さっき、暴力は許さないと言った割に俺の首根っこを掴み、床に引きずるようにしてマモルさんは俺を生徒会室に投げ入れ…
俺は床に転がるようにしてドンッと大きな音を立てて壁にぶつかった。
M「お前、昨日出会ったばっかのくせにテイヤと付き合ってんのか?」
唐突な質問にテイヤくんはまだ、マモルさんに伝えたくないと言っていたが、俺の口は勝手に動いてしまった。
J「はい……」
そう言ってからヤバ…と思い口を閉しても時すでに遅し。
マモルさんは微笑んでいるのに目の奥は全く笑っておらずゆっくりと俺の前にしゃがみ込んだ。
M「テイヤと…どこまでやった?」
J「………。」
M「どこまでやったか聞いてんだよ!!!?」
あまりの迫力に俺は壁にペタっと背中をくっ付け距離を取ろうとする。
J「キ…い…いや…チ…チ…チュウ…までです。」
M「チュウって事はまだ、舌は絡めてないって事だな?」
マモルさんの鋭い追及に俺のどもり癖が爆発し…焦る。
J「ちょ…ちょっと…記憶が…曖昧でして……」
いや、めちゃくちゃ絡めた。
むしろ、初チュウからべろんべろんに舌絡めまくったしなんなら今日も朝っぱらからあの可愛い桃尻まで揉んだわ。なんて言えない。
M「曖昧!?だと!?お前俺に殺されてぇのか!!!?」
俺を睨みつけバンッと大きな音を立てて壁を叩いたマモルさん。
あぁーーーこの人やばそうとは思ったけどーーー本当にヤバイ人だっだーーーアーメン。
J「いや…そそそそそその…!!」
T「ちょっとマモル!!何やってんだよ!!」
俺がマモルさんに本当のことを伝えようとした瞬間、テイヤくんが生徒会室に入ってきてマモルさんを俺の前から遠ざけた。
M「マモル~今ね?こいつと大切な大切なお話してるから~お外でいい子にして待っててね?」
T「何言ってんだよ!!マモルでもジュンサクのことそんな扱いしたら俺が許さないから!!もう、一生口きかないからな!!」
テイヤくんは俺をギュッとまるでぬいぐるみのように抱きしめながらそう言うと、マモルさんは大きなため息と同時に天を仰いだ。
M「マジで殺意…」
T「ジュンサク…立てる?帰ろう?」
テイヤくんはそう言って俺の腕に手を回して立ち上がらせてくれた。
そして、俺のズボンや制服をパンパンっとはたきカバンを持つ。
T「行こう…」
テイヤくんに腕を引かれて俺は生徒会室の入り口に向かうとマモルさんが呼び止めた。
M「待て…」
T「もうなに!?まだ、なんか用!?」
M「ジュンサク…俺はまだ、お前とテイヤの事を認めた訳じゃない…だけど…もし、テイヤを泣かせるような事したら…俺がお前を許さない…マジで…殺すから。」
そう言ったマモルさんの目は本当に今までに何人もの人を殺めた事があるのではないかと思うほど鋭い目をしていて俺は思わず…ゾッとした。
J「は…はい…失礼します…」
そうして俺たちは無事…
いや、無事ではないな…
なんとかの思いで交際1日目の学校生活を終えた。
つづく
午後の授業が終わり、放課後テイヤくんの教室に向かおうとすると数人の男子に囲まれた。
俺より上級生だろうか?
ネクタイを見ると俺の学年色ともテイヤくんの学年色とも違うことから、おそらく二年生なんだろなという事が分かった。
俺はそいつらを避けるように歩き出すが俺の前を塞いで退かない。
J「邪魔……なんですけど?」
「調子乗った1年がいるって聞いたから見に来てやったけどこの顔で女どもはキャーキャー言ってんのか?」
リーダー格の男だろうか?
俺の頬をぐいっと掴みそう言ってきたのでつい、カチンッときてしまった。
J「負け惜しみか?先にキャーキャー言われてから言えよな。」
そいつの手を払い除けてそういうとそいつは俺の胸ぐらを掴み上げてきた。
「なんだその目つき!?クソ生意気なんだよ!!調子に乗ってんじゃねぇぞ!!」
J「おめぇが調子こいてんだろうが!?ふざけんなよ!!」
キレた俺が思わず拳を振り上げたその時……!!
「はぁ~い!!喧嘩はそこまでね~?誰の許可を得て校舎内で殴り合いしようとしてる?俺が生徒会長の間は暴力は絶対に許さないからね。」
階段から微笑みながら降りてきたマモルさんの言葉で奴らは慌てて逃げていった。
M「おい。こっちこい!!」
さっき、暴力は許さないと言った割に俺の首根っこを掴み、床に引きずるようにしてマモルさんは俺を生徒会室に投げ入れ…
俺は床に転がるようにしてドンッと大きな音を立てて壁にぶつかった。
M「お前、昨日出会ったばっかのくせにテイヤと付き合ってんのか?」
唐突な質問にテイヤくんはまだ、マモルさんに伝えたくないと言っていたが、俺の口は勝手に動いてしまった。
J「はい……」
そう言ってからヤバ…と思い口を閉しても時すでに遅し。
マモルさんは微笑んでいるのに目の奥は全く笑っておらずゆっくりと俺の前にしゃがみ込んだ。
M「テイヤと…どこまでやった?」
J「………。」
M「どこまでやったか聞いてんだよ!!!?」
あまりの迫力に俺は壁にペタっと背中をくっ付け距離を取ろうとする。
J「キ…い…いや…チ…チ…チュウ…までです。」
M「チュウって事はまだ、舌は絡めてないって事だな?」
マモルさんの鋭い追及に俺のどもり癖が爆発し…焦る。
J「ちょ…ちょっと…記憶が…曖昧でして……」
いや、めちゃくちゃ絡めた。
むしろ、初チュウからべろんべろんに舌絡めまくったしなんなら今日も朝っぱらからあの可愛い桃尻まで揉んだわ。なんて言えない。
M「曖昧!?だと!?お前俺に殺されてぇのか!!!?」
俺を睨みつけバンッと大きな音を立てて壁を叩いたマモルさん。
あぁーーーこの人やばそうとは思ったけどーーー本当にヤバイ人だっだーーーアーメン。
J「いや…そそそそそその…!!」
T「ちょっとマモル!!何やってんだよ!!」
俺がマモルさんに本当のことを伝えようとした瞬間、テイヤくんが生徒会室に入ってきてマモルさんを俺の前から遠ざけた。
M「マモル~今ね?こいつと大切な大切なお話してるから~お外でいい子にして待っててね?」
T「何言ってんだよ!!マモルでもジュンサクのことそんな扱いしたら俺が許さないから!!もう、一生口きかないからな!!」
テイヤくんは俺をギュッとまるでぬいぐるみのように抱きしめながらそう言うと、マモルさんは大きなため息と同時に天を仰いだ。
M「マジで殺意…」
T「ジュンサク…立てる?帰ろう?」
テイヤくんはそう言って俺の腕に手を回して立ち上がらせてくれた。
そして、俺のズボンや制服をパンパンっとはたきカバンを持つ。
T「行こう…」
テイヤくんに腕を引かれて俺は生徒会室の入り口に向かうとマモルさんが呼び止めた。
M「待て…」
T「もうなに!?まだ、なんか用!?」
M「ジュンサク…俺はまだ、お前とテイヤの事を認めた訳じゃない…だけど…もし、テイヤを泣かせるような事したら…俺がお前を許さない…マジで…殺すから。」
そう言ったマモルさんの目は本当に今までに何人もの人を殺めた事があるのではないかと思うほど鋭い目をしていて俺は思わず…ゾッとした。
J「は…はい…失礼します…」
そうして俺たちは無事…
いや、無事ではないな…
なんとかの思いで交際1日目の学校生活を終えた。
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