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46話
しおりを挟むジュンサクサイド
カウンセリングを終えた俺は少し遅れて始業式真っ只中の体育館へと向かう。
ふぅと息を吐いてポツポツと校庭を歩いていると、2号館の校舎から1番顔を見たくない奴らが荷物を持って出てきた。
テイヤくんを襲っておいて悪びれる様子もなく奴らは俺を見ると睨みつける。
俺は溢れそうな怒りを堪えながら通り過ぎようとすると…主犯格の男が言った。
「はぁ~もうちょっとで可愛いテイヤちゃんとヤれるとこだったのに…残念だったわw」
鼻で笑いながらそう言われて俺がそいつを睨むとニヤニヤと汚い顔をして笑っていた。
J「黙れよ…ウゼぇな…」
「可愛い可愛いテイヤちゃんは俺たちのことが怖くて学校に来れなくなっちゃったのかな?あの生徒会長もどんなけ権力あんだよマジでウゼw まぁでも、転校してもここには来れるし?次は絶対にヤってやるから…気をつけなね?彼氏さんw」
そいつは俺を煽り他の仲間と嘲笑いながら校門の方へと歩いていき、俺は思わずそいつの首根っこを掴みグイっと引っ張り振り返らせた。
「痛えな!何すんだよ!」
J「ふざけんな。」
「あぁん?」
J「二度とテイヤに手出すなって言ってんだよ!!」
俺はそう叫び拳を振り上げると…
俺の右腕に誰かがしがみ付くのが分かり…
俺の拳はギリギリの所で止まる…
目の前にいる奴らもギョッとした目をして俺の方を見つめ、少し後退りをしたので俺はゆっくりと視線を自分の右腕に目をやった。
すると…
そこにいたのは…
J「テイヤくん…?」
俺の腕をギュッと握り奴らを睨みつけていたのは…テイヤくんだった。
T「こんな奴ら殴る価値なんてない。こんな奴らの為にジュンサクの学生生活無茶苦茶にしなくていい。」
テイヤくんは鋭い目つきでそう言った。
「な…なんだそれw可愛いテイヤちゃん学校に来れてよかったね~優しいお兄様と年下の彼氏に守ってもらってまるでお姫様でちゅね~」
テイヤくんに向かってふざけた声で奴がそう言うと、テイヤくんはそいつの首を大きな右手でギュッと掴みグイッと力を入れる。
すると、その男は苦しそうに顔を真っ赤にしてもがいている。
T「ねぇ痛い?苦しい?俺の首もこうやって締めて笑ってたよね?今まではお前らに付き纏われてる事、ジュンサクに知られたくなかったからずっと我慢して隠してたけどさ?もう、ジュンサクに知られたら俺に怖いものなんてないんだよ?マイク使って全校生徒に証言しようか?こいつらに俺は犯されそうになりましたって。」
初めてみたテイヤくんの狂気な眼差しに俺は驚き、テイヤくんは俺よりも力が弱いはずなのに目の前の男の顔色はみるみるうちに青ざめていき、思わず俺がテイヤくんのその手を止めた。
J「テイヤくん!!」
するとテイヤくんは我に返ったのか目を潤ませ俺をじっと見つめた。
つづく
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