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47話
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ジュンサクサイド
パッと手を離したテイヤくんの手は微かに震えていて、奴はテイヤくんが手を離した弾みで地面に尻もちをつき、真っ青な顔をして咳き込んでいた。
J「…もう二度と俺たちの前に現れんなよ。お前らのした事がバレたら俺たちより、お前らの親の方が失うもの多いんじゃねぇのか?」
始業式が終わったのか体育館から生徒たちが出てきて周りが騒がしくなる。
「うるせぇ!!偉そうな口きくんじゃねぇ!」
そいつは地面に倒れてる情けない姿を見られたくなかったのか、慌てて立ち上がると仲間たちも気まずそうな顔をして下を向いた。
J「偉そう?その言葉そのまま返してやるよ。変態野郎。」
「おい、お前ら行くぞ!!」
奴らは周りの生徒達の視線から逃げるように慌てながら校門をくぐり、俺たちの高校から去って行った。
バタンッ!!
大きな音が聞こえて慌てて横をみると、テイヤくんは腰を抜かしたように地面に座り込んでいた。
J「テイヤくん、大丈夫!?」
T「ごめん…ごめんね…」
テイヤくんは涙を流し、身体を震わせながら俺にギュッと抱きついた。
J「テイヤくん…俺がごめん…あの日、1人で帰らせたりしたから…」
T「俺、変わるから…ジュンサク以外の奴にあんな事されないように強くなるから…俺ともう一回…」
J「俺が変わるよ。俺が強くなる。テイヤくんを守れるように…テイヤくんが大好きだから…ホントごめん…。」
俺はテイヤくんの震える手にそっと触れると、ガタガタと震えていたテイヤくんの手はピタッと止まった。
久しぶりに触れたテイヤくんの温もりが愛おしい…
テイヤくんが俺の頬に手を伸ばすと…
テイヤくんは自ら俺の唇に自分の唇を重ねた。
俺は正直…
嬉しくてほっと安心して涙がでそうになり、テイヤくんのキスに必死で応え、お互いの唇が重なり合い涙の味がする。
周りのことなんて見えなくなるほど、いつの間にか俺はテイヤくんの唇に夢中に口付けていると…
I「こらぁーーーー!!学校内でなにやってんのーーー!!しかもみんなの前でキスするなんて何考えてんのーーー!?そういうことは家でやりなさーーーーい!!」
ボコッ!!
イズミ先生の大きな声と共に俺の頭に激痛が走り…
夢の中から現実に戻されると、俺たちは全校生徒にキラキラとした眼差しで見つめられていた。
T「もう!イズミちゃん!!邪魔すんなよ!!ジュンサク大丈夫(T-T)」
J「大丈夫だよ…。」
I「もう本当に!!私がどれだけ心配したか…!!もうみんなも解散!」
イズミ先生はそう言うと涙をポロポロと流し泣きながら俺たちを囲む生徒にそう言った。
J「イズミ先生…」
T「イズミちゃん…ありがとうね?」
I「あなた達のせいで5歳老けた。」
T「イズミちゃんは可愛いから大丈夫!!カウンセリング室に放課後寄るから、イズミちゃん待っててね!!」
テイヤくんはそう言うと俺と手を繋ぎ校舎へと歩き出す。
J「テイヤくん…教室大丈夫?いける?」
T「大丈夫!」
テイヤくんは笑顔でそう答えると俺はテイヤくんを教室まで見送った。
つづく
パッと手を離したテイヤくんの手は微かに震えていて、奴はテイヤくんが手を離した弾みで地面に尻もちをつき、真っ青な顔をして咳き込んでいた。
J「…もう二度と俺たちの前に現れんなよ。お前らのした事がバレたら俺たちより、お前らの親の方が失うもの多いんじゃねぇのか?」
始業式が終わったのか体育館から生徒たちが出てきて周りが騒がしくなる。
「うるせぇ!!偉そうな口きくんじゃねぇ!」
そいつは地面に倒れてる情けない姿を見られたくなかったのか、慌てて立ち上がると仲間たちも気まずそうな顔をして下を向いた。
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「おい、お前ら行くぞ!!」
奴らは周りの生徒達の視線から逃げるように慌てながら校門をくぐり、俺たちの高校から去って行った。
バタンッ!!
大きな音が聞こえて慌てて横をみると、テイヤくんは腰を抜かしたように地面に座り込んでいた。
J「テイヤくん、大丈夫!?」
T「ごめん…ごめんね…」
テイヤくんは涙を流し、身体を震わせながら俺にギュッと抱きついた。
J「テイヤくん…俺がごめん…あの日、1人で帰らせたりしたから…」
T「俺、変わるから…ジュンサク以外の奴にあんな事されないように強くなるから…俺ともう一回…」
J「俺が変わるよ。俺が強くなる。テイヤくんを守れるように…テイヤくんが大好きだから…ホントごめん…。」
俺はテイヤくんの震える手にそっと触れると、ガタガタと震えていたテイヤくんの手はピタッと止まった。
久しぶりに触れたテイヤくんの温もりが愛おしい…
テイヤくんが俺の頬に手を伸ばすと…
テイヤくんは自ら俺の唇に自分の唇を重ねた。
俺は正直…
嬉しくてほっと安心して涙がでそうになり、テイヤくんのキスに必死で応え、お互いの唇が重なり合い涙の味がする。
周りのことなんて見えなくなるほど、いつの間にか俺はテイヤくんの唇に夢中に口付けていると…
I「こらぁーーーー!!学校内でなにやってんのーーー!!しかもみんなの前でキスするなんて何考えてんのーーー!?そういうことは家でやりなさーーーーい!!」
ボコッ!!
イズミ先生の大きな声と共に俺の頭に激痛が走り…
夢の中から現実に戻されると、俺たちは全校生徒にキラキラとした眼差しで見つめられていた。
T「もう!イズミちゃん!!邪魔すんなよ!!ジュンサク大丈夫(T-T)」
J「大丈夫だよ…。」
I「もう本当に!!私がどれだけ心配したか…!!もうみんなも解散!」
イズミ先生はそう言うと涙をポロポロと流し泣きながら俺たちを囲む生徒にそう言った。
J「イズミ先生…」
T「イズミちゃん…ありがとうね?」
I「あなた達のせいで5歳老けた。」
T「イズミちゃんは可愛いから大丈夫!!カウンセリング室に放課後寄るから、イズミちゃん待っててね!!」
テイヤくんはそう言うと俺と手を繋ぎ校舎へと歩き出す。
J「テイヤくん…教室大丈夫?いける?」
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テイヤくんは笑顔でそう答えると俺はテイヤくんを教室まで見送った。
つづく
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