【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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57・とりあえず通路作成

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「ウメーっ!!
 やっぱりヒロト様の料理はウメーわ!!」

「どこでもこの品質の食事が出せるって、
 反則だよなあ……」

ホーンドさんが店を出た後……
俺はスープや軽めのものを出し、パトラさんと
ローラさん・プリムさん母娘と食べていたが、

クラークさんとミントさんが帰ってきたので、
本格的な料理を食べてもらう事にした。

「見た事も食べた事も無い料理ですね……」

「でもお母さん、とってもおいしいよ!」

まずは女性・子供向けに―――
ガッツリ系は避け、クリームシチューやオムレツ、
マカロニグラタンにベーコンとほうれん草のソテー
など、大人しめなメニューをチョイス。

やはり飲食関係の仕事をしているからか、
食事は興味を引いたようだ。

「それで、衛兵にあの人たちを突き出した
 ようですが……」

情報共有のためにたずねると、

「あー、やっぱり目的はローラさんとプリムちゃん
 だったようです」

「借金漬けにして奴隷に落とし、2人とも
 商品として調達するのが狙いだったようね」

冒険者の二人から、推測通りの答えが返ってくる。
つまり、金を貸したのは最初から母娘ともども
手に入れるためだったのだろう。

「それは連中が?」

俺が聞き返すと、クラークさんは首を
左右に振って、

「あいつらはただの捨て駒で、そこまで知らされて
 いないでしょう。
 あくまでも取り調べた側の話です」

「金貸しと奴隷商が組んでの事でしょうけど、
 そこまで摘発するのは難しいとも言ってました」

ミントさんも補足するように説明してくれる。
こんな事をやらかすんだ。
それなりの『力』を持っているだろうしな。

「そうなると、ここを拠点としても……」

「うーん……
 安全とは言い難いでしょう」

戦士ふうの冒険者の言葉に、母娘の方へと
視線を向け―――

「でも、ここで働く事が条件だったんでしょう?」

今のここの所有者は俺だが、筋は通しておきたい。
契約違反や約束破りは商売ではあってはならない
ものだ。

「ただ、プリムの安全を考えますと。
 このままでは……」

ローラさんの言う事ももっともだが、
ここはこの街と魔境の森のダンジョンを結ぶ拠点。
ただの通路として見るなら無人でもいいが、やはり
人はいた方がいい。

「どちらにしろ警備は必要だと思う。

 この店で―――
 クラークさん、ミントさんに用心棒のような事を
 してもらうのは可能ですか?」

二人は顔を見合わせた後、

「そりゃあ、まあ」

「けどアタシたちだけじゃ」

次にパトラの方を見て、

「パトラさんやコマチさんにも交代でやって来て
 もらうというのは」

「それは構いませぬが……
 子供たちの面倒はどうしますか、ぬし

「う~ん……」

改めて俺は人手不足を実感する。
今までいっぱいいっぱいだったんだなあ。

すると、ローラさんが割って入ってきて、

「あの、子供たちの面倒というのは?」

「ああ、奴隷商から救出した子供たちの面倒を、
 ウチで見ているんです。

 今確か17人ほどいるので」

「そんなに!?」

お母さんは驚くと同時に、ホッとした表情も
見せる。

「ヒロト様。
 取り敢えず、いったん戻ってから
 話し合いませんか?」

「ローラさんたちも、あんな事があった
 後ですし……
 2・3日宿屋を閉めていても問題ないでしょう」

冒険者二名からダンジョンへ帰る事を提案され、

「主、わらわもそれが良いと思う。
 コマチやリナ殿にも相談してみてはいかがか?」

配下の魔狐マジカルフォックスもそれに同調する。

「そうだね。
 とにかく、街と行き来出来るルートは
 確保しておくとして……

 じゃあ、ここをカスタマイズしよう。
 ローラさん、奥はどうなっています?」

「え?
 裏は廊下と厨房ちゅうぼう、その奥は食材を入れる
 倉庫になっていますけど」

「そこまで案内して頂けますか?」

こちらの意図が読めないのか、きょとんとした
表情のまま……
彼女は宿屋の中へと入っていき、俺たちはその
後へついていった。

「おー」

「結構大きいですね」

食事も提供している宿屋なのだ。
それなりの素材を保管しておかなければ
ならないのだろう。

十畳ほどもある一室、そこにごちゃごちゃと
穀物を入れた棚やら樽やらが並んでいて―――
カムフラージュにはちょうどいい。

「ここの地下まで通路を繋げて、エレベーターを
 設置してしまおう。

 その後、俺たちの拠点にローラさんも
 プリムさんも来てもらいます」

「は、はあ」

そこで俺はステータスウィンドウを開き、



――――――――――――――――――――――
 『ダンジョンを拡張します。
 この地下にフロアを新設しますと、
 管理ptポイントを5,000消費します。

 拡張しますか?』
               →はい
                いいえ
――――――――――――――――――――――



まずはこの地下にダンジョンを作らないと
話にならないからな……
俺は『はい』を選択した後、すぐに



――――――――――――――――――――――
 『ダンジョンを拡張します。
 魔境の森からここの地下フロアまで通路を
 伸ばしますと、管理ptを300消費します。

 拡張しますか?』
               →はい
                いいえ
――――――――――――――――――――――



こうして俺は―――
ダンジョンをこの街の地下まで繋げた。

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