ごめん!でも、ごちそうさま

エシカ

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※最愛

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シュラ「昴…すごくかわいかった…」
昴「ん…」

昴の長い射精が終わり息を整えた昴は赤い顔のまま恥ずかしそうに、でも甘えるようにシュラにすり寄る。

シュラ「…っ!かわいすぎて、どうにかなってしまうよ?…昴」
昴「かわいいかわいいって…そんなに俺かわいいか?」
シュラ「勿論…!これ以上ないくらいかわいくってビックリしてるよ。昴に出会えて、俺と付き合ってくれて…ありがとう」
昴「俺こそ…ありがとう…シュラ…」

シュラは静かにキスをして昴に応える。
そして徐に口を離すと真剣な顔をして、これからすることをゆっくりと話した。

シュラ「昴…俺がこれから話すことは全て真実、俺を信じてくれ」
昴「どうしたんだ?急に」
シュラ「昴からしたらすごく…衝撃的なことだと思うしそれを話した上で俺は昴と繋がりたい。昴には誠実でいたい」
昴「?…とりあえず話せよ」
シュラ「ん」

そう言ってシュラは静かに語り始めた。
優はその話しを明の時に聞いているので特に驚きはなく凪いだ気持ちで聞いていられた。
が、やはり昴はこの国にはもう男しかいないことや、この国の歴史やこれまで行われてきたこと。転移して来た昴たちが妊娠出産出来ること、そして自分にもそれが求められていることを認識させられた。
昴は話の腰を折ることはしなかった…いや、出来なかった。
あまりにも突飛すぎて冗談だと思いたかったが誠実にと真剣な顔で話すシュラにこれは本当なんだと感じてしまった。

昴「…………」
シュラ「これが…全てだ…昴」

シュラは視線を一度落としまだ考えが纏まっていない昴にもう一度視線を戻し目を見ながら問いかける。

シュラ「昴…色々した後にすまない…だが、俺はさっきも言ったように昴と繋がりたい、そして、俺との子どもを産んでほしい」
昴「…」
シュラ「だけど俺は、その気持ちは勿論あるけど…昴を愛している、無理強いはしたくない…だから今は怖いって言うなら待つ」
昴「…ふ」
シュラ「…?…ふ?」
昴「ふざけんなっっ!!」
シュラ「…!」
昴「…って…気持ちで一杯だけど、シュラが真剣に俺との事を考えてくれて…待つ…とか譲歩もしてくれて、そんなら俺も真剣に考えなきゃな…」
シュラ「昴…」
昴「正直後だしみたいな騙し討ちのような形で今言ったことには物申したいけど…でも、俺もその簡単だなって思っちゃうけどシュラのこと、好き…になってると思うし…」
シュラ「…!昴…今なんて…」
昴「…好き…かも?」
シュラ「昴っ!!」
昴「ぅおわっ!」

シュラはそう聞くやいなや、昴に抱きついた。

昴「ビックリした…おい苦しいって…シュラ」
シュラ「…ありがとう昴…っ!」
昴「シュラ…お前…」

シュラは昴の肩口に顔を埋めながら静かに泣いているようだった
昴は両手をシュラの広い背中におずおずと持っていき優しく慰める様にさする。

シュラ「…!」
昴「ありがとうな…話してくれて」
シュラ「…うん」

2人はそうして暫くの間抱き合っているのだった。
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