6 / 7
第五話
しおりを挟む
店員さんに自分の住所を説明して、家までの道を教えてもらった。
現在地は家からそんなにはなれてはいなかったが、なかなかに入り組んでいて、偶然たどり着いたにしては奇蹟みたいな場所にあるようだった。
それにしても、夢の中で行われているハムⅠレースって、いったい……。
夢の中でレースが開催されて、そこで店員さんとまた会えるだなんて、信じられない。
香由花は疑問と興奮を胸に、今日は早くお風呂をすませようと決めた。
「香由花ー、お父さんが帰ってくる前に、お風呂、入っちゃいなさい」
リビングで、お母さんがさけんでいる。
「あれ? 香由花?」
お母さんが、自分を探してどたどたとリビングを歩いているのを感じて、香由花はお風呂場の中からさけびかえした。
「今入ってるよー!」
そう、まだごはんまえだったが、香由花は自主的にお風呂に入ったのだ。今は湯船につかっている。
お母さんが
「あら早いのね」
とつぶやく声が聞こえた。
お風呂場のくもりガラスの向こうはうす暗い程度で、まだ夕方だ。
ちゃぽん。入浴剤のいい匂いのするあったかいお風呂に、顔を半分しずめる。
「ハムⅠレース……夢の中……」
湯船に、ゴム製の黄色いアヒルがぷかぷか浮いている。
香由花が顔をしずめた反動で、近づいたり遠のいたりしていた。
「ハムスターと、力を合わせて……樺さんも、出場者……」
しゃべると、ぶくぶくーと泡が鳴った。
夜に、会いましょう――お風呂を済ませて――パジャマでいい――。
偶然きいた店員さんと樺さんの会話。
そうだきっと、私は今日ハムⅠレースの夢を見る……。
香由花は、急いで体を洗って、お風呂を出た。
「そうだ、お母さん。ハムスター飼いたいんだけど……」
「はあ?」
お風呂を上がって、髪をふきながらリビングに入る。
お肉とじゃがいもの甘辛いいいにおい。
今日は肉じゃがらしい。
ご飯の準備をしているお母さんは、トントンストトンとリズムを刻む手を止めもせずカウンター越しに呆れた声を上げた。
「なに言ってんの。世話できるわけないでしょ。それに、誕生日でもないのに……」
「できる! 世話できる! それに、ちがうの! もらえたの。しかも、ゲージごと! だから買うのはエサとおがくずくらいでいいのっ!」
「ええ~?」
「ほ、本当なのっ!」
手が止まり、音がやんだ。
今度はお母さんの顔が、少しけげんそうな、とてもうさんくさいものを見るような表情へと変わった。
「どういうこと?」
「今日、ドーナツ屋さんに行こうとしたらね、道に迷ってペットショップに行っちゃって」
「道に迷ったぁ? あんた、どこのドーナツ屋さん行こうとしたの? あそこなら何度も行ったことあるでしょう」
「うん、それは自分でもふしぎなんだけど……。そ、それでね、そこの店員さんと仲良くなったの! で、えーとえーと、余ってるハムスターがいるからくれるってことになって、でもお金ないって言ったら、ゲージごと持ってっていいよって」
さすがにハムⅠレースのことは言わない方がいいと思った。
店員さんの言うとおり、バカにされるのがオチだろう。
「ええ~……ハムスター? でも……」
お母さんは、包丁を握り直したかと思うと――
「だめよ!」
「ひぅ」
そのまま突き出した。
刃に張り付いていたきゅうりのカケラが遅れてぽと、と落ちる。
「だめよ! だめだめだめ! 絶対世話できない!」
お母さんは般若のような形相になってつめ寄る。
口から牙がにょきにょきと生えているが、しかし、香由花も負けはしない。
ぐっと意志と拳を固めて、真正面から向かい合う。
「する! するするする、するーっ!」
「いーえっ! アンタ結局しなくなって、仕方なくお母さんがすることになるのよ!」
「そんなことどーしてわかるの!」
「アンタが夏休みの宿題、七月中にぜんぶやるって言って、実際そのとおりにやったことあるとでも思ってんの!?」
「な、夏休みの宿題のことはカンケーないもんっ!!」
にらみ合う二人。
緊迫した、はりつめた空気。
その空気を裂くように――玄関の方から、ただいま~という声が聞こえた。
「お父さ~ん」
香由花は救世主とばかりにかけ寄った。
腕に香由花をまとわりつかせて連れ立って台所に入ってきたお父さんに、お母さんがジト目を向ける。
「香由花がハムスターもらったって」
「なんだ、ハムスター?」
香由花に、ふしぎそうな顔を向けるお父さん。
「ふーん、香由花はハムスター飼いたいのか」
「そうなのっ、飼いたいのっ! ねえ、いいでしょ?」
「はいはい、ご飯にしましょうね」
カウンターから出てきたお母さんはまるで相手にしないといったように、食卓に食器を並べ始める。
「ほら、香由花も手伝って」
「うん……」
テーブルにはすぐに、ご飯、みそ汁、肉じゃがの皿、サラダの大皿が並んだ。
「いただきます」と箸をとり、みんな食べ始める。
「そういえばこのサラダのキャベツ、おとなりさんからのおすそわけなのよ。今日とれたてだって」
「あー新鮮だと思った」
「それ、ホーント?」
お母さんとお父さんに、すぐに世間話を開始されるが、
「ハムスター」
もちろん香由花は話題を変えるつもりはなかった。
お母さんがため息をつく。
「だからー、アンタ世話は……」
香由花が、できるってば! と言い返そうとしたとき、お父さんの、うーんとうなる声が聞こえた。
香由花は何気なしに、向かいに座ったお父さんの方を向いた。
目が、ばちっと合う。
「世話、できるのか?」
香由花のとなりのお母さんの呆れるような言い方とはちがって、まるで友達に問いかけるような言い方だ。
だから香由花も、誠実な気持ちを込めてうなずいた。
「うん」
「本当にほしいのか?」
「ほしいよ」
本当かどうかたしかめるようなようなお父さんの目。
でも、なにも隠すものはない。
自分は、ハムスターがほしいのだから。
「そうか……それなら」
意外にも力強く、そして優しく、
「お父さんは賛成するぞ」
お父さんがそう言った。
「ほんと?」
「ああ」
「ちょっと~、なに言ってるのよ」
お母さんが困惑しきったように、二人を交互に見る。
「生き物っていうのは世話が大変なのよ。途中でそれに気づいたって、やめることはできないのよ」
お父さんは
「香由花は、世話すると約束した」
と言うと、肉じゃがをぱくぱく食べ始めた。
それからお母さんは何度かお父さんに
「できなかったらどうするのよ」と抗議したけれど、
お父さんは
「香由花とは約束した」の一点張りで、香由花を守ってくれた。
「ねえ」
「約束だ」
「あなた」
「香由花はそう言った」
「……」
「……」
とうとうしまいにはお母さんも折れて、
「……じゃあ、世話できなかったら、すぐにそのペットショップにお母さんが返しに行くからね! お母さんが、世話できてないって思ったら、すぐにだからね!」
飼うのを認めてくれた。
「や、や、やったあああああっ! わかったよ、世話するもん! だから大丈夫だもん!」
本当に、今日はなんていう日なんだろう。
信じてくれたお父さんと、認めてくれたお母さんに感謝して、ハムスターを絶対に世話することを香由花は誓った。
ずっと飼いたかったハムスター……。
もっと早く、こうやって言ってみればよかったな。
なんて後悔したりもした。
現在地は家からそんなにはなれてはいなかったが、なかなかに入り組んでいて、偶然たどり着いたにしては奇蹟みたいな場所にあるようだった。
それにしても、夢の中で行われているハムⅠレースって、いったい……。
夢の中でレースが開催されて、そこで店員さんとまた会えるだなんて、信じられない。
香由花は疑問と興奮を胸に、今日は早くお風呂をすませようと決めた。
「香由花ー、お父さんが帰ってくる前に、お風呂、入っちゃいなさい」
リビングで、お母さんがさけんでいる。
「あれ? 香由花?」
お母さんが、自分を探してどたどたとリビングを歩いているのを感じて、香由花はお風呂場の中からさけびかえした。
「今入ってるよー!」
そう、まだごはんまえだったが、香由花は自主的にお風呂に入ったのだ。今は湯船につかっている。
お母さんが
「あら早いのね」
とつぶやく声が聞こえた。
お風呂場のくもりガラスの向こうはうす暗い程度で、まだ夕方だ。
ちゃぽん。入浴剤のいい匂いのするあったかいお風呂に、顔を半分しずめる。
「ハムⅠレース……夢の中……」
湯船に、ゴム製の黄色いアヒルがぷかぷか浮いている。
香由花が顔をしずめた反動で、近づいたり遠のいたりしていた。
「ハムスターと、力を合わせて……樺さんも、出場者……」
しゃべると、ぶくぶくーと泡が鳴った。
夜に、会いましょう――お風呂を済ませて――パジャマでいい――。
偶然きいた店員さんと樺さんの会話。
そうだきっと、私は今日ハムⅠレースの夢を見る……。
香由花は、急いで体を洗って、お風呂を出た。
「そうだ、お母さん。ハムスター飼いたいんだけど……」
「はあ?」
お風呂を上がって、髪をふきながらリビングに入る。
お肉とじゃがいもの甘辛いいいにおい。
今日は肉じゃがらしい。
ご飯の準備をしているお母さんは、トントンストトンとリズムを刻む手を止めもせずカウンター越しに呆れた声を上げた。
「なに言ってんの。世話できるわけないでしょ。それに、誕生日でもないのに……」
「できる! 世話できる! それに、ちがうの! もらえたの。しかも、ゲージごと! だから買うのはエサとおがくずくらいでいいのっ!」
「ええ~?」
「ほ、本当なのっ!」
手が止まり、音がやんだ。
今度はお母さんの顔が、少しけげんそうな、とてもうさんくさいものを見るような表情へと変わった。
「どういうこと?」
「今日、ドーナツ屋さんに行こうとしたらね、道に迷ってペットショップに行っちゃって」
「道に迷ったぁ? あんた、どこのドーナツ屋さん行こうとしたの? あそこなら何度も行ったことあるでしょう」
「うん、それは自分でもふしぎなんだけど……。そ、それでね、そこの店員さんと仲良くなったの! で、えーとえーと、余ってるハムスターがいるからくれるってことになって、でもお金ないって言ったら、ゲージごと持ってっていいよって」
さすがにハムⅠレースのことは言わない方がいいと思った。
店員さんの言うとおり、バカにされるのがオチだろう。
「ええ~……ハムスター? でも……」
お母さんは、包丁を握り直したかと思うと――
「だめよ!」
「ひぅ」
そのまま突き出した。
刃に張り付いていたきゅうりのカケラが遅れてぽと、と落ちる。
「だめよ! だめだめだめ! 絶対世話できない!」
お母さんは般若のような形相になってつめ寄る。
口から牙がにょきにょきと生えているが、しかし、香由花も負けはしない。
ぐっと意志と拳を固めて、真正面から向かい合う。
「する! するするする、するーっ!」
「いーえっ! アンタ結局しなくなって、仕方なくお母さんがすることになるのよ!」
「そんなことどーしてわかるの!」
「アンタが夏休みの宿題、七月中にぜんぶやるって言って、実際そのとおりにやったことあるとでも思ってんの!?」
「な、夏休みの宿題のことはカンケーないもんっ!!」
にらみ合う二人。
緊迫した、はりつめた空気。
その空気を裂くように――玄関の方から、ただいま~という声が聞こえた。
「お父さ~ん」
香由花は救世主とばかりにかけ寄った。
腕に香由花をまとわりつかせて連れ立って台所に入ってきたお父さんに、お母さんがジト目を向ける。
「香由花がハムスターもらったって」
「なんだ、ハムスター?」
香由花に、ふしぎそうな顔を向けるお父さん。
「ふーん、香由花はハムスター飼いたいのか」
「そうなのっ、飼いたいのっ! ねえ、いいでしょ?」
「はいはい、ご飯にしましょうね」
カウンターから出てきたお母さんはまるで相手にしないといったように、食卓に食器を並べ始める。
「ほら、香由花も手伝って」
「うん……」
テーブルにはすぐに、ご飯、みそ汁、肉じゃがの皿、サラダの大皿が並んだ。
「いただきます」と箸をとり、みんな食べ始める。
「そういえばこのサラダのキャベツ、おとなりさんからのおすそわけなのよ。今日とれたてだって」
「あー新鮮だと思った」
「それ、ホーント?」
お母さんとお父さんに、すぐに世間話を開始されるが、
「ハムスター」
もちろん香由花は話題を変えるつもりはなかった。
お母さんがため息をつく。
「だからー、アンタ世話は……」
香由花が、できるってば! と言い返そうとしたとき、お父さんの、うーんとうなる声が聞こえた。
香由花は何気なしに、向かいに座ったお父さんの方を向いた。
目が、ばちっと合う。
「世話、できるのか?」
香由花のとなりのお母さんの呆れるような言い方とはちがって、まるで友達に問いかけるような言い方だ。
だから香由花も、誠実な気持ちを込めてうなずいた。
「うん」
「本当にほしいのか?」
「ほしいよ」
本当かどうかたしかめるようなようなお父さんの目。
でも、なにも隠すものはない。
自分は、ハムスターがほしいのだから。
「そうか……それなら」
意外にも力強く、そして優しく、
「お父さんは賛成するぞ」
お父さんがそう言った。
「ほんと?」
「ああ」
「ちょっと~、なに言ってるのよ」
お母さんが困惑しきったように、二人を交互に見る。
「生き物っていうのは世話が大変なのよ。途中でそれに気づいたって、やめることはできないのよ」
お父さんは
「香由花は、世話すると約束した」
と言うと、肉じゃがをぱくぱく食べ始めた。
それからお母さんは何度かお父さんに
「できなかったらどうするのよ」と抗議したけれど、
お父さんは
「香由花とは約束した」の一点張りで、香由花を守ってくれた。
「ねえ」
「約束だ」
「あなた」
「香由花はそう言った」
「……」
「……」
とうとうしまいにはお母さんも折れて、
「……じゃあ、世話できなかったら、すぐにそのペットショップにお母さんが返しに行くからね! お母さんが、世話できてないって思ったら、すぐにだからね!」
飼うのを認めてくれた。
「や、や、やったあああああっ! わかったよ、世話するもん! だから大丈夫だもん!」
本当に、今日はなんていう日なんだろう。
信じてくれたお父さんと、認めてくれたお母さんに感謝して、ハムスターを絶対に世話することを香由花は誓った。
ずっと飼いたかったハムスター……。
もっと早く、こうやって言ってみればよかったな。
なんて後悔したりもした。
0
あなたにおすすめの小説
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
生贄姫の末路 【完結】
松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。
それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。
水の豊かな国には双子のお姫様がいます。
ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。
もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。
王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。
魔法使いアルル
かのん
児童書・童話
今年で10歳になるアルルは、月夜の晩、自分の誕生日に納屋の中でこっそりとパンを食べながら歌を歌っていた。
これまで自分以外に誰にも祝われる事のなかった日。
だが、偉大な大魔法使いに出会うことでアルルの世界は色を変えていく。
孤独な少女アルルが、魔法使いになって奮闘する物語。
ありがたいことに書籍化が進行中です!ありがとうございます。
少年騎士
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」ポーウィス王国という辺境の小国には、12歳になるとダンジョンか魔境で一定の強さになるまで自分を鍛えなければいけないと言う全国民に対する法律があった。周囲の小国群の中で生き残るため、小国を狙う大国から自国を守るために作られた法律、義務だった。領地持ち騎士家の嫡男ハリー・グリフィスも、その義務に従い1人王都にあるダンジョンに向かって村をでた。だが、両親祖父母の計らいで平民の幼馴染2人も一緒に12歳の義務に同行する事になった。将来救国の英雄となるハリーの物語が始まった。
【奨励賞】氷の王子は、私のスイーツでしか笑わない――魔法学園と恋のレシピ【完結】
旅する書斎(☆ほしい)
児童書・童話
【第3回きずな児童書大賞で奨励賞をいただきました】
魔法が学べる学園の「製菓科」で、お菓子づくりに夢中な少女・いちご。周囲からは“落ちこぼれ”扱いだけど、彼女には「食べた人を幸せにする」魔法菓子の力があった。
ある日、彼女は冷たく孤高な“氷の王子”レオンの秘密を知る。彼は誰にも言えない魔力不全に悩んでいた――。
「私のお菓子で、彼を笑顔にしたい!」
不器用だけど優しい彼の心を溶かすため、特別な魔法スイーツ作りが始まる。
甘くて切ない、学園魔法ラブストーリー!
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。
今、この瞬間を走りゆく
佐々森りろ
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞 奨励賞】
皆様読んでくださり、応援、投票ありがとうございました!
小学校五年生の涼暮ミナは、父の知り合いの詩人・松風洋さんの住む東北に夏休みを利用して東京からやってきた。同い年の洋さんの孫のキカと、その友達ハヅキとアオイと仲良くなる。洋さんが初めて書いた物語を読ませてもらったミナは、みんなでその小説の通りに街を巡り、その中でそれぞれが抱いている見えない未来への不安や、過去の悲しみ、現実の自分と向き合っていく。
「時あかり、青嵐が吹いたら、一気に走り出せ」
合言葉を言いながら、もう使われていない古い鉄橋の上を走り抜ける覚悟を決めるが──
ひと夏の冒険ファンタジー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる