another・under・World〜side・story〜

シロクロ

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第二話・ディストピア

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ログイン画面になり設定だった。特に何も無く適当にしていき最後になった

説明も軽く見て流してゲームの世界に

何も無い初期装備。だけど、妻の手紙に書かれていたコードを入れると座標と必要な物がアイテム欄に

ゲームはしないけど……妻の望みなら俺はするつもりだった

だからこのゲームも直ぐに終わると思っていた

「……っ……!」

だからゲームのシステムを理解してなかった。眷属(ファミーリー)システムで目の前に居たのは……

「……影子……?」

長い黒髪に黒いロングコート。顔は妻そっくりで黒のワンピースを着ている

妻が目の前に居り首を傾げていた。無意識の内に抱き締めて撫でていた

すると目の前の存在は俺を優しく撫でてくれた。まるで子供のように

言葉を発さない眷属(ファミーリー)。違うと分かっていても……それでも……

「お前が違うのは分かってる。でも……」

彼女は微笑み頷いた。妻がこの時だけ戻ってきたと……そう感じた

ただ、何時までもこうしてはられない。俺は彼女から離れて

「俺は目的がある。その目的はこの世界にあるかもしれない。お願いだ。俺の眷属(ファミーリー)なら……協力してくれ」

彼女は俺の手を握り優しく包み込むと頷いた。よく分からないけど理解してるのなら……良いのかな?

取り敢えず……ゲームやる事は無いけど目的に向かう事に

適当に作ったアバターだから彼女と会う時ぐらいにログインがいいのかと……そう思った

それは……いや、今は良い。妻の残したモノを見に行かないと

「……」

森の中の奥深くの場所に辿り着いた。薄暗く不気味な感じ。だけど……長年の感と妻がここを選んだ理由が分かる

隠すには絶好の場所。それに……彼女が周囲を警戒してるのか何かを周囲を見渡していた

「何か居るのか?」

彼女は俺の方を見ると考え込む仕草をしてやがて指を上の方へと指した

見上げると月が見えた。普通なら可笑しくないが……

「……有り得ないな」

彼女は頷いた。だからこそ……目の前のすぐ直近に居る存在に気が付かずに衝撃音と共に吹き飛ばされ、木に腰を強打しながら地面に転がる

気付くと刀を持った彼女が俺の前に立ち見上げていて、2回目の砲撃を刀で防ぎ弾き飛ばして遠くの方に飛ばしていた

爆発音と共に風が巻き起こり手で顔を抑えて見上げる

「守護するものか。妻は何を隠したのか……」

考えても埒が明かない。彼女を見て

「それを引きずり出せるか?」

彼女は微笑むと頷くと一気に木々に飛び移り上へと限界まで飛び上がり刀を抜刀して空間を切り裂いていた

黒い空間が広がると俺達を攻撃していた存在が目に入った

月だったものは巨大な目玉で空が脈動していた

「マジかよ……」

その時に眷属(ファミーリー)の目の前に何が落ちて来るのと同時に吹き飛ばされ、俺は受け止めて木々に叩きつけられる

血だらけの彼女は俺を心配そうに見ていた

「大丈夫だ。お前は?」

彼女は頷いて立ち上がろうとしたが胸元を押えてしゃがみ込む

駆け寄ろうとしたが嫌な予感してその場で止まると彼女はゆっくりと立ち上がり

『警戒するか』

声が響いた。ゆっくりと振り向くと彼女は胸元を押えながら何かに耐えていて

『この体の子を通して話してる。何者だ?』

彼女は刀を逆手に持つと突き刺そうとするが既の所で止まり

『足掻くな』

その声が響いた

「それは俺のだ。解放しろ」

目の前の胸元の目は俺の方を見ていた

『なら答えろ』

逆らえば殺す。そう捉えるしか無かった。警察官だから分かる。刺激しない方が得策だと

「……この先に用がある。お前がそれを守る存在なのは推測出来る。だから……俺の妻が何かをしていたのかを知りたいからここに来た」

眼は目を細めてやがて

『マスター…………お前、藤四郎とか言う奴か?』

なぜ俺の名を……?

いや、考えれば分かる。妻の何かを守る存在。妻が教えたのなら……

「お前……妻の眷属(ファミーリー)なのか?」

聞くと警戒し殺気がただ漏れだった空気が一気に軽くなり

『なるほど。お前がマスターの番か。済まなかった』

……

「はぁ……?」

困惑するしか無かった

『詫びに案内しよう。マスターから聞いていたし……何より、我はあれだからな?』

そう言うのと同時に俺の眷属(ファミーリー)の手がその先に指を指していた。その先が……

月もとい巨大な目玉を含んだ空

『我の話もあるから……その後でも良いか?』

俺は頷いた。そして俺の眷属(ファミーリー)は警戒してないし、動き始めた

『お前……この世界初めてだろ?』

突然そんな事を言い出した

「そうだが……今は関係ないだろ?」

だけど……眼はお構い無しに

『これは知っておいた方が良い。眷属(ファミーリー)はマスターみたいな奴がいないと存在出来ない。例外はあるが……それは飽くまで例外。普通は消滅してる』

どういう事……?

『我は例外に入る。マスターから生まれたが、マスターが居なくとも活動出来る存在。ほぼ居ないが……我の場合はこの空と星がそうだ』

そういう事か……

「お前は星と空に関係する存在。消えればそれも消える。が、存在し続ければ消えない。そう言いたいんだろ?」

まるで概念だな。それが無くなれば困る。有れば困らない

消えては困るから残る。妻の眷属(ファミーリー)はそういう系統の存在ということか……

『で、我は我の事情もあるが……それとは別に……』

何かを言いかけた時に周囲にノイズが走っていた。それを俺の眷属(ファミーリー)が警戒していて

『これがマスターの言っていた奴か』

その言葉と共に上空にホログラムが現れたのと同時にその先の何かが光り輝く

彼女は走り出して俺も続いて走り出した

ホログラムが何かを語り始めた

『この世界は醜い。人間は普通から進化するべきだ』

小屋が現れて一気に突き破ると何かの装置が起動していて

『何も無い人類から進化した人類。力を持ち世界を支配する』

光り輝きながら何かを発動させようとしていた

『この力があれば世界を掌握する。何でも何も出来る。このゲームを始めたプレイヤーは『並列並行人格(マルチタスク・パーナリティー)』と『心体強弱症候群(ハートレングス・シンドローム)』に感染し力を得た』

小屋には刀と乱雑に置かれた紙類

『争い壊し力を振るえ

そして……世界を支配しろ。殺し合い……戦争を。これはゲームだが現実だ

死ねば現実でも死ぬ。そうさ、これは我々……理想郷(ディストピア)の戦争(テロ)だ』

目を見開いてホログラムの方を見た

『ここから助かる唯一の方法は……生き残るだけ。殺しあえ死にたくなければな』

そう言って消えていった。それと同時に装置の動きが止まった。まるで……何かを止める為かのように
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