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make a break 真8
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「しっかし、姉御にるーねぇ。さっきのアレは眼福でしたなぁ」
楽しい楽しい着せ替え会及び撮影会兼買い物の帰り道、頬をうっとりと紅潮させながら菫が言った。
「......何かオッサン臭いわよ」
「えぇ......。こんなに可愛い可愛い美少女に「オッサン臭い」は酷いと思うよ~......」
「まぁなんだ、流音。見て悪い光景ではなかっただろう?」
「......正直オッサン臭いって言った手前それを認めるのは気が引けるけど。悪くはなかったわ」
「ねぇ!?私の台詞はスルーですか!?何かコメントくださーい!!」
「「はいはい美少女美少女(笑)」」
「うっがぁーッ!!!」
「うるさい菫。突然発狂なんてしちゃってどうしたの病気?
ていうか、今更なんだけどかなり時間がかかったわね」
学校へ戻る途中の商店街にある時計を見て流音が呆れたように言う。
「ソーラー達が待ちくたびれてそうだね」
「一応聞いておくが、そのソーラーとやらは宗吾との認識で良いんだな?」
「おう、あたぼーよ!」
「...どうでもいいけど変な渾名ばかり付けていると、いずれ自分に変な渾名付けられるわよ」
「へ~。るーねぇは何~?そんなことを怖がっているのか~。チキンだね~。私はそんなのに怯えないぜ☆どんな渾名でもかかってこいだぜ☆」
「......だって、圭子?」
菫の挑発めいた言葉に流音が怒ることなくニヤリと笑って圭子を見る。
そして圭子の手にはボイスレコーダーが。
「あ、姉御。何でそれを......」
「うむ。実は学校から出る前、何かあった時用としてな宗吾が貸してくれたんだよ。
と、言うわけで言質も戴いたわけだし、事が終わったら菫に合った素晴らしい渾名を皆で考えてやるから楽しみにしてるといい」
「そ......そんなぁぁ~ッ!!」
菫の悲鳴が、お昼時の商店街に響き渡った。
「おい圭子、これはどういうことだ!!」
時計の針が十二時と十五分を少し上回った頃、教室に戻った圭子に既に教室に待機していた大毅が宗吾の携帯を手に声を張り上げて迫る。
「見て分からんのか。プリティーガールのメイド服姿じゃないか」
「いやそれは分かるさ!だが何でこうなったんだ!?......って楽斗!?どうしたお前ぇぇうがッ」
「うるさいぞ。私は今帰ってきたばかりで疲れてる。突然の発狂はやめろ」
背負われている楽斗を見て、血相を変えて詰め寄る大毅に鋭い膝蹴りを食らわせた圭子は、言葉とは裏腹に椅子を何脚か抱えて並べた。
その行為に流音と菫は首をかしげる。(大毅は床でのたうち回っている)
「ほら流音、菫。いつまでも背負ってちゃ辛いだろう」
「......あぁ。そうだね!ランドセルみたいにすっかり背中に馴染んでいたから背負っていること忘れてたよ~。ねっ、るーねぇ?」
「背負っていることを忘れるとは流石は馬鹿《すみれ》ね。私には到底真似できないわ」
「ねぇ。気のせいかなぁ。今馬鹿って文字の読み方を菫にしなかったぁかなぁ。気のせいだろうなぁ。るーねぇがそんなこと言うはずないもんねぇ......」
約一名がブツブツ言いながらも二人は圭子が用意した椅子を並べただけの即席ベッドに背負っていた楽斗&真愛を降ろした。
楽しい楽しい着せ替え会及び撮影会兼買い物の帰り道、頬をうっとりと紅潮させながら菫が言った。
「......何かオッサン臭いわよ」
「えぇ......。こんなに可愛い可愛い美少女に「オッサン臭い」は酷いと思うよ~......」
「まぁなんだ、流音。見て悪い光景ではなかっただろう?」
「......正直オッサン臭いって言った手前それを認めるのは気が引けるけど。悪くはなかったわ」
「ねぇ!?私の台詞はスルーですか!?何かコメントくださーい!!」
「「はいはい美少女美少女(笑)」」
「うっがぁーッ!!!」
「うるさい菫。突然発狂なんてしちゃってどうしたの病気?
ていうか、今更なんだけどかなり時間がかかったわね」
学校へ戻る途中の商店街にある時計を見て流音が呆れたように言う。
「ソーラー達が待ちくたびれてそうだね」
「一応聞いておくが、そのソーラーとやらは宗吾との認識で良いんだな?」
「おう、あたぼーよ!」
「...どうでもいいけど変な渾名ばかり付けていると、いずれ自分に変な渾名付けられるわよ」
「へ~。るーねぇは何~?そんなことを怖がっているのか~。チキンだね~。私はそんなのに怯えないぜ☆どんな渾名でもかかってこいだぜ☆」
「......だって、圭子?」
菫の挑発めいた言葉に流音が怒ることなくニヤリと笑って圭子を見る。
そして圭子の手にはボイスレコーダーが。
「あ、姉御。何でそれを......」
「うむ。実は学校から出る前、何かあった時用としてな宗吾が貸してくれたんだよ。
と、言うわけで言質も戴いたわけだし、事が終わったら菫に合った素晴らしい渾名を皆で考えてやるから楽しみにしてるといい」
「そ......そんなぁぁ~ッ!!」
菫の悲鳴が、お昼時の商店街に響き渡った。
「おい圭子、これはどういうことだ!!」
時計の針が十二時と十五分を少し上回った頃、教室に戻った圭子に既に教室に待機していた大毅が宗吾の携帯を手に声を張り上げて迫る。
「見て分からんのか。プリティーガールのメイド服姿じゃないか」
「いやそれは分かるさ!だが何でこうなったんだ!?......って楽斗!?どうしたお前ぇぇうがッ」
「うるさいぞ。私は今帰ってきたばかりで疲れてる。突然の発狂はやめろ」
背負われている楽斗を見て、血相を変えて詰め寄る大毅に鋭い膝蹴りを食らわせた圭子は、言葉とは裏腹に椅子を何脚か抱えて並べた。
その行為に流音と菫は首をかしげる。(大毅は床でのたうち回っている)
「ほら流音、菫。いつまでも背負ってちゃ辛いだろう」
「......あぁ。そうだね!ランドセルみたいにすっかり背中に馴染んでいたから背負っていること忘れてたよ~。ねっ、るーねぇ?」
「背負っていることを忘れるとは流石は馬鹿《すみれ》ね。私には到底真似できないわ」
「ねぇ。気のせいかなぁ。今馬鹿って文字の読み方を菫にしなかったぁかなぁ。気のせいだろうなぁ。るーねぇがそんなこと言うはずないもんねぇ......」
約一名がブツブツ言いながらも二人は圭子が用意した椅子を並べただけの即席ベッドに背負っていた楽斗&真愛を降ろした。
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