周りにαが多すぎる

小雪 秋桜

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第一章

プロローグ

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この世界には、女性や男性の性のほかに第二の性であるα β Ωの性がある。
αは希少で優秀であるとされ、βは一番数が多く平均的である。
そして、Ωはαよりも希少で発情期があることもあり劣等種とされている。







小学四年生のとき、僕らは第二の性を診断しなければならなかった。
当時は楽観的に、自分もαなんだろうなぁ…と考えていた時期もありました。
しかし、出た診断結果はΩだった。
僕は、幼心に恐怖して家に帰った。
その時の家族の反応はこうだった。

父「大変そうだなぁ。まぁ、何があっても嫁に出す気はない。」

母「あらぁ。抑制剤ってどこで買ってくればいいのかしら。」

兄1「そうだったのか…俺の所有している会社に頼んで、副作用のない抑制剤を至急作らせよう。そして、おれのものになればいい。」

兄2「俺が番になればいいんだな。よしきた。任せろ。」

弟W「「お兄ちゃんを守るのは僕たちです。」」

まともなことを言っているのが、母しかいなかった。
しかし、それでも無下にされたりすることがなかった事に僕は安堵した。
それからも、変わらずに生活できると思っていたし実際にはできていたんだ。
あの日までは………  中学三年生の秋 僕は人生初の発情期が起こった。
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