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あぁ、まただ。
学園の中庭で、美男美女の逢瀬が目に入り、私は小さく息をついた。
「アマンダ、いいの?」
友人のリンが心配そうに訊ねた。
「うん、いいの。もう慣れたから。」
私は笑顔を作り、頭を振った。本当は良い筈が無い。あの逢瀬を楽しんでいる美男は私の婚約者ジェレミーなのだから。また、二人が視界に入り、私の胸は引き裂けるような痛みを覚えた。
◇◇◇◇
私とジェレミーは、お互い侯爵家の子どもで、爵位も同じで、親同士も交流があることから幼いうちから婚約を結ばれた。その頃は、恋、なんてものは知らず、ただただ大事な遊び相手だったが、成長するに連れて、私はジェレミーへの想いを募らせた。
感情表現の乏しいジェレミーが時折見せる笑顔が、私は大好きだった。ジェレミーも私のことを不器用ながらも大事にしてくれているように思えていた……あの彼女が現れるまでは。
ジェレミーと逢瀬を重ねるクララは、平民出身でその秀才さからとある男爵家に養子として引き取られたらしい。三か月前私たちの通う学園に編入してきた。ピンクブロンドの髪が目を引く可愛らしい人だ。
その可愛らしさから、多くの令息を虜にしているようで、女子生徒からの評判はすこぶる悪い。そして、私の婚約者のジェレミーも例外ではなく虜になっているようだ。
ジェレミーは私に対する態度は、以前と変わらない。だが、クララとの逢瀬もよく見掛けるし、クララとの約束を優先されることも一度や二度ではない。
私の心がぼろ雑巾のようになっていたある日、ジェレミーとの定例のお茶会に呼ばれた。
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