【完結】王太子妃候補の悪役令嬢は、どうしても野獣辺境伯を手に入れたい

たまこ

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番外編:奥さまの日常。7

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 アレクサンドラがたっぷりと睡眠を取った後。


 数日ぶりに、ジェニーに丁寧に身支度を整えてもらうと、少々傷んでしまっていた髪も、瑞々しさが減ってしまった肌も、元通りの美しいアレクサンドラが戻ってきた。




 ジェニーが用意してくれた軽食を食べながら、話を始めようとした・・・・・・のだが。



「あ、あの、アル・・・・・・?」



「何だ?」




「こ、これでは話も、食事も出来ないですわ。」



 アルバートは、アレクサンドラを横抱きにしたままソファに座っており、きつく閉じ込めている。身動ぎ一つ出来ないアレクサンドラは、苦言を呈するが、アルバートは気にする様子はない。



「駄目だ。離したくない。」



「アル。」



「遠征に行って、漸く帰って来れたのに、一晩触れられなかったんだ。」



「う・・・・・・それは申し訳ないと思っていますわ。」



 たじたじになったアレクサンドラへ、アルバートは嬉々として自らの手でサンドウィッチを食べさせる。顔を赤くしながら、アレクサンドラはされるがままとなった。





◇◇◇◇




「エリザベス嬢の調査?」



「と、いうよりジャクソン伯爵家の調査ですわね。」



 甘ったるい食事時間を終えたアレクサンドラは、自分の執務室に閉じ籠っていた理由を説明した。




「エリザベス嬢の方は・・・・・・まぁ、たまにいる厄介なお嬢様、という所でしょうか。自分の家の立ち位置も、貴族のマナーも、あまりご理解なさっていないようでしたし、甘やかされて育っただけの方でしたわ。」



 たまにいる厄介なお嬢様は、ある意味貴女もではないかーーーアルバートは、そんな言葉を飲み込んだ。




「調査の結果、婚約が決まっておらず焦っておられたようです。現在二十五歳なので、仕方のないことかと思います。それで、アルがとても良い婚約相手だったことに今更気付き、私にちょっかいを掛けてきたという訳です。」


 アレクサンドラとアルバートの仲が拗れれば、自分が辺境伯の妻に収まることが出来る、そんな浅知恵でアレクサンドラに声を掛けたのだ・・・・・・自分がやり返されるなんて微塵も思わずに。




「ここで、疑問を持ちました。」



「疑問?」




「エリザベス様は、確かにマナーや教養が身に付いていないようでした。ですが、先程も言ったように、そのような令嬢はたまにいるのです。エリザベス様は伯爵家ですし、何か瑕疵がある訳でもありません。それなのに、この年齢で婚約者が決まっていないのは、少し可笑しいと思いませんか。」



「確かに。」



 縁談を持ちかけるには、良家や、上の爵位の家には難しいかもしれない。だがジャクソン伯爵家より、爵位の低い家であれば、正直いくらでも縁談は決められるだろう。エリザベスが多少性格が悪くても、伯爵家と繋がりたい子爵家や男爵家はたくさんある。




「そこで、ジャクソン伯爵家の調査を始めました。」


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