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告白①
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「おはよう。奏くん、ただいまぁ」
翌日華月の家から戻った私は、玄関のドアを開け、当たり前みたいに言った。
だけど朝の早い時間だというのに奏くんは、まだ帰ってはいないようだった。
一緒に暮らすようになってから、彼はどれだけ遅い時間になろうとも、朝まで戻らないことは無かった。
私が不在だったから、今日はきっと羽を伸ばしているのだろう。
......華月の家に泊まったものの、少しだけでも彼に逢いたくて早く帰って来たのに、ホント私ってば馬鹿みたい。
だけどこんなのは勝手な話だし、それを不満に思うのも間違えているのは分かっている。
......なのに彼の居ない部屋が、こんなにも寂しいだなんて。
元々ずっとひとりで暮らしていたし、最初は同居人のいる生活に慣れる事が出来るのかとあんなにも不安だったというのに、ホント現金な話だ。
「......奏くん」
ごろんとソファーに寝転がり、彼が愛用しているクッションを抱き締めた。
そしてそのままうとうとと、微睡みかけた時。
カチャカチャと鍵を開ける音がして、ドアが開いた。
「ただいま、千尋さん。
もう、帰ってたんだ?」
嬉しそうに綻ぶ、彼の表情。
少し寝惚けていた事もあり、夢か現か分からないまま、いつもとは逆に私から彼に向かい手を伸ばし、抱き寄せた。
すると彼は一瞬驚いた様子で瞳を見開き、それからクスリと笑った。
「可愛い、千尋さん。
今日は随分と、大胆だね?」
彼の髪から、家に有る物とは異なるシャンプーの香りが漂って来た。
そこで一気に、目が覚めた。
「お帰りなさい。
ごめんね、ちょっと寝惚けてたみたい。
......奏くんも、何処かに泊まってきたんだ?」
さっきまではすごい幸せだったのに、何となく不快な気分になり、彼から体を離した。
そんな風に感じる権利なんて、私には無い筈なのに。
翌日華月の家から戻った私は、玄関のドアを開け、当たり前みたいに言った。
だけど朝の早い時間だというのに奏くんは、まだ帰ってはいないようだった。
一緒に暮らすようになってから、彼はどれだけ遅い時間になろうとも、朝まで戻らないことは無かった。
私が不在だったから、今日はきっと羽を伸ばしているのだろう。
......華月の家に泊まったものの、少しだけでも彼に逢いたくて早く帰って来たのに、ホント私ってば馬鹿みたい。
だけどこんなのは勝手な話だし、それを不満に思うのも間違えているのは分かっている。
......なのに彼の居ない部屋が、こんなにも寂しいだなんて。
元々ずっとひとりで暮らしていたし、最初は同居人のいる生活に慣れる事が出来るのかとあんなにも不安だったというのに、ホント現金な話だ。
「......奏くん」
ごろんとソファーに寝転がり、彼が愛用しているクッションを抱き締めた。
そしてそのままうとうとと、微睡みかけた時。
カチャカチャと鍵を開ける音がして、ドアが開いた。
「ただいま、千尋さん。
もう、帰ってたんだ?」
嬉しそうに綻ぶ、彼の表情。
少し寝惚けていた事もあり、夢か現か分からないまま、いつもとは逆に私から彼に向かい手を伸ばし、抱き寄せた。
すると彼は一瞬驚いた様子で瞳を見開き、それからクスリと笑った。
「可愛い、千尋さん。
今日は随分と、大胆だね?」
彼の髪から、家に有る物とは異なるシャンプーの香りが漂って来た。
そこで一気に、目が覚めた。
「お帰りなさい。
ごめんね、ちょっと寝惚けてたみたい。
......奏くんも、何処かに泊まってきたんだ?」
さっきまではすごい幸せだったのに、何となく不快な気分になり、彼から体を離した。
そんな風に感じる権利なんて、私には無い筈なのに。
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