ミルシィの雑貨屋さんへどうぞ!

銀蝶

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雑貨屋さん、オープンです

ふたりめの、お客さま

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お昼はいったん看板を外して、お昼ご飯。

今日はなにを作ろうかなー。

ずっとパン食だったから……そうだ、スパゲッティにしよう!

隠し冷蔵庫の中を探すと……ありましたスパゲッティの麺。普通の細長いのと、マカロニのやつ。

ふふ……今日は和風にしちゃうぞ。

タラコとバターと、海苔も混ぜて~。あれ?  海苔は後だっけ。まあいいや。

塩ゆでした麺とからめて、はい完成!

「タラコスパゲッティ~!」

んん……ちゃんと美味しい。さすが万能キッチン。

あ、お皿の下に敷くナプキンとかマットも作ろう。

後片付けをして、二階にあがりレース糸とかを用意。

店番しながら、レース糸で何か作ろうと考えたのだ。よしよし。

カイツはお昼寝するの?  一応、カウンター横のドアはちょっと開けとくのね?  はぁい。

お家のドアに再び看板を貼り付けて、カウンターの椅子に落ち着く。飲み物よし、クッキーよし、お客さんいつ来てもおっけーよ!

ふんふんと鼻歌を歌いながら、のんびりレース編み。

簡単なコースターから作ろう。あとは、テーブルクロスかな。大きいのはちょっと大変。

ひとつめ、ふたつめ、と出来上がっていく。

途中でカイツもお店側に来た。カウンターの私の目の前に寝そべり、作業をじっと観察してる。

撫でたい衝動にかられたけど、がまんがまん。いま私はお仕事中なのである。

……室内が暖かで眠くなってきた頃、コンコンとドアがノックされた。

慌てて開けにいく。

「はーい!  開いてますよー、どうぞ~」

ドアベル欲しいな。作ろう。

ドアを開けると、グレイさんがいた。

「こんにちは、ミルシィちゃん。お店をのぞきにきたわ」

「グレイさん!  いらっしゃいませ! 来てくれて嬉しいです!」

そっと室内に案内すると、グレイさんは早速目を輝かせた。

お茶入れよう、お茶!  お客さまだものね。

ゼッツ君には忘れてたなー。また次回、次はちゃんとおもてなししよう。

紅茶とクッキーを用意している間、グレイさんは商品をひとつ、ひとつ、じっくり見ていった。

時々、あら、とか、まあ、とか声が聞こえたけど、ドキドキするなー、なんか恥ずかしい。

カウンター下には、もう一脚椅子がある。背もたれのない丸い椅子だ。ズルズルと椅子を店側に出して、綺麗なハンカチを敷き、レース編みの束を脇によけた。

よし、と振り返れば、グレイさんがニコニコして待ってくれている。

「あっ、見終わりました?  もしお時間あればどうぞ~」

「うふふ。ありがとうね。遠慮なく」

グレイさんは上品に、腰を落ち着けた。

商品の事や、お店の内装、いろんなお話をした。

紅茶とクッキーは気にいってくれたみたい。

猫のヘアピンと、ブックカバー(!!)
、ハンカチを購入してくれました。

しきりと、布や糸の上等さを褒めてくれたけど、材料はぜんぶ……様に用意してもらったからなー。

どこのお店から仕入れたのか尋ねられたけど、答えられなかった。

使うと補充される仕様だしね。言えませんとも、はい。





「今日は楽しかったよ。レース編み完成したら、また見にくるやね」

お土産のクッキーもちゃんと渡し、喜ばれました。

グレイさんを見送って、今日は看板仕舞い。

緊張したけど、楽しかったなー。

商品を補充して、また何か新しいもの作ろうっと!

と、意気揚々と振り返れば……すわった眼差しのカイツが、ぺしんと尻尾を鳴らした。

「ボツ商品を、増やすな」

ちょっとプンなカイツさんです。

さすがに私も抗議です。

「えー、ボツにしてるの、カイツさんじゃあ……」

「あんなヤバいモノ、世間に出せるか。  普通に作りなさい」

「えー、つまんないよー」

「通信機能付きのヘアピンとか、忍者が出てくる刀とか、ないからね?」

忍者、カッコよかったのに……。

カイツのお説教は、しばらく続きました。

今日の、お夕飯はなににしよーかなー?













「ブックカバーが、一番有り得ない…………登場人物が出てくるカバーって…………っ」

「えー、読んだ時、人物像眺めたいじゃん!  挿絵が毎ページほしい!」

「ボツ!」
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