12 / 15
雑貨屋さん、オープンです
ふたりめの、お客さま
しおりを挟む
お昼はいったん看板を外して、お昼ご飯。
今日はなにを作ろうかなー。
ずっとパン食だったから……そうだ、スパゲッティにしよう!
隠し冷蔵庫の中を探すと……ありましたスパゲッティの麺。普通の細長いのと、マカロニのやつ。
ふふ……今日は和風にしちゃうぞ。
タラコとバターと、海苔も混ぜて~。あれ? 海苔は後だっけ。まあいいや。
塩ゆでした麺とからめて、はい完成!
「タラコスパゲッティ~!」
んん……ちゃんと美味しい。さすが万能キッチン。
あ、お皿の下に敷くナプキンとかマットも作ろう。
後片付けをして、二階にあがりレース糸とかを用意。
店番しながら、レース糸で何か作ろうと考えたのだ。よしよし。
カイツはお昼寝するの? 一応、カウンター横のドアはちょっと開けとくのね? はぁい。
お家のドアに再び看板を貼り付けて、カウンターの椅子に落ち着く。飲み物よし、クッキーよし、お客さんいつ来てもおっけーよ!
ふんふんと鼻歌を歌いながら、のんびりレース編み。
簡単なコースターから作ろう。あとは、テーブルクロスかな。大きいのはちょっと大変。
ひとつめ、ふたつめ、と出来上がっていく。
途中でカイツもお店側に来た。カウンターの私の目の前に寝そべり、作業をじっと観察してる。
撫でたい衝動にかられたけど、がまんがまん。いま私はお仕事中なのである。
……室内が暖かで眠くなってきた頃、コンコンとドアがノックされた。
慌てて開けにいく。
「はーい! 開いてますよー、どうぞ~」
ドアベル欲しいな。作ろう。
ドアを開けると、グレイさんがいた。
「こんにちは、ミルシィちゃん。お店をのぞきにきたわ」
「グレイさん! いらっしゃいませ! 来てくれて嬉しいです!」
そっと室内に案内すると、グレイさんは早速目を輝かせた。
お茶入れよう、お茶! お客さまだものね。
ゼッツ君には忘れてたなー。また次回、次はちゃんとおもてなししよう。
紅茶とクッキーを用意している間、グレイさんは商品をひとつ、ひとつ、じっくり見ていった。
時々、あら、とか、まあ、とか声が聞こえたけど、ドキドキするなー、なんか恥ずかしい。
カウンター下には、もう一脚椅子がある。背もたれのない丸い椅子だ。ズルズルと椅子を店側に出して、綺麗なハンカチを敷き、レース編みの束を脇によけた。
よし、と振り返れば、グレイさんがニコニコして待ってくれている。
「あっ、見終わりました? もしお時間あればどうぞ~」
「うふふ。ありがとうね。遠慮なく」
グレイさんは上品に、腰を落ち着けた。
商品の事や、お店の内装、いろんなお話をした。
紅茶とクッキーは気にいってくれたみたい。
猫のヘアピンと、ブックカバー(!!)
、ハンカチを購入してくれました。
しきりと、布や糸の上等さを褒めてくれたけど、材料はぜんぶ……様に用意してもらったからなー。
どこのお店から仕入れたのか尋ねられたけど、答えられなかった。
使うと補充される仕様だしね。言えませんとも、はい。
「今日は楽しかったよ。レース編み完成したら、また見にくるやね」
お土産のクッキーもちゃんと渡し、喜ばれました。
グレイさんを見送って、今日は看板仕舞い。
緊張したけど、楽しかったなー。
商品を補充して、また何か新しいもの作ろうっと!
と、意気揚々と振り返れば……すわった眼差しのカイツが、ぺしんと尻尾を鳴らした。
「ボツ商品を、増やすな」
ちょっとプンなカイツさんです。
さすがに私も抗議です。
「えー、ボツにしてるの、カイツさんじゃあ……」
「あんなヤバいモノ、世間に出せるか。 普通に作りなさい」
「えー、つまんないよー」
「通信機能付きのヘアピンとか、忍者が出てくる刀とか、ないからね?」
忍者、カッコよかったのに……。
カイツのお説教は、しばらく続きました。
今日の、お夕飯はなににしよーかなー?
「ブックカバーが、一番有り得ない…………登場人物が出てくるカバーって…………っ」
「えー、読んだ時、人物像眺めたいじゃん! 挿絵が毎ページほしい!」
「ボツ!」
今日はなにを作ろうかなー。
ずっとパン食だったから……そうだ、スパゲッティにしよう!
隠し冷蔵庫の中を探すと……ありましたスパゲッティの麺。普通の細長いのと、マカロニのやつ。
ふふ……今日は和風にしちゃうぞ。
タラコとバターと、海苔も混ぜて~。あれ? 海苔は後だっけ。まあいいや。
塩ゆでした麺とからめて、はい完成!
「タラコスパゲッティ~!」
んん……ちゃんと美味しい。さすが万能キッチン。
あ、お皿の下に敷くナプキンとかマットも作ろう。
後片付けをして、二階にあがりレース糸とかを用意。
店番しながら、レース糸で何か作ろうと考えたのだ。よしよし。
カイツはお昼寝するの? 一応、カウンター横のドアはちょっと開けとくのね? はぁい。
お家のドアに再び看板を貼り付けて、カウンターの椅子に落ち着く。飲み物よし、クッキーよし、お客さんいつ来てもおっけーよ!
ふんふんと鼻歌を歌いながら、のんびりレース編み。
簡単なコースターから作ろう。あとは、テーブルクロスかな。大きいのはちょっと大変。
ひとつめ、ふたつめ、と出来上がっていく。
途中でカイツもお店側に来た。カウンターの私の目の前に寝そべり、作業をじっと観察してる。
撫でたい衝動にかられたけど、がまんがまん。いま私はお仕事中なのである。
……室内が暖かで眠くなってきた頃、コンコンとドアがノックされた。
慌てて開けにいく。
「はーい! 開いてますよー、どうぞ~」
ドアベル欲しいな。作ろう。
ドアを開けると、グレイさんがいた。
「こんにちは、ミルシィちゃん。お店をのぞきにきたわ」
「グレイさん! いらっしゃいませ! 来てくれて嬉しいです!」
そっと室内に案内すると、グレイさんは早速目を輝かせた。
お茶入れよう、お茶! お客さまだものね。
ゼッツ君には忘れてたなー。また次回、次はちゃんとおもてなししよう。
紅茶とクッキーを用意している間、グレイさんは商品をひとつ、ひとつ、じっくり見ていった。
時々、あら、とか、まあ、とか声が聞こえたけど、ドキドキするなー、なんか恥ずかしい。
カウンター下には、もう一脚椅子がある。背もたれのない丸い椅子だ。ズルズルと椅子を店側に出して、綺麗なハンカチを敷き、レース編みの束を脇によけた。
よし、と振り返れば、グレイさんがニコニコして待ってくれている。
「あっ、見終わりました? もしお時間あればどうぞ~」
「うふふ。ありがとうね。遠慮なく」
グレイさんは上品に、腰を落ち着けた。
商品の事や、お店の内装、いろんなお話をした。
紅茶とクッキーは気にいってくれたみたい。
猫のヘアピンと、ブックカバー(!!)
、ハンカチを購入してくれました。
しきりと、布や糸の上等さを褒めてくれたけど、材料はぜんぶ……様に用意してもらったからなー。
どこのお店から仕入れたのか尋ねられたけど、答えられなかった。
使うと補充される仕様だしね。言えませんとも、はい。
「今日は楽しかったよ。レース編み完成したら、また見にくるやね」
お土産のクッキーもちゃんと渡し、喜ばれました。
グレイさんを見送って、今日は看板仕舞い。
緊張したけど、楽しかったなー。
商品を補充して、また何か新しいもの作ろうっと!
と、意気揚々と振り返れば……すわった眼差しのカイツが、ぺしんと尻尾を鳴らした。
「ボツ商品を、増やすな」
ちょっとプンなカイツさんです。
さすがに私も抗議です。
「えー、ボツにしてるの、カイツさんじゃあ……」
「あんなヤバいモノ、世間に出せるか。 普通に作りなさい」
「えー、つまんないよー」
「通信機能付きのヘアピンとか、忍者が出てくる刀とか、ないからね?」
忍者、カッコよかったのに……。
カイツのお説教は、しばらく続きました。
今日の、お夕飯はなににしよーかなー?
「ブックカバーが、一番有り得ない…………登場人物が出てくるカバーって…………っ」
「えー、読んだ時、人物像眺めたいじゃん! 挿絵が毎ページほしい!」
「ボツ!」
0
あなたにおすすめの小説
いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
弁えすぎた令嬢
ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
元公爵令嬢のコロネ・ワッサンモフは、今は市井の食堂の2階に住む平民暮らしをしている。彼女が父親を亡くしてからの爵位は、叔父(父親の弟)が管理してくれていた。
彼女には亡き父親の決めた婚約者がいたのだが、叔父の娘が彼を好きだと言う。
彼女は思った。
(今の公爵は叔父なのだから、その娘がこの家を継ぐ方が良いのではないか)と。
今後は彼らの世話にならず、一人で生きていくことにしよう。そんな気持ちで家を出たコロネだった。
小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています。
私と母のサバイバル
だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。
しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。
希望を諦めず森を進もう。
そう決意するシェリーに異変が起きた。
「私、別世界の前世があるみたい」
前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる