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第一部 王立宮廷大学を目指そう!
41. 受験直前
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カリスティア王国の首都、カリスティアヌーポリス。
王城を中心に、騎士団の拠点、行政施設、裁判所、教会、大学、図書館などが整然と並び、気品ある街並みが広がるこの都市は、大陸の中でも屈指の美しさを誇っていた。
カリスティア王立宮廷大学の受験日まで二週間以上あったが、カテリーナは信頼する使用人の女性三名と、かつて魔狼討伐に同行した衛士二名を伴い、父が手配してくれた王都の高級宿に滞在していた。
宿は大学や神聖騎士団の拠点にも近く、広い中庭を備えた貴族や富裕商人向けの静かな宿で、併設されたレストランから出される料理は、非常に美味で評判も高かった。
剣技訓練と勉強に集中できる環境が整っており、さらに自宅と変わらない生活リズムで過ごせたため、この宿はこれ以上ないほどの理想的な環境となっていた。
また、王都の雰囲気や人ごみにも早く慣れることができたため、早めに来たことはカテリーナにとって大きくプラスに働いていた。
――カキン、カキン。
中庭に剣を交える音が響く。
アレクシオスの助言で、この時期は体を慣らす程度の調整に留め、主に衛士たちが練習相手を務めていた。
本来、衛士の役目は警護や警戒だが、宿には守衛もおり、中庭も安全が確保されているため、彼らは安心して剣の相手に専念できた。
「カテリーナさまは本当にお強い。我ら二人がかりで挑んでもよろしいでしょうか?」
「ええ、お願いするわ」
「では参ります!」
衛士たちは教官との模擬戦を想定し、正面から二人同時に斬りかかる戦い方を選んだ。
「二本の剣を同時に相手にするのって、こんなに違うのね!」
カテリーナは俊敏性と柔軟性がある動きで、二人の攻撃をいなしていく。
魔狼討伐の後、少しでもカテリーナの役に立ちたいと思った衛士たちは、必死に腕を磨いてきていた。
しかし、その成長をはるかに上回る速さで力をつけている自分の姿に、カテリーナはまだ気づいていなかった。
しばらくしてカテリーナは一人の胴を突いたが、もう一人の剣を避けきれずに打ち込まれてしまった。
「うわー、やられちゃった」
「いえいえ、二人がかりでようやく相打ちですよ」
「でも戦場では複数の相手と戦うこともあるのでしょう?」
「乱戦になれば、そうなりますね」
「それに複数の剣を持つ魔物もいるって本に書いてあったわ」
「ええ、昔、複数の腕を持った魔人もいたようですね」
「一対一ばかりだったから、新しい感覚が掴めそうなの。もう一度お願いしていい?」
「もちろんです」
こうして昼間の剣の訓練は、二対一が常となった。
訓練後は食事と入浴を済ませ、日課の祈りを終えたのち、勉強に没頭した。
筆記試験の最後には口頭試問があるため、カテリーナは使用人たちにお願いし、模擬試験も交えながら学習を進めていた。
「では法律学から。動産売買で特に定めがない場合、原則として所有権が移転する時期はいつか。
1.意思が合致した時 2.代金を支払った時 3.動産を引き渡した時」
「1ね」
「正解です。では次……」
カテリーナは学科の選択試験を、神学、法律学、数学、地理学、歴史学の5科目に絞っていた。
正直カテリーナからすれば、どの科目でも自信はあったのだが、文官を目指すため、自らの進路に適した科目を選んでいた。
宿での滞在は、カテリーナにとって非常に充実したものになっていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
受験申し込み解禁日となり、カリスティア王立宮廷大学には朝から多くの受験生が集まっていた。
カテリーナは早めに宿を出たおかげで、順番待ちの列の前方に並ぶことができた。
自分の番となり、必要書類を提出し、受験料を納め、受験票を受け取った。
――これが受験票なんだ……。
木製の札には氏名と受験番号が刻まれ、大学の魔法印が施されていた。
これにより、本人以外は身につけられず、また、不正行為も検知できる仕組みになっていた。
受験日が近いことを実感し始めたその時、カテリーナは異様な気配を感じ、すぐさま視線を巡らせた。
――誰……?
それは、魔狼との戦いや、キリロスが暴走したときに似た感覚だった。
しかし、人ごみに紛れ、気配の主を見つけることはできなかった。
「どうされました?」
衛士が尋ねると、カテリーナは首を横に振った。
「ごめん、気のせいみたい。気にしないで」
しかし、人だかりの遠く離れた外から、カテリーナを見つめている人物がいた。
「ほう……この距離で我が魔力を探知するとは。神聖魔法の使い手かな?」
フードを被り顔を隠してはいたが、その目は怪しく光っていた。
王城を中心に、騎士団の拠点、行政施設、裁判所、教会、大学、図書館などが整然と並び、気品ある街並みが広がるこの都市は、大陸の中でも屈指の美しさを誇っていた。
カリスティア王立宮廷大学の受験日まで二週間以上あったが、カテリーナは信頼する使用人の女性三名と、かつて魔狼討伐に同行した衛士二名を伴い、父が手配してくれた王都の高級宿に滞在していた。
宿は大学や神聖騎士団の拠点にも近く、広い中庭を備えた貴族や富裕商人向けの静かな宿で、併設されたレストランから出される料理は、非常に美味で評判も高かった。
剣技訓練と勉強に集中できる環境が整っており、さらに自宅と変わらない生活リズムで過ごせたため、この宿はこれ以上ないほどの理想的な環境となっていた。
また、王都の雰囲気や人ごみにも早く慣れることができたため、早めに来たことはカテリーナにとって大きくプラスに働いていた。
――カキン、カキン。
中庭に剣を交える音が響く。
アレクシオスの助言で、この時期は体を慣らす程度の調整に留め、主に衛士たちが練習相手を務めていた。
本来、衛士の役目は警護や警戒だが、宿には守衛もおり、中庭も安全が確保されているため、彼らは安心して剣の相手に専念できた。
「カテリーナさまは本当にお強い。我ら二人がかりで挑んでもよろしいでしょうか?」
「ええ、お願いするわ」
「では参ります!」
衛士たちは教官との模擬戦を想定し、正面から二人同時に斬りかかる戦い方を選んだ。
「二本の剣を同時に相手にするのって、こんなに違うのね!」
カテリーナは俊敏性と柔軟性がある動きで、二人の攻撃をいなしていく。
魔狼討伐の後、少しでもカテリーナの役に立ちたいと思った衛士たちは、必死に腕を磨いてきていた。
しかし、その成長をはるかに上回る速さで力をつけている自分の姿に、カテリーナはまだ気づいていなかった。
しばらくしてカテリーナは一人の胴を突いたが、もう一人の剣を避けきれずに打ち込まれてしまった。
「うわー、やられちゃった」
「いえいえ、二人がかりでようやく相打ちですよ」
「でも戦場では複数の相手と戦うこともあるのでしょう?」
「乱戦になれば、そうなりますね」
「それに複数の剣を持つ魔物もいるって本に書いてあったわ」
「ええ、昔、複数の腕を持った魔人もいたようですね」
「一対一ばかりだったから、新しい感覚が掴めそうなの。もう一度お願いしていい?」
「もちろんです」
こうして昼間の剣の訓練は、二対一が常となった。
訓練後は食事と入浴を済ませ、日課の祈りを終えたのち、勉強に没頭した。
筆記試験の最後には口頭試問があるため、カテリーナは使用人たちにお願いし、模擬試験も交えながら学習を進めていた。
「では法律学から。動産売買で特に定めがない場合、原則として所有権が移転する時期はいつか。
1.意思が合致した時 2.代金を支払った時 3.動産を引き渡した時」
「1ね」
「正解です。では次……」
カテリーナは学科の選択試験を、神学、法律学、数学、地理学、歴史学の5科目に絞っていた。
正直カテリーナからすれば、どの科目でも自信はあったのだが、文官を目指すため、自らの進路に適した科目を選んでいた。
宿での滞在は、カテリーナにとって非常に充実したものになっていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
受験申し込み解禁日となり、カリスティア王立宮廷大学には朝から多くの受験生が集まっていた。
カテリーナは早めに宿を出たおかげで、順番待ちの列の前方に並ぶことができた。
自分の番となり、必要書類を提出し、受験料を納め、受験票を受け取った。
――これが受験票なんだ……。
木製の札には氏名と受験番号が刻まれ、大学の魔法印が施されていた。
これにより、本人以外は身につけられず、また、不正行為も検知できる仕組みになっていた。
受験日が近いことを実感し始めたその時、カテリーナは異様な気配を感じ、すぐさま視線を巡らせた。
――誰……?
それは、魔狼との戦いや、キリロスが暴走したときに似た感覚だった。
しかし、人ごみに紛れ、気配の主を見つけることはできなかった。
「どうされました?」
衛士が尋ねると、カテリーナは首を横に振った。
「ごめん、気のせいみたい。気にしないで」
しかし、人だかりの遠く離れた外から、カテリーナを見つめている人物がいた。
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