変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

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世界樹を救え?

240話

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 残された人々が直面したのは超巨大な隕石で
 こちらのことなど一切興味も関係もないという無関心の暴力と殺意に猛者達は笑っていた。

 自分の中の暴虐が触発されて蠢いているのだ。
 人は誰でも心の中に大小強弱あれど暴虐・残虐性を無意識に持っている。

 国が違えば種が違えば全く興味も無く同族や他者の命が踏みにじられていようと関係ないし痛まないという心根を持っている。

 対岸の火事という現象で川向うの火事は『あらあら? 大変ねぇ? 』と言った他人事で人によっては快楽性が強い人なら催しごとの様に騒ぎ立てる。

 そんな暴虐・暴力に人は見舞われた時に諦めるか絶望する。
 それでももがく人も居るというのは全員がフラットな実力の世界だけだ。

 何とか出来るなら……何とか出来るかも? という人や
 ここに居る猛者達はこれだけの攻撃何とか出来るか? いや面白いしてやろうという感覚になっていた。

 最初の一撃は龍神、今は虹龍のブレス攻撃からスタートだ。
 中央に当たり、その陥没から全体にヒビが入って行き崩壊していく。

 ここでイタズラをしたのが……黒子と琥珀だった。

『んんぅ? 邪魔?』『ニョロニョロしっぽー』

『『取り敢えず一緒にぶっ飛んじゃえ!混合術【光陰消滅砲】』』

 全員が『えっ!? 邪魔という理由だけで一緒に攻撃したぁぁぁ!?』と驚愕したが

『ぬ? 何故我ごとだ? アホぉぉぉ』

 空中から消えたと思うと全員の頭の中で声がした。


『神界から連絡が来た我の仕事は終わりだ。奴が戻って来る日取りは追って連絡してやろう』

「ふふふ、影の狼王? いや狼神か? 素晴らしい影の攻撃だった」

「琥珀ちゃん! 今度私にも光属性の魔法教えて!」

『ありがとう!』『いいよー!』

『ボク達の種族はハティandスコルの黒子と琥珀』

『神に近付きし種族だけど王でも神でも無いよ! だって……』

『『ぼっちだもん! キャハハ! ケビンの真似しちったぁ!』』

 その瞬間何故か水仙国王がダメージを受ける。

「なんだ? 奴はぼっちだったのか……少し優しくしてやろうか?」

「そうですね……」

 そんな2人に爆弾をぶっ込んでいくスタイルなのはネロ・タビ・ハンナだ。

「あいつは鈍感なだけだ。確かに抱えてる物が多すぎて本音は話してなかったがな?」

 そう告げると隣のタビはウンウンと頷く。

「学園でもファンクラブありましたよ? 何故か孤高のなんちゃらとか言われて遠くから眺められているだけでしたが……」

 隣のハンナは更に悔しそうに告げる。

「学園で有望株! 婚約者候補1位でしたよ!くっ!小娘達めぇ」

「「ふふふ、やっぱりやめようか?」」

 ネロ・タビ・ハンナはオイルタンクに松明を投げ入れるスタイルだったりする。


 それから全員が思い思いの魔法を放っていく中1番効果はあまり無いが目立った魔法があった。
 トアだった、隕石は真っ赤に燃え盛りながら落ちてくるのをドーム状の大規模結界を張り消火して

 尚且つ鉄や石等に起きる急激な温度変化による劣化や損傷で大規模に崩壊させていた。

 最後に目立った集団は召喚者達である。
 聖属性武器に魔力をグンと込めてそれを纏う。

「ケビンさんが魔力を纏っていたからできると思ったのよね! 聖衣って所かしら?」

 全員が何かしら纏い青白い光を放っていた。

「『ゴッドナックル』」

 聖女の拳からおじさんの顔が隕石へ飛んでいく。
 どっかの新教があれこそ神と隕石凸して行ったオッサンを崇拝したりすることになる。

「ケビンさんのあの技には及ばないが……『空間斬り』」

 剣聖の多田は先程空間を割ったケビンの技を見て綺麗と自分の先が見えていた。

「ケビンさんや水仙国王が教えてくれた属性の性質を最大限に『風ノ王ノ眼』」

 大気を下から押上げ隕石にぶつけ尚且つ数百の風の刃をぶち込む後鳥羽。


 全員が隕石に対して攻撃をしてイマイチか? と思っている中一人の女性が空中に翼を生やして現れる。

 全員がメルを見るも居るため本当に誰? となっていたが次の言葉で全員が知る。

「わ、わ、私の」

『『『『わたしの……?』』』』

「カレー専用シェフ兼おもちゃ兼舎弟を返せぇぇぇぇ!!!唸れ神槍解放!!『無突』」


 カロンが槍を投擲したように見えたが槍はその場で浮かんでいたと思ったら消えた瞬間に反対側の空が見える程隕石が消失した。

「ふぅ~スッキリした! アイツなら帰ってくんだろ?」

 振り向くといつも通りの髪色に戻り、全員目が飛び出でる程の衝撃に驚いていた。

「ん? なんだお前ら? 速く残り壊さねぇとこの辺以外が壊滅するぞ?」


 全世界の人々が四方八方から攻撃をして街がある所以外の被害はあれど人的被害は外で悪いことをして暮らしてる連中ばかりであった。

 そして世界を驚かせたのは魔の森や秘境の土地と呼ばれる場所から信じられないほどの高密度な魔力が放たれ
 世界が未だ知らぬ強者や魔物が居ることが確認されたが
 この未曾有の事態に一応協力者ということと薮をつつく意味もないと放置されるのであった。

 隕石が落ちてきた日は『神の絶望の試練からの生還日』と呼ばれる様になった。
 各国は邪龍討伐を勝手出た人々を英雄としたいと告げたりしたが全員断ったのだ。

 そんな暇は無いと……

 そしてそれから3週間が経ったある日の深夜全員の頭の中に声が聞こえる。

『明日、小僧ケビンが帰ってくる。面白い物が見たいから我の力を使い貴様らの目の前に放り出してやろう!』

 緊急会議のスタートとハビスとタビの空間魔法チームが徹夜で動き出すのであった。
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