ドラゴニック・ブラッド ~竜騎士だった俺の転生先は死んだ公爵令嬢だった。令嬢なんて面倒くせえ!勝手気ままに生きてやる!~

なのの

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5.モルバーン学園(一年生編)

5-44.

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 安静にしていろと言われたのだが、どうにも俺の体は力が有り余っていた。
 何か運動をしたいと思うのと同時に、色々と気になる事が多すぎたの聞いて回る事にした。

 あれから、アレグサンダーはどうなったのか。
 王城の小さな塔の一つに幽閉され、面会謝絶状態にあるらしい。
 俺が文で面会を求めるも、王妃様より反対された。
 もう会わない方がいいと言われ、おめおめと引き下がる。
 そもそも王子の身でありながら敵国に加担した事自体が問題で、反逆罪になるとか廃嫡になるとか。
 タイミング的に戦線布告をする寸前に敵国の船に乗り込んでいたため恫喝している事を知らず、敵の船に乗ったのはあくまで便乗して帰って来るためだという見方も出来たのだが、言い訳に過ぎない上に同盟国の国王及びその婚約者を刺し殺そうとした事が彼の処遇を厳しいものにせざるを得なくなっていた。。
 だが、この話自体ですらどうでもいいと一蹴出来る程の事態になったのは何とも皮肉な話であった。

 アレグサンダーはここ2、3カ月の間、何をしていたのか。
 単身、アレシフェルン王国に渡り、強者を探し、教えを乞うてもらったそうだ。
 お陰で変な技、魔法、そして暗殺術を教わったとか。
 多少なりと手数が増えた事を強くなったと勘違いして、例の島での作戦に志願したそうだ。
 身分を隠し、一般兵として。

 あの島で何をしていたのか。
 砲塔を作っていたらしい。
 俺達が行った時点で、土台だけが完成しており、あとは大砲を乗せるだけという状態にあったとか。
 その大砲というのも敵船に乗せている物と同じスペックらしく、場所さえ分かっていれば脅威でも何でもなかったそうだ。

 捕虜の扱いはどうなるのか。
 鉱山での強制労働、恐らくは次に接敵した時に引き渡し交渉が始まる。
 そういう類の条約を交わしていないので、殺してしまっても問題は無い。
 実際の所、海戦で捕虜はあまり捕まらないらしい。
 船が沈んだ時に巻き込まれる者があまりにも多く、大半が溺死する為だ。
 今回は戦力差が大きすぎてあっさり戦闘が終わったのがよかったらしい。
 お陰でアレグサンダーが無事だったのだ。

 刺し傷はどうなったか。
 大聖女が来るまで流血が止まらなかったらしい。
 そして、夜になるまで傷跡が残っていた。
 それは恐らく首輪の影響なのだろう。

 一番の問題は外交にあった。
 ラミレス王国から使節団が訪れ、竜の巫女の身柄の引き渡し及びアレグサンダーの首を要求し、その要求が飲まれない場合、戦争も辞さないと脅迫してきたそうだ。
 特に身柄の引き渡しは切実で、俺が害されたとなればラミレス王国自体がファーヴニルに滅ぼされかねない。
 そこから来る恐怖が過激な要求に繋がっていた。
 それを収めたのはオルドリッジ様だった。
 海戦に連れ出したのはオルドリッジ様でラミレス王国の軍艦で起きた事件なのだから、自身にも責任があるとオルドリッジ様が説明した。
 そもそも、その巫女自身が昏睡状態で動かすべきではない事は明らかで、例え無理矢理ラミレスに連れて行っても起きればバーランド王国に戻ると言い出すのであれば連れて帰る事に意味はないと説得、使節団は引き下がった。

 どうにか全てが丸く収まったかのように見えて、実にこれが火種になってゆく事になるとは、この時はまだ考えもしなかった。

 使節団の一部メンバーにはオルドリッジ様が排除したい相手が混じっていたらしく、どうも、そのあたりが徒党を組んでオルドリッジ様を降ろそうと画策しているという話だった。
 その代りとして祭り上げられるのが誰かが分からず、未だに反乱分子の問題は解決していない。

 *

「オルドリッジ様、申し訳ありません・・・」
「君が謝る必要はない、それどころか感謝してもしきれない程だ。それに婚約者は俺が守るべきだったのだ。だというのに守られてしまった、俺は何で返せばいいだ・・・」
「何を言っているのですか、アレグサンダーの首が繋がっているのはひとえにオルドリッジ様のご助言があったお陰でしょう、感謝してもしきれません」
「それはついでだ、こんな事・・・同盟国同士で争ってはならぬのだ。その為にアレグサンダー君には生きててもらわねばならん」

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