二律背反の僕と私 ~人生を共にする事になった二人のまったり異世界冒険ライフ~

なのの

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【レイ(真昼)視点】

 老人の名前はウォルトンと言い、村長をしていた。
 私は森で倒れていた少女クレアを助けた事により歓迎されたのだがこの村はどこかおかしいと感じていた。

『なんだか、みんな男だったね』
「ああ、そう言えばそうね。女性は外に出てはいけないってルールでもあるのかな?」
「ちょっとこっそり、家の中を覗いてこれない?」
『やってみるよ』

 そうして一人になった所で、医者が私を訪ねて来た。

 コンコン

「私だ、医者のラッセルだ。話がしたいから入れてくれ」

 もう夜になったというのに、何の用なのかと思ったけど、無下には出来なかった。

「どうぞ」

 そもそもこの村の家や部屋に鍵なんてない。
 開ければ入れる。

「ありがとう」

 そう言って入って来る。
 不自然なくらいに律儀に。

「それで何の用かしら」
「まずはお礼を言わせてくれ。クレアを引き戻して・・・・・くれてありがとう」
「……いえ、大した事ではありません」

 何か引っかかるいい方?漠然とした気持ち悪さが私に降りかかった。
 漠然とした不安。
 何かを間違えた予感。
 そしてこの男に対する不信感が募る。

「君はストレージ持ちなのかね、見えない所に物を出し入れ出来る伝説級のスキル」
「……まぁそれに近い何かね」

 かなり違うけど、他の人にすれば同じ事かもしれない。

「それはあまり、表立って使わない方がいい」
「そうなの?気を付けるわ。でも、緊急事態だったから仕方ないじゃない」
「そうだ、気を付けるんだよ。そうしないとこんな事態にもなり得るからね」

 *

 気づけば私は手足を縛られ、暗い部屋に転がされていた。
 ついでに丁寧にも猿轡さるぐつわをされ喋る事もままならない。
 とはいえ、私には神様が付いてる。
 こんなのは簡単に抜け出せるよね。

神様むごがまー」
『はいはい、いやあ見事に捕まっちゃいましたね。あ、私やシン君には強く念じれば言葉が伝わりますよ』
「(とりあえず、助けてよ!)」
『それがですね、私、直接手助けは出来ないんですよね、これ以上降格するのも嫌ですし、少し我慢してください』
「(ええええ、私どうなるのお?シンは何してるの?)」
『シン君は村人の話を熱心に聞き入っていましたよ、暫くしたら戻って来るでしょう』
「(こんなところで死ぬのは嫌ああああ!)」
『まぁ死なないので大丈夫ですよ』

 死なないってどうして言えるの?神様だから?
 シンっ、早く来なさい!
 強く念じても届かないのは距離があるからかな。

 あのヤブ医者が敵だと言う事は分かった。
 そして、クレアは恐らくこの村を逃げ出した。
 その理由はなに?
 まさか女性が居ない村?
 いない理由は?
 あーもう!わかんないよー!
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