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第二章 軍属大学院 入学 編
46.二日目の門出-Ⅱ
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「ねえ、そもそも依頼って何なの?」
「お! タケルも興味湧いたか! 依頼っていうのはな――」
「はいはい! それは走りながらでも説明できる事でしょ! とりあえず出発するわよ!」
「ちぇっ……」
「まあまあサキトくん、流石に街道付近で魔物を見つけたら討伐するから、ね?」
自分の質問に答えようとしたサキトをアイラが遮り、ソフィアがサキトを優しく諭す。
昔の自分なら、"走りながら説明"などと聞けば「どんな苦行だ」と思っただろうが、今となっては身体強化という便利技術を知っているので、特に違和感を抱くことは無い。
走る速度はマラソンを走るような速さだが、身体強化さえしていれば正直歩くのより楽だ。
しかも目的地までほとんどずっと走り続けるため、昨日も特に話すことが無くなってひたすら無言で走っている時間などもあったので、寧ろ話のネタができたと思えばその意見には賛同せざるを得ないまである。
まあサキトも様子を見る限り、依頼を受けれないこと自体には納得はしていて、ただ言ってみているだけのようなので、さっさと出発するのが吉であろう。
魔力探知を広げると、村の中で活動している人々の様子や、果ては家の中の様子まで脳に情報が流れ込んでくる。
(こ、これは……プライバシーとか大丈夫なのか……?)
こんな私生活の情報が丸出しの状態でいいのかと疑問に思ったが、一部の家や自分たちの宿泊した宿屋などは何かに阻まれて内側の様子がわからないことに気が付いた。
感覚的には昨日アイラに魔力探知を妨害された時と似ているが、妨害してきているのは魔力のような何かである。
恐らく魔力なのだとは思うのだが、自分の知っている魔力と何かが違う。
(いや、この魔力もどこかで感じた事がある気もするけど……)
この魔力の違和感の正体は何であろうか。
まず一番はっきりとわかるのは、色が無いという事だろう。
活動している人々の体から漏れ出す魔力には必ず何かしらの色がある。
昨日魔力の妨害をして見せてくれたアイラの魔力も、目には見えないが魔力探知越しにははっきりと綺麗な空色の魔力が感知できた。
しかし、今自分の魔力を妨害している魔力には色が無いのだ。
そして、他に違和感を感じるのはその状態だ。
人から感じる魔力には上手く表現しづらいが、鼓動のような自然的な揺らぎが感じられる。
しかし今自分の魔力を妨害している魔力は、どこか機械的で一切の揺らぎが感じられない。
まるで壁に魔力を押し付けているかのようだ。
そこまで考えて、この違和感に似たものをどこで感じたのかを思い出した。
(そうだ! ソフィアたちを助けに行った時にあったあの二つの反応だ!)
あのよくわからなかった反応も魔力のようなのに色が無く、揺らぎが無かった。
魔力探知を妨害されるような感覚があったわけではないが、魔力の質はこれと似たものがあったはずだ。
「――ケル?」
(いや、少しだけ揺らぎがあったような……)
「おーいタケル!」
「う、うわっ!?」
唐突に肩を揺さぶられて、思わず情けない声を漏らす。
どうやら呼びかけに気が付かない程に思考に没頭してしまっていたようだ。
「どうしたんだ急に考え込んで?」
「いや、魔力探知を広げたら宿屋とかで無機質な感じの魔力に妨害されたからさ。これは何なのかなって……」
「ああ、それは魔力探知妨害用の魔道具よ。それが無いと部屋の中の様子とか筒抜けになっちゃうから宿屋なんかは絶対置いてるでしょうね。ってかそうそうバレないけどあんまり無闇に町中とか魔力探知はしない方がいいわよ……」
自分の質問にアイラが丁寧に答えてくれた。
というかやっぱりプライバシー的な問題はあるようだ。
急いで村に広がっている分の魔力探知を消す。
「ご、ごめん。気を付けるよ……」
「まあこの村に"魔力感知"を出来る人はいないと思うけど……。次から気をつければいいわよ。っていうかいい加減時間ヤバイんじゃないの?」
アイラの言う通りだ。
依頼の件もあり、既にそこそこに時間が押しているだろう。
それを聞いてソフィアは腕時計を確認する。
「もともと余裕を持って予定してたからまだ焦らなくっても大丈夫そうですね。でも道中何が起こるかわかりませんから、そろそろ出発しましょう!」
ソフィアの掛け声と共に、身体強化をして次の目的地に向けて走り出したのであった。
「お! タケルも興味湧いたか! 依頼っていうのはな――」
「はいはい! それは走りながらでも説明できる事でしょ! とりあえず出発するわよ!」
「ちぇっ……」
「まあまあサキトくん、流石に街道付近で魔物を見つけたら討伐するから、ね?」
自分の質問に答えようとしたサキトをアイラが遮り、ソフィアがサキトを優しく諭す。
昔の自分なら、"走りながら説明"などと聞けば「どんな苦行だ」と思っただろうが、今となっては身体強化という便利技術を知っているので、特に違和感を抱くことは無い。
走る速度はマラソンを走るような速さだが、身体強化さえしていれば正直歩くのより楽だ。
しかも目的地までほとんどずっと走り続けるため、昨日も特に話すことが無くなってひたすら無言で走っている時間などもあったので、寧ろ話のネタができたと思えばその意見には賛同せざるを得ないまである。
まあサキトも様子を見る限り、依頼を受けれないこと自体には納得はしていて、ただ言ってみているだけのようなので、さっさと出発するのが吉であろう。
魔力探知を広げると、村の中で活動している人々の様子や、果ては家の中の様子まで脳に情報が流れ込んでくる。
(こ、これは……プライバシーとか大丈夫なのか……?)
こんな私生活の情報が丸出しの状態でいいのかと疑問に思ったが、一部の家や自分たちの宿泊した宿屋などは何かに阻まれて内側の様子がわからないことに気が付いた。
感覚的には昨日アイラに魔力探知を妨害された時と似ているが、妨害してきているのは魔力のような何かである。
恐らく魔力なのだとは思うのだが、自分の知っている魔力と何かが違う。
(いや、この魔力もどこかで感じた事がある気もするけど……)
この魔力の違和感の正体は何であろうか。
まず一番はっきりとわかるのは、色が無いという事だろう。
活動している人々の体から漏れ出す魔力には必ず何かしらの色がある。
昨日魔力の妨害をして見せてくれたアイラの魔力も、目には見えないが魔力探知越しにははっきりと綺麗な空色の魔力が感知できた。
しかし、今自分の魔力を妨害している魔力には色が無いのだ。
そして、他に違和感を感じるのはその状態だ。
人から感じる魔力には上手く表現しづらいが、鼓動のような自然的な揺らぎが感じられる。
しかし今自分の魔力を妨害している魔力は、どこか機械的で一切の揺らぎが感じられない。
まるで壁に魔力を押し付けているかのようだ。
そこまで考えて、この違和感に似たものをどこで感じたのかを思い出した。
(そうだ! ソフィアたちを助けに行った時にあったあの二つの反応だ!)
あのよくわからなかった反応も魔力のようなのに色が無く、揺らぎが無かった。
魔力探知を妨害されるような感覚があったわけではないが、魔力の質はこれと似たものがあったはずだ。
「――ケル?」
(いや、少しだけ揺らぎがあったような……)
「おーいタケル!」
「う、うわっ!?」
唐突に肩を揺さぶられて、思わず情けない声を漏らす。
どうやら呼びかけに気が付かない程に思考に没頭してしまっていたようだ。
「どうしたんだ急に考え込んで?」
「いや、魔力探知を広げたら宿屋とかで無機質な感じの魔力に妨害されたからさ。これは何なのかなって……」
「ああ、それは魔力探知妨害用の魔道具よ。それが無いと部屋の中の様子とか筒抜けになっちゃうから宿屋なんかは絶対置いてるでしょうね。ってかそうそうバレないけどあんまり無闇に町中とか魔力探知はしない方がいいわよ……」
自分の質問にアイラが丁寧に答えてくれた。
というかやっぱりプライバシー的な問題はあるようだ。
急いで村に広がっている分の魔力探知を消す。
「ご、ごめん。気を付けるよ……」
「まあこの村に"魔力感知"を出来る人はいないと思うけど……。次から気をつければいいわよ。っていうかいい加減時間ヤバイんじゃないの?」
アイラの言う通りだ。
依頼の件もあり、既にそこそこに時間が押しているだろう。
それを聞いてソフィアは腕時計を確認する。
「もともと余裕を持って予定してたからまだ焦らなくっても大丈夫そうですね。でも道中何が起こるかわかりませんから、そろそろ出発しましょう!」
ソフィアの掛け声と共に、身体強化をして次の目的地に向けて走り出したのであった。
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