魔境放眼は地獄へ行く

木mori

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第二章

第五十四話・パンツの穴

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「いや、あれは本音さ。オレは自分にウソをつけないんでな。」


「そうですの。あなたのことをパンツの穴程度は理解しましたわ。」


「お嬢様。それはお嬢様的にかなり深く味わったことになります。」


「さあ、お前の翼を羽ばたいて、スカートめくってくれ。」


「ワタクシの真似するとは、百年早いですわ。でも宇佐鬼大悟さん。あなたの物言いには感心しましたわ。いいでしょう。あるクエストをクリアしたならばあなたの願いに応えることを考えないでもないですわ。逆にできなければそちらの幼女は地獄の『おもちゃテーマパーク』に飾られますわ。」


《幼女じゃない。高校生だ。まる、どうなってもいい。・・・とか言わない。だんまり。》


「その方がお前らしいな。当然、お前も助けるさ。オレにとって大事な仲間っていうことでは変わりがないからな。」


《ありがとう。でもまる、仲間以上の存在になってると思う、願う。だんまり。》


「ああ。仲間という存在の重さは測れないものだよな。うんうん。」


「宇佐鬼大悟さん。ちょっと説明が違ってるようですわね。まあいいですわ。クエストを早く始めてくださいな。女の子をマタせるのは、男の恥ですから。」


「お嬢様の発言の方が恥と見ました。」


「防腐剤がどうしてもほしいならば、ワタクシの言うことをよくお聞きなさい。地獄には鬼のようにコワい『カメ導師』というのがいるのです。」


「カメ導師だと?あんたたちはウサギっぽいし、それにカメって昔話のようだな。」


「あら、よくご存知で。カメ導師も元は鬼。進化の過程で、角が変化して甲羅になったのですわ。桃太郎騒擾よりも後の時代に、ウサミミ族とカメ族が争い、カメ族に負けたというのがウサミミ族のトラウマ。ウサミミ族は負けて制空権をカメに取られた、ゆえに空に海がいってしまったのです。」
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