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YAMATO

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Chapter6(十三夜編)

Chapter6-④【HOME】

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「これセカンドスキンって言うんだ。」
イオリの興味の対象を見透かしたマサルが説明する。
「もうひとつの皮膚と名乗るように極めて薄く、着ている感覚がないんだ。」
甘い声が補足した。
薄いスキンを纏った筋肉はより魅惑的だ。
「着てみたいか?」
耳に息を吹き掛けられ、イオリは無言で頷く。
「だったら俺をイカせろ。」
マサルはパンツを脱ぎ、便器を跨いだ。
タンクトップだと思ったウエアはボディスーツで、ペニスが透けて見えた。
勃起したペニスは軽々とセカンドスキンを持ち上げている。
「ケツは週末の楽しみに取っとくとして、今は乳首を舐めてもらおうか。」
大胸筋の上に、同じく発達した乳首が君臨していた。
イオリはウエアの上から舌を這わす。
マサルは目を閉じ、ウエアごと亀頭を扱く。
「か、噛んでくれないか?」
マサルは更に声を潜めた。
イオリは言われるままに乳首に歯を立てる。
「おおっ!」マサルが顔を顰め、身体を委ねてきた。
『えっ、マサルってMなの?』
イオリの内で疑問が浮かぶ。
同時にずっと眠っていたSっ気が頭を擡げた。
湿ったケツワレを脱ぐと、荒い呼吸を繰り返す口に押し込む。
「うぐっ!」漏れた声が個室に響く。
イオリはマサルの乳首を掴むと、思い切り引っ張る。
弾力性があり、思いの外伸びた。
マサルは顔を振り、犬の様に悦んだ。
 
「見かけ倒しだったよ。
変態マッスルさん。」
イオリが耳元で囁く。
引っ張れば、引っ張る程ペニスは硬さを増す。
溢れ出た先走りがウエアを濡らす。
迸る先走りは射精したのかと思う程大量だ。
個室の中は瞬く間に雄の臭いで充満していく。
マサルの眼鏡が曇り、滑稽に映った。
それを見たイオリは益々攻撃的になる。
「ほら、伸びきった自分の乳首を見てみなよ。」
以前ジムのトイレでジョージが言ってた事を真似てみた。
手首を返し、捩りを加える。
「うごっ、おごっ!」
マサルは何かを訴えるが、塞がれた口では言葉にならない。
滝の様な汗を流しながら、ペニスを扱く。
「変態マッスルさん、手で扱くなんて10年早いよ。」
イオリは言うより早く、膨らんだ亀頭を踏み付ける。
「うごっ! 」靴底で踏み締めると、マサルは眉根を寄た。
爪先を器用に使い、ウエア越しの亀頭を便器の縁に挟む。
亀頭を踏み付けられたマサルの表情に恍惚さが加わる。
「あっ、あっ…。」強く踏む程マサルは仰け反り、快楽を表す。
足裏を強く押し返したと思った時、マサルは射精した。
「イオリはSも出来んだな。
週末がめちゃ楽しみになったぜ。」
マサルはボディスーツを脱ぐと、素早くスーツを着込む。
「じゃあ、行くぜ。
待ち合わせにはこのウエアを着て来いよ。」
マサルは足早に出て行った。
便所に取り残されたイオリは、悶々としたまま後片付けをする。
「勝手な奴だな。」
愚痴を零すが、イオリも週末が待ち遠しくなっていた。
 
「イオリは今日から東京だったよな?」
朝、トーストを食べながらヨウが聞く。
「うん、実家に寄って、日曜日に戻るよ。」
イオリはテーブルに頬杖を付いて、ヨウの食べる姿を見ていた。
とても穏やかな朝だ。
「ヨウは週末何をしてるの?」
イオリはヨウの飲み掛けのコーヒーを口にする。
「母校の水泳部がこっちで試合があるんだ。
顧問に頼まれたんで、土曜日は練習を見に行ってくる。
日曜日も半休取って、試合を見たいんだがな。
所長が嫌な顔しないといいけど。」
憂鬱そうにヨウが言う。
「母校でコーチ?
ヨウって、そんな凄い選手だったの?」
初めて聞いた話に驚く。
「ああ、府大会の常連だぜ。
ただサッカー部と掛け持ちだったから、いつも調整不足。
お陰で結果は残せなかったげどな。」
ヨウが懐かしそうに答えた。
「ヤバい、時間だ!
じゃあ、気を付けて行ってこいよ。」
ヨウはパンを噛りながら、慌てて出て行く。
何故この穏やかな日々を自分から壊そうとするのか、イオリは自問自答した。
 
 
(つづく)
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