69 / 354
Chapter6(沖縄アツシ編)
Chapter6-⑪【Starman】
しおりを挟む
「俺に遠慮しないで続けていいぜ。」
ニヤニヤしながら言う。
しかし2人はイタズラを咎められた子供の如く、項垂れている。
「そうは言っても、はいそうですかと続けられないか。」
無言が続く中、俺が笑うしかない。
「タクミさんですよね?」
ミサキが顔を上げて、聞いてきた。
「ああ、何で俺の事を知ってる?」
驚いて聞き返す。
「タケルの友人ですよね。
2人で一緒にいるところを何回か見た事があります。」
ミサキが答える。
それなら納得だ。
それにしてもタケルの交遊関係の広さには全く感心する。
「ユーキがタイプ?」
兄貴を見ながら聞く。
「はい、ちょっと変態っぽいところが、凄くイケてます。
いや、変態度はかなりかな。」
ミサキは真っ直ぐ、俺の目を見ながら言った。
苦笑するが、兄貴が認められた事が嬉しい。
「ミサキならクラブで沢山声が掛かるだろう?」
タオルを敷いて、隣に座る。
「でも、クラブにいる奴って、気取っていてつまらない。」
警戒が解けてきたミサキは徐々にため口になってきた。
「Tバックの跡付けた色黒マッチョを掘りながら、淫乱に狂わせたい!
真っ黒に焼けた筋肉に小さな焼け跡、めちゃタイプ。」
兄貴を見ながら興奮気味に言う。
「銭湯で勃起させてる変態野郎をマジ犯したいなぁ。」
笑いながら付け加えた。
決して冗談ではなさそうだ。
滴り落ちる汗に限界を感じた。
自分のフェチを肯定されて気分が良い。
「もし良かったら、俺達の部屋で飲まないか?」
ミサキを誘ってみる。
「マジ!いいの?」
ミサキが目を輝かせた。
「ああ、勿論。
俺は限界だ、出てるぜ!」
溢れる汗でタオルはびしょ濡れだ。
それを絞り、重い扉を押す。
2人も後に続いて来て、3人は水風呂に飛び込んだ。
1階のレストランで待ち合わせたが、まだ2人共来ていない。
喫煙所があったので、アイスコーヒーを頼み、タバコを吹かす。
暫くしてミサキが来た。
サングラスをし、エナメルの短パンにタンクトップ、それに黒光りするジャージを羽織っている。
「今にも踊れそうな格好だな。」
嫌味ではなく、素直な感想だ。
「今日は飲みに行こうかと思っていたので、気合い入れて来たんだ。」
ミサキが照れ臭そうに答えた。
「今日はビーチにいなかったけど、何処に行ったんだ?」
余り焼けてないミサキに聞く。
「今日はフェリーで離島に行っってた。
タクミさん達はゲイビーチ?」
洗いっぱなしの髪で微笑む表情は幼い。
クラブでのミサキは無愛想な印象だったが、実際に話すとイメージが全く違う。
笑顔が可愛く、好印象を持った。
(つづく)
ニヤニヤしながら言う。
しかし2人はイタズラを咎められた子供の如く、項垂れている。
「そうは言っても、はいそうですかと続けられないか。」
無言が続く中、俺が笑うしかない。
「タクミさんですよね?」
ミサキが顔を上げて、聞いてきた。
「ああ、何で俺の事を知ってる?」
驚いて聞き返す。
「タケルの友人ですよね。
2人で一緒にいるところを何回か見た事があります。」
ミサキが答える。
それなら納得だ。
それにしてもタケルの交遊関係の広さには全く感心する。
「ユーキがタイプ?」
兄貴を見ながら聞く。
「はい、ちょっと変態っぽいところが、凄くイケてます。
いや、変態度はかなりかな。」
ミサキは真っ直ぐ、俺の目を見ながら言った。
苦笑するが、兄貴が認められた事が嬉しい。
「ミサキならクラブで沢山声が掛かるだろう?」
タオルを敷いて、隣に座る。
「でも、クラブにいる奴って、気取っていてつまらない。」
警戒が解けてきたミサキは徐々にため口になってきた。
「Tバックの跡付けた色黒マッチョを掘りながら、淫乱に狂わせたい!
真っ黒に焼けた筋肉に小さな焼け跡、めちゃタイプ。」
兄貴を見ながら興奮気味に言う。
「銭湯で勃起させてる変態野郎をマジ犯したいなぁ。」
笑いながら付け加えた。
決して冗談ではなさそうだ。
滴り落ちる汗に限界を感じた。
自分のフェチを肯定されて気分が良い。
「もし良かったら、俺達の部屋で飲まないか?」
ミサキを誘ってみる。
「マジ!いいの?」
ミサキが目を輝かせた。
「ああ、勿論。
俺は限界だ、出てるぜ!」
溢れる汗でタオルはびしょ濡れだ。
それを絞り、重い扉を押す。
2人も後に続いて来て、3人は水風呂に飛び込んだ。
1階のレストランで待ち合わせたが、まだ2人共来ていない。
喫煙所があったので、アイスコーヒーを頼み、タバコを吹かす。
暫くしてミサキが来た。
サングラスをし、エナメルの短パンにタンクトップ、それに黒光りするジャージを羽織っている。
「今にも踊れそうな格好だな。」
嫌味ではなく、素直な感想だ。
「今日は飲みに行こうかと思っていたので、気合い入れて来たんだ。」
ミサキが照れ臭そうに答えた。
「今日はビーチにいなかったけど、何処に行ったんだ?」
余り焼けてないミサキに聞く。
「今日はフェリーで離島に行っってた。
タクミさん達はゲイビーチ?」
洗いっぱなしの髪で微笑む表情は幼い。
クラブでのミサキは無愛想な印象だったが、実際に話すとイメージが全く違う。
笑顔が可愛く、好印象を持った。
(つづく)
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
今度こそ、どんな診療が俺を 待っているのか
相馬昴
BL
強靭な肉体を持つ男・相馬昴は、診療台の上で運命に翻弄されていく。
相手は、年下の執着攻め——そして、彼一人では終わらない。
ガチムチ受け×年下×複数攻めという禁断の関係が、徐々に相馬の本能を暴いていく。
雄の香りと快楽に塗れながら、男たちの欲望の的となる彼の身体。
その結末は、甘美な支配か、それとも——
背徳的な医師×患者、欲と心理が交錯する濃密BL長編!
https://ci-en.dlsite.com/creator/30033/article/1422322
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる