妄想日記6<<EVOLUTION>>

YAMATO

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Chapter7(女優編)

Chapter7-②【Ogre Battle】後編

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聳え立つペニスに刺さるストローから雄汁が溢れていた。
「さあ、早くしないと、今日の摂取が終わってしまいます。」
急かされ、ワタルはストローに口を寄せる。
本来であれば、熱中症を心配しなければならない。
だが滴る貴重な汁がそれを忘却させた。
代わりに前回の不思議な力を思い出す。
一気に吸い込み、飲み込んだ。
喉の乾きもあり、音を立てて飲み続ける。
熱を持った身体の制御が利かない。
瞳を閉じて、吸い続ける。
「少し取っておいて下さい。」
テツヤの制止で、やっと身体を離す。
続けてテツヤもストローを口に含む。
嚥下音と共に僧帽筋が盛り上がる。
飲むだけで、パンプアップしていた。
身体中に力が漲る。
同時にムラムラし欲情が身体中を駆け巡った。
発散しないと気がおかしくなりそうだ。
ふらふらとテツヤに近寄る。
しゃがんでいるテツヤの後頭部にペニスを押し付けた。
だがテツヤはストローから離れない。
目の前の膨らんだラバーから旨そうな香りが漂う。
その膨らみを押してみる。
逆流したオイルがマスクの口から溢れ出す。
夢中で流れるオイルに舌を伸ばす。
唇を貪る。
マスクの口の切れ目からオイルが溢れた。
唇からオイルを垂れ流して見えるのは果たして、錯覚だろうか?
照り付ける太陽も忘れ、二人は張り付けのラバーマンに群がった。
 
どれ程時間は経ったのだろうか。
ここでは時間と言う概念がない。
ただ陽が傾いた事だけは確かだった。
光沢を放つラバーマンは至極美しい。
幾ら舐めても、満足感は得られない。
どうすれば満足出来るのか、答えは見付からなかった。
「そろそろ夕飯の準備を始めましょうか。」
ストローを離したテツヤが言った。
その言葉で放出出来ない事を知る。
「彼が特別なディナーを用意してくれます。」
テツヤはそう言うと、ラバーマンを開放した。
既に頭上は夜が支配している。
太陽が沈んだら、ここは完全な闇に飲み込まれるだろう。
 
喋る事を忘れたラバーマンは黙々と調理する。
自分の身体で温めたオイルを鍋に注ぐ。
その中にウツボを入れた。
香しい匂いが小屋を満たす。
「料理は彼に任せて、我々は外で待ちましょう。
そろそろ夕焼けで海が染まります。」
小屋を出ると、一面オレンジ色に染まっていた。
太陽は水平線に微かに覗くだけだ。
「彼以外のラバーフェチの人は初めてです。」
どうやら自分の事を指しているらしい。
「張り付けされたヒーローはどうでしたか?」
凪いだ風が頬を撫でる。
「正直、興奮した。」
短く本心を言う。
「やっぱり。
その肥大乳首を見れば分かります。
僕も初めて射精したのは張り付けされたヒーローを見た時でした。
小学生の時です。
濡れたズボンの意味が分かりませんでした。
親にも言えず、自分で洗いました。
自分の精液を飲むのはそれから直ぐでした。
ヒーローの精液だと自分に言い聞かせて。」
ロマンチックな景色には不似合いな会話だった。
だが今はそれで良い。
テツヤの事をもっと知りたかった。
 
 
(つづく)
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