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Chapter5(Pleasure&Pain編)
Chapter5-①【ミダレテミテ】
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「面接と言っても、出来レースだから気が楽だな。」
ケンゴが陽気なメロディを口笛で奏でる。
「マスクや覆面を被ったら駄目かな?」
面接場所に向かう途中、また気持ちが揺らぐ。
「お前馬鹿か?
ルックスの良さで、条件が通ったんだ。
顔を隠すなんて、駄目に決まっているだろ!」
ケンゴが頭を小突く。
「でもスーツを着て来いと言うくらいだから、面接はちゃんとやるんだろ?」
足を止め、ネクタイを緩める。
まだ梅雨は開けていないが、見上げる空は真夏の青さだ。
「まあな。形式上とはいえ、面接だからな。」
先を歩くケンゴが曖昧に答えた。
雑居ビルの四階に目的の事務所があった。
ベルを鳴らすと、磨りガラスに人影が写る。
「ケンゴさん、待ってました。
さあ、中へどうぞ。」
スタッフの若者が中に招き入れてくれた。
パーテーションを通り抜けると、質素な応接セットとテレビが置いてある。
そこにパツンパツンのワイシャツを着たラガー体型の男が座っていた。
パンツも窮屈そうで、腿は張り裂けそうだ。
「ライバル登場だな。」
ケンゴが耳元で囁く。
男はチラッとタカユキを見たが、直ぐにテレビに視線を戻す。
イヤホンをしたままで、足でリズムを取っていた。
画面にはソファーで自慰に耽るマッチョが映っている。
そのソファーがこの応接セットだと、直ぐに分かった。
「ケンゴさん、島崎さんが奥で待ってます。
タカユキさんはこちらで暫くお待ち下さい。」
スタッフが空いているソファーを指差す。
正に画面のマッチョが座っている位置だった。
「中々のイケメンですね。」
モニターを眺めていた島崎が振り向く事なく話し出す。
「だろ?俺とタカユキが組めば、バカ売れするぜ。」
ケンゴもモニターの前に座ると、横柄に脚を組む。
「私としてはあのユウジを押したいのですが、社長命令で渋々諦めたんです。
だが予想以上の逸材だ。」
ニヤつく島崎が見据える各モニターには、様々な角度から二人を捉えていた。
「あの面でド変態だ。
いい絵が撮れるぞ。
まあ見てろよ。
今に始まるぜ。」
ケンゴもモニターを見詰める。
「この面接でいい映像が撮れたら、メイキングとしてDVDに入れましょう。」
島崎もすっかりタカユキが気に入った様子だ。
「ユウジ、立ってストレッチしなさい。
極力股間を突き出して。」
島崎がマイクに向かって指示する。
モニターに映るユウジが徐に立ち上がり、屈伸運動を始めた。
腰に手を当て、身体を反らす。
ピッタリした股間にペニスが浮かぶ。
タカユキの視線が固まるのが分かった。
「何か話し掛けなさい。
相手を乱れさせるんだ。
上手く撮れたらメイキングに使ってあげます。」
島崎の命令にユウジが薄ら笑う。
「身体が鈍るな。
いつまで待たせるんだよ。
あんたも面接か?」
ユウジがタカユキに声を掛ける。
「あ、うん。」
狼狽えた視線が何もない宙に向いた。
ユウジが更に身体を反らすと、ワイシャツのボタンが飛んだ。
胸元から大胸筋が露わになる。
渦を巻く胸毛が、より野郎らしさを醸し出した。
「ワイシャツなんて持ってないから、高校時代のなんだ。
さすがに小さかったな。」
そう言うと、スラックスのボタンもすっ飛んだ。
ユウジが身体を反らす度にジッパーが少しずつ下がる。
下着は穿いてないらしく、臍から続く剛毛がジッパーになだれ込む。
タカユキはワイシャツを淫らに着たラガーマンから目を逸らせない。
弾力的な身体を限界まで反らす。
遂にジッパーが悲鳴をあげる。
噛み合う金具が外れ、ビックリ箱の如くデカマラが飛び出してきた。
「デ、デケエ!」
声が出ている事にも気付いていない様子だ。
「ヤベェ!まあ、エロビの面接だ。
これくらいの格好の方がいいかもな。」
ユウジは態とらしい笑顔を見せた。
(つづく)
ケンゴが陽気なメロディを口笛で奏でる。
「マスクや覆面を被ったら駄目かな?」
面接場所に向かう途中、また気持ちが揺らぐ。
「お前馬鹿か?
ルックスの良さで、条件が通ったんだ。
顔を隠すなんて、駄目に決まっているだろ!」
ケンゴが頭を小突く。
「でもスーツを着て来いと言うくらいだから、面接はちゃんとやるんだろ?」
足を止め、ネクタイを緩める。
まだ梅雨は開けていないが、見上げる空は真夏の青さだ。
「まあな。形式上とはいえ、面接だからな。」
先を歩くケンゴが曖昧に答えた。
雑居ビルの四階に目的の事務所があった。
ベルを鳴らすと、磨りガラスに人影が写る。
「ケンゴさん、待ってました。
さあ、中へどうぞ。」
スタッフの若者が中に招き入れてくれた。
パーテーションを通り抜けると、質素な応接セットとテレビが置いてある。
そこにパツンパツンのワイシャツを着たラガー体型の男が座っていた。
パンツも窮屈そうで、腿は張り裂けそうだ。
「ライバル登場だな。」
ケンゴが耳元で囁く。
男はチラッとタカユキを見たが、直ぐにテレビに視線を戻す。
イヤホンをしたままで、足でリズムを取っていた。
画面にはソファーで自慰に耽るマッチョが映っている。
そのソファーがこの応接セットだと、直ぐに分かった。
「ケンゴさん、島崎さんが奥で待ってます。
タカユキさんはこちらで暫くお待ち下さい。」
スタッフが空いているソファーを指差す。
正に画面のマッチョが座っている位置だった。
「中々のイケメンですね。」
モニターを眺めていた島崎が振り向く事なく話し出す。
「だろ?俺とタカユキが組めば、バカ売れするぜ。」
ケンゴもモニターの前に座ると、横柄に脚を組む。
「私としてはあのユウジを押したいのですが、社長命令で渋々諦めたんです。
だが予想以上の逸材だ。」
ニヤつく島崎が見据える各モニターには、様々な角度から二人を捉えていた。
「あの面でド変態だ。
いい絵が撮れるぞ。
まあ見てろよ。
今に始まるぜ。」
ケンゴもモニターを見詰める。
「この面接でいい映像が撮れたら、メイキングとしてDVDに入れましょう。」
島崎もすっかりタカユキが気に入った様子だ。
「ユウジ、立ってストレッチしなさい。
極力股間を突き出して。」
島崎がマイクに向かって指示する。
モニターに映るユウジが徐に立ち上がり、屈伸運動を始めた。
腰に手を当て、身体を反らす。
ピッタリした股間にペニスが浮かぶ。
タカユキの視線が固まるのが分かった。
「何か話し掛けなさい。
相手を乱れさせるんだ。
上手く撮れたらメイキングに使ってあげます。」
島崎の命令にユウジが薄ら笑う。
「身体が鈍るな。
いつまで待たせるんだよ。
あんたも面接か?」
ユウジがタカユキに声を掛ける。
「あ、うん。」
狼狽えた視線が何もない宙に向いた。
ユウジが更に身体を反らすと、ワイシャツのボタンが飛んだ。
胸元から大胸筋が露わになる。
渦を巻く胸毛が、より野郎らしさを醸し出した。
「ワイシャツなんて持ってないから、高校時代のなんだ。
さすがに小さかったな。」
そう言うと、スラックスのボタンもすっ飛んだ。
ユウジが身体を反らす度にジッパーが少しずつ下がる。
下着は穿いてないらしく、臍から続く剛毛がジッパーになだれ込む。
タカユキはワイシャツを淫らに着たラガーマンから目を逸らせない。
弾力的な身体を限界まで反らす。
遂にジッパーが悲鳴をあげる。
噛み合う金具が外れ、ビックリ箱の如くデカマラが飛び出してきた。
「デ、デケエ!」
声が出ている事にも気付いていない様子だ。
「ヤベェ!まあ、エロビの面接だ。
これくらいの格好の方がいいかもな。」
ユウジは態とらしい笑顔を見せた。
(つづく)
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