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71 無礼
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口からソースとアルコールの匂いをまき散らしながら、珠緒はカタリンに食ってかかる。
「五月蠅いわね。これは化粧よ」
「そんな食欲を誘う匂いの化粧品なんて、ございませんわ」
「お前ら、ちょっと黙れ、ここは俺の独演会場だぞ」
「初耳だね、それは」
アンダウルスからツッコミが入った。
怒っているわけではないようだが、冗談を本気でとられてはたまらない。
「失礼太守閣下、ただの冗談です」
「なに、冗談だったの」
「なら、多少は騒がしくしても、いいわけですのね」
太守へ頭を下げる政信をいいことに、カタリンと珠緒は調子づいた。
「よくねえよ。ちょっと黙ってろ。二年くらいでいいから」
「二年もしゃべらなかったら、舌が回らなくなっちゃうわよ」
「わらわの社交能力が、減退してしまいますわ」
政信は、抗議する二人を無視することにした。
「余計な時間をとらせてしまい、もうしわけない」
「構わんよ。余は真祖だ。時間は無限にある。どうしてか、誰も余を待たせようとしないがね。他者に無為な時間を送られるというのも、珍しい経験だ。五千年生きている、いや、死なずにいる余でも、数えるほどしかないほどだ」
アンダウルスは、微笑をたたえたまま鷹揚に頷いた。
いかにも大物らしい態度だが、本当に許してくれたかは分からない。王族、貴族、武人、大臣など高い地位にいる者は、表情を読み取られないようにするため、大抵は無表情だ。真剣そうであったり、無意味に笑っていたりするが、顔筋の変化は少ないものだからだ。
アンダウルスの表情が変化に富んでいるのは、公人としての顔を見せる必要がないと判断されているからかもしれない。無論、アンダウルスが、表情を変化させるととで感情を読み取られないよう習慣づけている可能性もある。つっついて、もっと表情を引き出してやろう。ただし、ヤブヘビにならないように気をつけながら。
「では、次の者を紹介させてもらいましょう。この娘は、ムーナ・テーラー。見ての通りドワーフ、鉱人族の娘です。まだ若いが……ムーナって何歳?」
そういえばムーナの年齢を聞いていなかった。
間の抜けた問いに、ムーナは苦笑しつつ答えてくれる。
「十三歳です」
「そう、まだ十三歳だが……十三! 十三でその胸! マジかよ動くポルノか」
「マサ、流石に十三に手を出すのはヤバいわよ。それともロリ、じゃあないわよね。あの胸じゃ」
「十三歳で、あんなにも胸が太るものなのですねぇ。思いでしょうし、絞って差し上げたいところですわ。太守閣下の領民い、牛飼いはいるかしら」
政信とカタリンと珠緒は、ムーアの前で、躊躇なく無礼な態度を並べた。
「五月蠅いわね。これは化粧よ」
「そんな食欲を誘う匂いの化粧品なんて、ございませんわ」
「お前ら、ちょっと黙れ、ここは俺の独演会場だぞ」
「初耳だね、それは」
アンダウルスからツッコミが入った。
怒っているわけではないようだが、冗談を本気でとられてはたまらない。
「失礼太守閣下、ただの冗談です」
「なに、冗談だったの」
「なら、多少は騒がしくしても、いいわけですのね」
太守へ頭を下げる政信をいいことに、カタリンと珠緒は調子づいた。
「よくねえよ。ちょっと黙ってろ。二年くらいでいいから」
「二年もしゃべらなかったら、舌が回らなくなっちゃうわよ」
「わらわの社交能力が、減退してしまいますわ」
政信は、抗議する二人を無視することにした。
「余計な時間をとらせてしまい、もうしわけない」
「構わんよ。余は真祖だ。時間は無限にある。どうしてか、誰も余を待たせようとしないがね。他者に無為な時間を送られるというのも、珍しい経験だ。五千年生きている、いや、死なずにいる余でも、数えるほどしかないほどだ」
アンダウルスは、微笑をたたえたまま鷹揚に頷いた。
いかにも大物らしい態度だが、本当に許してくれたかは分からない。王族、貴族、武人、大臣など高い地位にいる者は、表情を読み取られないようにするため、大抵は無表情だ。真剣そうであったり、無意味に笑っていたりするが、顔筋の変化は少ないものだからだ。
アンダウルスの表情が変化に富んでいるのは、公人としての顔を見せる必要がないと判断されているからかもしれない。無論、アンダウルスが、表情を変化させるととで感情を読み取られないよう習慣づけている可能性もある。つっついて、もっと表情を引き出してやろう。ただし、ヤブヘビにならないように気をつけながら。
「では、次の者を紹介させてもらいましょう。この娘は、ムーナ・テーラー。見ての通りドワーフ、鉱人族の娘です。まだ若いが……ムーナって何歳?」
そういえばムーナの年齢を聞いていなかった。
間の抜けた問いに、ムーナは苦笑しつつ答えてくれる。
「十三歳です」
「そう、まだ十三歳だが……十三! 十三でその胸! マジかよ動くポルノか」
「マサ、流石に十三に手を出すのはヤバいわよ。それともロリ、じゃあないわよね。あの胸じゃ」
「十三歳で、あんなにも胸が太るものなのですねぇ。思いでしょうし、絞って差し上げたいところですわ。太守閣下の領民い、牛飼いはいるかしら」
政信とカタリンと珠緒は、ムーアの前で、躊躇なく無礼な態度を並べた。
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