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ロックバンド薬指のボランティア活動・前編
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K成学園中等部の2年生4人で結成された学園の大人気ロックバンド薬指はボランティア活動をするように学園側に要請された。
何故かと言えば前回のハロウィンで盛大に羽目を外した斗真が自宅から持参した爆弾クラッカーで音楽室を爆破させて、知らん顔で元通りにしたが爆音と衝撃は誤魔化せず音楽室付近にいた生徒と教師が犠牲となり、数名の失神者が出てしまった。
本来なら音楽室を爆破した時点で退学ならびに少年院は確実だがK成学園では優秀な生徒が多少のヤンチャしても厳しく処罰しないので死傷者は出てないからOKと理事長が寛大すぎる判断をした。
だが、失神した犠牲者もいるので完全に無罪放免は甘いと学長が意見したのでボランティア活動をさせようという処分が決まったのである。
理事長より少し厳しい学長も「ボランティア活動をすれば彼らも更正するよね!」と甘すぎる思考回路で納得をした。
「だから~、老人ホームでライブしてきてちょ!よろぴく!」
理事長に老人ホームでライブしろと命じられたバンド薬指リーダーの久世はバンド存続のために渋々ボランティア活動を受け入れた。
「まったく!あれは斗真の単独犯だろ!連帯責任とらされたじゃねーか!!」
不満がマックスの久世が叫ぶと爆弾クラッカーの当事者である斗真が珍しく、しょぼんとしょげでいた。
「久世、みんな、ごめん!俺、これから少年院に2度くらい入って反省してくる!」
「2度の意味はなんだよ!?どっかのヤンキー漫画か?分かったよ、そんな顔するな!ボランティアで高齢者相手にライブすればチャラだから!」
久世が許すと斗真はパァっと笑顔になって張り切りだした。
その姿に久世や設楽と白珠も笑みを浮かべてライブの準備をすることになった。
ちなみにあの場にいた凛と十六夜、常磐は無罪だが一緒に音楽室にいたのは事実なので理事長にボランティア活動をすると願い出た。
結果的に凛たちも久世たち薬指と同じ老人ホームで高齢の入居者の話し相手などをすることになったのである。
「ボランティア活動先はここだよ。モノノケ・プリンス老人ホーム!ホームの責任者が大歓迎してるから!!期待してるよ!」
理事長からボランティア先の案内チラシを渡された凛は不思議な名前のホームだなと思っていた。
「立派なホームですね!ホテルみたいだ!」
立派な介護施設が記載されたチラシを見て凛が感嘆の声を出すと同じくチラシを見ていた十六夜がポツリと言った。
「ここ、知ってる。咲さんがバイトしてる」
十六夜の言葉に凛は驚いたが常磐に「咲さんって誰?」と訊かれたので説明した。
「えっと!十六夜さんの家の人だよ!バイトしてたとは知らなかった!」
近衛咲は十六夜の世話係だが実質は近衛家当主の妻である。
綺羅綺羅した金髪にピンクメッシュの美青年で破滅的な方向音痴だがしっかり者で気も強い。
バイトしなくても十二分に資産がありそうな近衛家だが咲は通信大学の学生しながら社会貢献している。
立派な人だな、と凛は感心したが十六夜は小声で真相を述べた。
「咲さん、1日中、凪史さんと2人だと頭おかしくなるからバイトしてる。凪史さんはエロ爺が咲さんを襲ったら老人ホーム自体を焦土にするってホームの責任者を脅してバイトを許してる」
「咲さんはともかく凪史さんは完璧に頭おかしいですよ!!そのホームは危ない!!」
凛は急速で老人ホームに行くことが怖くなってきたが聴いていた常磐がクールにメガネを拭きながら言った。
「音がいるから滅多なことはないよ。俺たちはご年配の方々の戦争中の思い出とか東京大空襲の悲劇とか寝ないで表向きは真顔で相づちしてれば大丈夫。キャバクラの女性になった気持ちでいけばいい」
常磐、真顔でクズ発言する。
簡単に思えるが凛の祖父母は戦後生まれであり、戦争なんて教科書の知識で正直、過去の空襲なんてどうでもよい。
戦時中に芋の蔓をエンドレスで食ったとか家族が学徒出陣で死んだとか延々と話されても精神にくる。
戦争は悲しい過去だが所詮は過去だ。
そこから、学んで後の世のバカ権力者が「こんなかにアメリカに日独伊3国同盟破棄を迫られて、満州撤退勧告されて日和ってる奴いる?いねーよな!真珠湾攻撃するぞ!ウォー!!!」とか叫んだら即日更迭させるくらいの判断力を養うことこそ肝要なのだ。
なので凛は表向きは真面目に相づちうって脳内で十六夜のことでも考えようと心に決めた。
加藤凛は十六夜や薬指メンバーと親密になって生真面目な責任感のコマンドが消えてきた。
こうして、久世率いる薬指と凛たちは「モノノケ・プリンス老人ホーム」にボランティアに行くことになったのである。
凛は真面目なので高齢者と話が合うように戦争文学を読んでいた。
そして、祖父母に曾祖父たちの話を訊いたが有益とはいえなかった。
祖父いわく「祖父ちゃんのとなりの家の某さんの家は息子が不良でニートで邪魔だったから特攻隊で死んで超喜んでた!」である。
老人ホームで話せる内容ではない。
少し下準備してボランティアに臨んだ凛だったが戦争体験の知識は不用であった。
十六夜は知っていたが頑張る凛が可愛くて黙っていた。
常磐は音のライブしか興味ないので高齢者はどうでもよかった。
咲がバイトしてる老人ホームの老人がヤバすぎて凛は戦慄したがそれは次回に語るとする。
ヒントとしては老人ホームの名前である。
ここの高齢者にとっては戦争なんてハロウィンパーティーレベルの祭りであり、真珠湾も空襲も疎開もシベリア抑留もどうでもよかった。
だって、入居者全員がモノノケ=化け物だったから!
end
何故かと言えば前回のハロウィンで盛大に羽目を外した斗真が自宅から持参した爆弾クラッカーで音楽室を爆破させて、知らん顔で元通りにしたが爆音と衝撃は誤魔化せず音楽室付近にいた生徒と教師が犠牲となり、数名の失神者が出てしまった。
本来なら音楽室を爆破した時点で退学ならびに少年院は確実だがK成学園では優秀な生徒が多少のヤンチャしても厳しく処罰しないので死傷者は出てないからOKと理事長が寛大すぎる判断をした。
だが、失神した犠牲者もいるので完全に無罪放免は甘いと学長が意見したのでボランティア活動をさせようという処分が決まったのである。
理事長より少し厳しい学長も「ボランティア活動をすれば彼らも更正するよね!」と甘すぎる思考回路で納得をした。
「だから~、老人ホームでライブしてきてちょ!よろぴく!」
理事長に老人ホームでライブしろと命じられたバンド薬指リーダーの久世はバンド存続のために渋々ボランティア活動を受け入れた。
「まったく!あれは斗真の単独犯だろ!連帯責任とらされたじゃねーか!!」
不満がマックスの久世が叫ぶと爆弾クラッカーの当事者である斗真が珍しく、しょぼんとしょげでいた。
「久世、みんな、ごめん!俺、これから少年院に2度くらい入って反省してくる!」
「2度の意味はなんだよ!?どっかのヤンキー漫画か?分かったよ、そんな顔するな!ボランティアで高齢者相手にライブすればチャラだから!」
久世が許すと斗真はパァっと笑顔になって張り切りだした。
その姿に久世や設楽と白珠も笑みを浮かべてライブの準備をすることになった。
ちなみにあの場にいた凛と十六夜、常磐は無罪だが一緒に音楽室にいたのは事実なので理事長にボランティア活動をすると願い出た。
結果的に凛たちも久世たち薬指と同じ老人ホームで高齢の入居者の話し相手などをすることになったのである。
「ボランティア活動先はここだよ。モノノケ・プリンス老人ホーム!ホームの責任者が大歓迎してるから!!期待してるよ!」
理事長からボランティア先の案内チラシを渡された凛は不思議な名前のホームだなと思っていた。
「立派なホームですね!ホテルみたいだ!」
立派な介護施設が記載されたチラシを見て凛が感嘆の声を出すと同じくチラシを見ていた十六夜がポツリと言った。
「ここ、知ってる。咲さんがバイトしてる」
十六夜の言葉に凛は驚いたが常磐に「咲さんって誰?」と訊かれたので説明した。
「えっと!十六夜さんの家の人だよ!バイトしてたとは知らなかった!」
近衛咲は十六夜の世話係だが実質は近衛家当主の妻である。
綺羅綺羅した金髪にピンクメッシュの美青年で破滅的な方向音痴だがしっかり者で気も強い。
バイトしなくても十二分に資産がありそうな近衛家だが咲は通信大学の学生しながら社会貢献している。
立派な人だな、と凛は感心したが十六夜は小声で真相を述べた。
「咲さん、1日中、凪史さんと2人だと頭おかしくなるからバイトしてる。凪史さんはエロ爺が咲さんを襲ったら老人ホーム自体を焦土にするってホームの責任者を脅してバイトを許してる」
「咲さんはともかく凪史さんは完璧に頭おかしいですよ!!そのホームは危ない!!」
凛は急速で老人ホームに行くことが怖くなってきたが聴いていた常磐がクールにメガネを拭きながら言った。
「音がいるから滅多なことはないよ。俺たちはご年配の方々の戦争中の思い出とか東京大空襲の悲劇とか寝ないで表向きは真顔で相づちしてれば大丈夫。キャバクラの女性になった気持ちでいけばいい」
常磐、真顔でクズ発言する。
簡単に思えるが凛の祖父母は戦後生まれであり、戦争なんて教科書の知識で正直、過去の空襲なんてどうでもよい。
戦時中に芋の蔓をエンドレスで食ったとか家族が学徒出陣で死んだとか延々と話されても精神にくる。
戦争は悲しい過去だが所詮は過去だ。
そこから、学んで後の世のバカ権力者が「こんなかにアメリカに日独伊3国同盟破棄を迫られて、満州撤退勧告されて日和ってる奴いる?いねーよな!真珠湾攻撃するぞ!ウォー!!!」とか叫んだら即日更迭させるくらいの判断力を養うことこそ肝要なのだ。
なので凛は表向きは真面目に相づちうって脳内で十六夜のことでも考えようと心に決めた。
加藤凛は十六夜や薬指メンバーと親密になって生真面目な責任感のコマンドが消えてきた。
こうして、久世率いる薬指と凛たちは「モノノケ・プリンス老人ホーム」にボランティアに行くことになったのである。
凛は真面目なので高齢者と話が合うように戦争文学を読んでいた。
そして、祖父母に曾祖父たちの話を訊いたが有益とはいえなかった。
祖父いわく「祖父ちゃんのとなりの家の某さんの家は息子が不良でニートで邪魔だったから特攻隊で死んで超喜んでた!」である。
老人ホームで話せる内容ではない。
少し下準備してボランティアに臨んだ凛だったが戦争体験の知識は不用であった。
十六夜は知っていたが頑張る凛が可愛くて黙っていた。
常磐は音のライブしか興味ないので高齢者はどうでもよかった。
咲がバイトしてる老人ホームの老人がヤバすぎて凛は戦慄したがそれは次回に語るとする。
ヒントとしては老人ホームの名前である。
ここの高齢者にとっては戦争なんてハロウィンパーティーレベルの祭りであり、真珠湾も空襲も疎開もシベリア抑留もどうでもよかった。
だって、入居者全員がモノノケ=化け物だったから!
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