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サンドイッチ
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ラン・ヤスミカ家にユーリとリンのための別邸が完成した。
別邸というより離れ屋といった感がいなめないが本邸のとなりの空き地で建てた小綺麗な洋館である。
豪華ではないが素朴で温かみある別邸なので領地の豊かな自然に溶け込んでいる。
室内のインテリアはリンが考えて、モモと相談して職人たちに設計させた。
ユーリは手先の器用さを遺憾なく発揮して建築を担当する職人たちの手伝いをして楽しく過ごしていた。
別邸に居を移すのはユーリとリンだけではない。
リンの異母兄のミシェルとその内縁の妻であるモモも本邸から引っ越しをする。
モモにいたってはミシェルの妻というより最近ではリンの腹心として仕事することの方が多い。
歳も近いのでリンはモモを信頼して色々と相談するがモモからするとミシェルだけで手一杯なのにリンの世話までする羽目になる。
「俺、一応はミシェルの愛妾みたいな立場だぞ?なのに国境偵察させて、更に金儲けしてこいって仕事丸投げ!完全に便利屋にされてる!!」
先頃、街の裏賭場からスカウトしてきたゴロツキのリーダーで賭場の元締めだったシオンにモモは愚痴をこぼしていた。
シオンは裏賭場を仕切っていたならず者だが、仲間思いで人情味があって頼れる兄貴のような存在だ。
ラン・ヤスミカ家の人々はからも信頼されて、別邸の執事に任命された。
渋い兄貴であるシオンは膨れっ面になるモモをからかうように笑った。
「それでも完璧に仕事するモモはリン様のこと、嫌いじゃねーだろ!」
「別にリン様のことは嫌いじゃない。なんだかんだ言ってミシェルに拾われて以来の付き合いだしな。身分が卑しくて犯罪歴まである俺がミシェルの愛人でも平然としてたし。野良猫を兄貴が拾ってきたくらいのテンションだったかもな」
軽く伸びをして苦笑いするモモを見ながらシオンは低い声で呟いた。
「俺はミシェルの旦那やリン様がモモを野良猫なんて思ってねー方に金貨10枚賭ける」
「ふーん。金貨10枚な。シオン。お前の給金から天引きするぞ」
年相応にクスクス笑うモモの頭をシオンが撫でているとリンが駆け寄ってきた。
「モモ!探してたんだ!ユーリにランチを届けたいのだが、サンドイッチが作れなくて!一緒に作ってくれ」
聡明で美しいリンだが料理だけは練習しても苦手なようだ。
もちろん厨房に料理を作る召し使いはいるが、リンはユーリに自分の手料理を食べさせたい。
「フィンナ義姉上は本邸の食事の支度があるから頼れない。モモ、手伝って!」
「わかりました。厨房に向かいます。ユーリ様は今日も畑ですか?」
「ああ。葡萄の収穫の助っ人に。葡萄畑の皆にも御馳走したいからたくさん用意する」
張り切るリンの姿にモモは笑うとシオンに命じた。
「聞いたか?サンドイッチが大量にいるからお前も手伝え。執事だろ?」
「かしこまりました。んじゃ厨房に行くか!」
こんな具合にリンがモモやシオンとサンドイッチ作りをしている頃、葡萄畑でユーリはミシェルの嘆きというか相談を一方的に聞かされていた。
「モモが別邸の執事になったシオンと仲良しすぎる。シオンの奴、平気で可愛いモモの頭をナデナデしてる!私なんて今でもお金を払わないとナデナデできないのに!!」
「義兄上。シオンにとってモモ殿は弟みたいなものですよ。モモ殿は義兄上には照れていて素直になれぬだけで」
照れて素直になれないからって、愛する男から金を取るかは疑問だが、ミシェルはモモを撫でたいときは料金を支払っている。
「ちなみに頭を撫でるは金貨3枚で抱きしめるは6枚、夜の相手させるは1時間で100枚になる」
「料金割高ですね。朝まで一緒にいたら凄い金額になる」
「そして、私のやり方が下手だと罰金で500枚金貨取られている」
ペナルティー金額まで存在する時点でぼったくり感満載なのだが、律儀に金を払うミシェルも正気ではない。
シルバー家の資産を考えるとはした金になるが、大貴族の愛人になれただけでもラッキーなのに、そのうえ、頭撫でるにも、抱きしめるにも、セックスするにも金を要求するモモは野良猫なんて可愛いものでなく、ハイエナとかハゲ鷹とかの部類である。
ユーリは女も男も買ったことない清らかすぎる青年なので、やはり愛人という存在はひたすら金がかかるのだなと納得した。
「そういや、リンとモモ殿って黒髪で雰囲気が似てますよね!最初モモ殿を見たときは兄弟かと思いました」
何気ないユーリの発言にミシェルは真顔でのたまう。
「それは当然だ。モモを愛人にした理由はリンに似ていたから。モモは窃盗と恐喝と強盗と傷害罪など殺人以外はコンプリートしているから揉み消すのに苦労した」
「義兄上は本当にモモ殿を愛しているのですね!それだけの罪状をどうやって揉み消したか気になります」
言っておくが現在は葡萄収穫中である。
当然だが葡萄農家の人もいるわけで、ユーリとミシェルの話を聞いている。
だが、領地の人はドン引きせず「都ってデンジャラスね~!!」と笑顔で盛り上がっている。
そんな穏やかな雰囲気のなかでリンはモモを伴ってサンドイッチを届けにきた。
葡萄農家の面々はリンが直々にお昼を持ってきてくれたので感動している。
ミシェルも今回は無料でモモの手作りサンドイッチが食べられることに感動している。
「ユーリ!遅くなってごめん!サンドイッチ!たくさん作ってきた!」
ユーリに抱きつくリンは幸せそうで葡萄畑にほのぼのとした風が吹いた。
早速、昼食にしようとサンドイッチとワインを味わったが、意外な結果が待っていた。
「このサンドイッチ!美味しいな!リンの手作りだろ!チキンとハーブとナスのマリネが絶妙に合う!」
ユーリはサンドイッチを食べてとても嬉しそうだ。
一方のミシェルも可愛いモモが作ったチーズと燻製ハムとピクルスのサンドイッチが絶品だと褒めている。
しかし、この特製サンドイッチを本当に作ったのは執事で元ゴロツキのシオンであった。
予想外にユーリとミシェルが喜んだので真実を言えないリンとモモ。
そして、本物のリンとモモのサンドイッチを味わった葡萄畑の人々は食べながら「うん。普通に美味しい。流石はユーリ様の若奥様」と納得して贋作ではない手作りを味わったという。
end
別邸というより離れ屋といった感がいなめないが本邸のとなりの空き地で建てた小綺麗な洋館である。
豪華ではないが素朴で温かみある別邸なので領地の豊かな自然に溶け込んでいる。
室内のインテリアはリンが考えて、モモと相談して職人たちに設計させた。
ユーリは手先の器用さを遺憾なく発揮して建築を担当する職人たちの手伝いをして楽しく過ごしていた。
別邸に居を移すのはユーリとリンだけではない。
リンの異母兄のミシェルとその内縁の妻であるモモも本邸から引っ越しをする。
モモにいたってはミシェルの妻というより最近ではリンの腹心として仕事することの方が多い。
歳も近いのでリンはモモを信頼して色々と相談するがモモからするとミシェルだけで手一杯なのにリンの世話までする羽目になる。
「俺、一応はミシェルの愛妾みたいな立場だぞ?なのに国境偵察させて、更に金儲けしてこいって仕事丸投げ!完全に便利屋にされてる!!」
先頃、街の裏賭場からスカウトしてきたゴロツキのリーダーで賭場の元締めだったシオンにモモは愚痴をこぼしていた。
シオンは裏賭場を仕切っていたならず者だが、仲間思いで人情味があって頼れる兄貴のような存在だ。
ラン・ヤスミカ家の人々はからも信頼されて、別邸の執事に任命された。
渋い兄貴であるシオンは膨れっ面になるモモをからかうように笑った。
「それでも完璧に仕事するモモはリン様のこと、嫌いじゃねーだろ!」
「別にリン様のことは嫌いじゃない。なんだかんだ言ってミシェルに拾われて以来の付き合いだしな。身分が卑しくて犯罪歴まである俺がミシェルの愛人でも平然としてたし。野良猫を兄貴が拾ってきたくらいのテンションだったかもな」
軽く伸びをして苦笑いするモモを見ながらシオンは低い声で呟いた。
「俺はミシェルの旦那やリン様がモモを野良猫なんて思ってねー方に金貨10枚賭ける」
「ふーん。金貨10枚な。シオン。お前の給金から天引きするぞ」
年相応にクスクス笑うモモの頭をシオンが撫でているとリンが駆け寄ってきた。
「モモ!探してたんだ!ユーリにランチを届けたいのだが、サンドイッチが作れなくて!一緒に作ってくれ」
聡明で美しいリンだが料理だけは練習しても苦手なようだ。
もちろん厨房に料理を作る召し使いはいるが、リンはユーリに自分の手料理を食べさせたい。
「フィンナ義姉上は本邸の食事の支度があるから頼れない。モモ、手伝って!」
「わかりました。厨房に向かいます。ユーリ様は今日も畑ですか?」
「ああ。葡萄の収穫の助っ人に。葡萄畑の皆にも御馳走したいからたくさん用意する」
張り切るリンの姿にモモは笑うとシオンに命じた。
「聞いたか?サンドイッチが大量にいるからお前も手伝え。執事だろ?」
「かしこまりました。んじゃ厨房に行くか!」
こんな具合にリンがモモやシオンとサンドイッチ作りをしている頃、葡萄畑でユーリはミシェルの嘆きというか相談を一方的に聞かされていた。
「モモが別邸の執事になったシオンと仲良しすぎる。シオンの奴、平気で可愛いモモの頭をナデナデしてる!私なんて今でもお金を払わないとナデナデできないのに!!」
「義兄上。シオンにとってモモ殿は弟みたいなものですよ。モモ殿は義兄上には照れていて素直になれぬだけで」
照れて素直になれないからって、愛する男から金を取るかは疑問だが、ミシェルはモモを撫でたいときは料金を支払っている。
「ちなみに頭を撫でるは金貨3枚で抱きしめるは6枚、夜の相手させるは1時間で100枚になる」
「料金割高ですね。朝まで一緒にいたら凄い金額になる」
「そして、私のやり方が下手だと罰金で500枚金貨取られている」
ペナルティー金額まで存在する時点でぼったくり感満載なのだが、律儀に金を払うミシェルも正気ではない。
シルバー家の資産を考えるとはした金になるが、大貴族の愛人になれただけでもラッキーなのに、そのうえ、頭撫でるにも、抱きしめるにも、セックスするにも金を要求するモモは野良猫なんて可愛いものでなく、ハイエナとかハゲ鷹とかの部類である。
ユーリは女も男も買ったことない清らかすぎる青年なので、やはり愛人という存在はひたすら金がかかるのだなと納得した。
「そういや、リンとモモ殿って黒髪で雰囲気が似てますよね!最初モモ殿を見たときは兄弟かと思いました」
何気ないユーリの発言にミシェルは真顔でのたまう。
「それは当然だ。モモを愛人にした理由はリンに似ていたから。モモは窃盗と恐喝と強盗と傷害罪など殺人以外はコンプリートしているから揉み消すのに苦労した」
「義兄上は本当にモモ殿を愛しているのですね!それだけの罪状をどうやって揉み消したか気になります」
言っておくが現在は葡萄収穫中である。
当然だが葡萄農家の人もいるわけで、ユーリとミシェルの話を聞いている。
だが、領地の人はドン引きせず「都ってデンジャラスね~!!」と笑顔で盛り上がっている。
そんな穏やかな雰囲気のなかでリンはモモを伴ってサンドイッチを届けにきた。
葡萄農家の面々はリンが直々にお昼を持ってきてくれたので感動している。
ミシェルも今回は無料でモモの手作りサンドイッチが食べられることに感動している。
「ユーリ!遅くなってごめん!サンドイッチ!たくさん作ってきた!」
ユーリに抱きつくリンは幸せそうで葡萄畑にほのぼのとした風が吹いた。
早速、昼食にしようとサンドイッチとワインを味わったが、意外な結果が待っていた。
「このサンドイッチ!美味しいな!リンの手作りだろ!チキンとハーブとナスのマリネが絶妙に合う!」
ユーリはサンドイッチを食べてとても嬉しそうだ。
一方のミシェルも可愛いモモが作ったチーズと燻製ハムとピクルスのサンドイッチが絶品だと褒めている。
しかし、この特製サンドイッチを本当に作ったのは執事で元ゴロツキのシオンであった。
予想外にユーリとミシェルが喜んだので真実を言えないリンとモモ。
そして、本物のリンとモモのサンドイッチを味わった葡萄畑の人々は食べながら「うん。普通に美味しい。流石はユーリ様の若奥様」と納得して贋作ではない手作りを味わったという。
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