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3話 シャーロット、ジョナサンに初めて抱かれる♡
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分厚い舌が、逃げるシャーロットの舌を追いかけ、絡めとる。
「ふ……んぅ」
上顎を擦り上げられ、頭の芯から爪先まで甘く痺れた。背筋が粟立ち、ジョナサンの胸を押し返す手から力が抜ける。
「は……あ……」
ジョナサンは唇を離すなり、息も絶え絶えなシャーロットの右手を恭しく取り上げた。
カシャンと軽やかな音がする。
ひんやりとした感触がして、シャーロットは手首に視線を落とした。
銀色のブレスレットが嵌められている。
表面には銀線で、遠吠えをする狼が描かれている。ヴォルフガルト家の紋章だ。
シャーロットは息をのんだ。
実物を目にするのは初めてであるが、知識としては知っている。
子を孕まないようにする装飾品である。
今からお前を抱くぞと仄めかされ、シャーロットの顔から血の気が引く。
「……私を手籠にするつもり?」
「そのような言葉をどこでお覚えになったのですか」
「質問に答えなさい」
「答えれば御身を許していただけるのですか?」
ジョナサンは苦笑し、シャーロットの細腰をさらに引き寄せる。
密着した下腹部に、固いモノが当たり、シャーロットはびくりと肩を跳ねさせた。
男性が興奮すると、身体の一部が昂ぶるという。
実際、目にするのは初めてだ。
「俺が恐ろしいですか?」
「そんなこと……きゃっ」
ジョナサンはシャーロットを軽々と抱え上げた。
「幾度も犬猫のように扱わないで頂戴」
「殿下を小動物だなどと思ったことはありませんよ」
ジョナサンはシャーロットをベッドに降ろした。そして、穏やかな表情で、シャーロットの頬に手を伸ばす。
節くれ立った指先が、白い肌の上を滑っていく。
「貴殿は無理矢理、淑女を犯すのね」
「……お嫌でしたか?」
毎回、シャーロットの心の内を見透かすために、否定の言葉を投げかけてくる。
卑怯な男だ。
こちらの気持ちをわかっていると言いたげな自分勝手さが、鼻につく。
シャーロットは素早く顔をそらした。
天蓋つきのベッドからは花の匂いがする。
甘くて爽やかな香りだ。菫の香り。シャーロットの瞳の色を連想させる花の匂いである。
長年慣れ親しんだ自室を思い出させる芳香に、身体が弛緩する。
「お気に召していただけたようで、何よりです」
室内に視線を巡らせてみれば、調度品から部屋の内装に至るまで、シャーロットの自室が模されていた。
シャーロットを迎え入れるために、どれほどの労力が割かれたのか、想像に難くない。
ジョナサンもシャーロットと結ばれたいと願い、準備を重ねてきたのだ。
執念は尊敬に値する。
――物好きな殿方だこと。
「呆れて物が言えない、そんなところですか」
ジョナサンは満足げに笑い、シャーロットの肩に顔を埋めた。
布越しに、ジョナサンの体温がじわりと染み込んでくる。
「殿下、愛しています」
「――っ」
ジョナサンはシャーロットの華奢な首筋にキスを落とした。唇が触れた場所が火照り、身体の動きを鈍らせる。
「……はあ、あぅ」
うなじを愛撫し終えたジョナサンは、喘いで半開きになったシャーロットの唇に、噛り付いた。
「ふ……んぅ……」
くちゅくちゅと、小さな水音が合わさった唇の間からした。
まるでシャーロットに聞かせようとしているかのように、ジョナサンはみだらな口づけを続ける。
あまりの辱めにシャーロットは頬を真っ赤に染めた。
抗わなければと焦れば焦るほど、キスが深まっていく。
ジョナサンを押し返す力はなくなり、取り縋るように胸板に添えた手で、ジレを握りしめてしまった。
「殿下の唇は甘くて柔らかいですね。いつまでも口に含んでいたくなります」
「――っ」
次から次へと、歯の浮くような台詞を思いつくものだ。
軽薄さをあらわにするジョナサンを叱ってやりたいのに、キスに酔いしれたシャーロットは、言葉を紡ぐことができなかった。
ジョナサンがシャーロットの襟元のボタンを、ゆっくりと、外していく。
ドレスの前を開かれる。次いでシュミーズを胸のあたりまで引きずり下ろされた。
上半身に布が絡まり、身動きが取れない。
身じろぎするシャーロットの姿に、ジョナサンは熱っぽいため息をおとした。
「これが、噂に聞く王都で人気の下着ですか……」
たわわに実った乳房は、繊細なレースで彩られたカップ状の下着に包まれていた。
ブラジャーと言って、王都で大流行している肌着である。
コルセットよりも締め付けがゆるく、柔肉がカップのなかでふるふると揺れた。
――夫でもない殿方に、裸を見られるなんて……。
卒倒しそうになるシャーロットに、ジョナサンは追い打ちをかけた。
ブラジャーの前ホックを外したのである。
大きなふくらみが生地から解放された。
ジョナサンが純白の雪を思わせる乳房をすくいあげる。
「なんて柔らかいんだ……」
飾らない言葉使いはジョナサンの余裕のなさを表しているようだ。
肉体を褒められ鼓動が速くなりながら、シャーロットは簡単に身体を許してしまった己に苛立ちを覚える。
気力を振り絞り、「いい加減になさい」と唇を震わせた、その時――。
ジョナサンが薄桃色の乳嘴に齧り付いた。
「――っ!」
人肌のぬくもりが、敏感な先端を舐った。
身体が作り替えられるような、得も言われぬ快感に、シャーロットは喉の奥から、甘い吐息を迸らせる。
「はあ、あ、あ……」
ジョナサンは赤子のように、夢中でシャーロットの胸にしゃぶりつく。
乳など出ないのに、執拗に柔らかな尖りやその周囲を甘噛みし、弄んだ。
もう片方の乳房の先端は、ジョナサンのカサついた指の腹で摘ままれた。
「ふあ……んぅ……ん――!」
腹の奥がズクン……と収縮する。直後、股の間からとろりと何かが漏れる気配がした。
両脚の間にはジョナサンが陣取っていて、脚を閉じられない。
シャーロットは控えめに腰をくねらせた。
「殿下……どうかされましたか」
ジョナサンは胸の頂きを舐めながら、上目遣いをする。
紅い目が笑っていた。
――人の心が読めるなんて、さぞかし楽しいことでしょうね。
思い通りになんてなってやるものですか。
シャーロットはふんと顎をそらし、
「何でもないわ。……気が済んだでしょ。おどきなさい」
「殿下に満足していただけるまで、やめません」
「! 何言って――」
「ああ、濡れて気持ちが悪かったのですね。気づかず申し訳ありませんでした」
ジョナサンは目にも止まらぬ速さでシャーロットをベッドに押し倒す。
そして、ドレスの裾に手を忍ばせ、迷いなく、シャーロットの中心に触れた。
下着の割れ目を突かれ、シャーロットはびくりと身体を震わせる。
生地を通じて、くちくちと粘ついた音色がした。
「は……ん……」
敏感な柔肉を刺激されると、腹の奥からとめどなく愛液があふれ出す。
とめたいのにとめられない。シャーロットは泣きたい気持ちを必死に押し殺した。
ジョナサンがスカートから手を抜いた。
指先には、ねっとりとした液体がまとわりついている。
その正体がなんなのか、理解できないほど、シャーロットは幼くはない。
「……気持ちよかったようですね」
「――っ」
顔をそらし沈黙を貫いても、頬を薔薇色に染め、蕩けた雰囲気をまとっていれば、嘘を見抜く耳などなくとも気持ちは筒抜けだ。
「殿下は本当に可愛らしい」
ジョナサンはスカートの裾をめくりあげた。
下着の腰紐を解かれる。
顕になったシャーロットの膣口に、ジョナサンは息を吹きかけ、ぺろりと舐めあげた。
「なっ!」
「……甘い」
ジョナサンは、ふっくらとした丘から、神聖な入り口を守る襞にかけて、ゆっくり舌を這わせていく。
「ふ……ん、ん……」
「どこもかしこも可憐ですね」
シャーロットを賛美するも、ジョナサンは遠慮なく舌先で、狭い肉筒をこじ開けてくる。
「ひ、ん……あ、ふ……」
体感したことのない刺激が、脳天を貫く。
縦横無尽に蠢く肉厚な舌が、奥へ奥へと入り込み、シャーロットから抵抗する気力を奪っていった。
甘い毒を注がれたのかと疑いたくなるほど、下半身が沼に沈み込んでいるように重い。
――なによ、これ。閨事はもっと甘くて素敵な営みなのではなくって?
駆け引きめいた睦言。
相手を思いやるふれあい。
教師から学んだ神々しい交わりは、夢物語に過ぎなかったのだ。
今、シャーロットが体験しているのは、獣じみた行為である。
ジョナサンはシャーロットの戸惑いを無視し、柔らかな肢体を貪り続けた。
なし崩しに抱かれるなんて嫌なのに、胎内はジョナサンを受け入れる準備に余念がない。
身体を震わせるたび、ジョナサンがシャーロットをなだめるように内ももを撫で上げた。
「そろそろ、よろしいでしょうか」
ジョナサンは、シャーロットの蜜で濡れそぼった唇を笑みの形にした。
表情はとても柔らかいのに、目だけが獲物を前にした獣のように鋭い。
シャーロットはまるで自分が喰われるのを待つ野うさぎにでもなったような気がした。
理性では逃げなければと思う。しかし紅い瞳の魔力に縫い止められて、身動きが取れない。
ジョナサンは下衣をくつろげた。
腹につきそうなほど反り返った赤黒い男根の竿には、血管が浮き出ている。
凶悪な武器と化した先端からは、とろりと雫が滴っていた。
現れた雄の印に、シャーロットは目尻が裂けんばかりに目を見開く。
書物でみた大きさの比ではない。
シャーロットは喉を鳴らす。
もしかして、彼はアレをシャーロットの中に収めようとしているのか。
想像するだけで、身体が小刻みに震える。
「殿下、怖がらないでください」
「――っ、怖がってなんか……」
「では、喜んで俺を受け入れてくれるのですか」
「そういう意味じゃ……待ちなさい」
「殿下が欲しがってくださっているのに、待てません」
ジョナサンはシャーロットの頬をなでながら、猛りきった雄槍をちゃっかりぬかるみに押し当て、ゆっくりと腰を前に出した。
ずぶずぶと熱い杭がシャーロットに埋まっていく。
ありえない圧迫感に、目の前に火花が散った。
「ん! ……あ……う……」
「これは……想像以上だ」
ジョナサンは掠れた声で呟いた。
固まるシャーロットに、ジョナサンはにこりと微笑んだ。
シャーロットの心臓がトクンと跳ねる。
「殿下のなか、とても気持ちいいですよ」
額に汗を浮かべ、ジョナサンは腰を振った。
ゆっくりとした抽送にあわせてシャーロットの脚が揺れる。
「――王女の身体を蹂躙しておいて、よくも、そんな、軽口を叩けるものね」
「蹂躙、ですか」
「私の意思を無視して、いるじゃない」
「……本当にお嫌であれば、悲鳴を上げるなり、なんなりできるはずでは?」
「――っ」
シャーロットは愕然とした。
腕力で勝てないとはいえ、本気で抵抗すればジョナサンはシャーロットを奪おうとはしなかったはずだ。
これでは嫌だといって男を興奮させる我が儘な女ではないか。
――いいえ、違うわ。私が貴方を拒んでいるのは、ちゃんと手順を踏んで私を求めてくれなかったからなのよ。
嘘を見抜く耳など使わずに、私と向き合って。
素直に想いを告げればいい。
そうは思う反面、なぜ己が下手に出て、すべてをさらけ出さなくてはいけないのだと意地になってしまう。
「……殿下が何もおっしゃっていただかなくても、問題はありません。心置きなく俺に身を任せてください」
「あ、あ、ふ……ん」
蜜筒を行ったり来たりする怒張の動きが速くなる。
ジョナサンはシャーロットの胎のなかから蜜を掻き出しては、押しこむを繰り返した。
卑猥な水音が、まぐわいの激しさに合わせて大きくなる。
「ひっ……あん、あう」
顎をそらし、なんとか息をする。吐息の狭間に甘い嬌声が飛び出し、シャーロットはいたたまれなくなった。
「殿下、愛しています」
「あう、う、ひう……」
ジョナサンはシャーロットに覆い被さり、耳元で囁いた。
肉槍は隘路を容赦なくこじ開けてく。獰猛な腰使いに、ベッドがギシギシと悲鳴を上げた。
衣擦れの音に、にゅちゃにゅちゃと耳を覆いたくなるみだらな水音が重なる。
すぐそばにあるジョナサンからは、甘いような苦いような不思議な香りがした。
「あん、あう、あん……」
肉襞が柔軟にたわみ、無遠慮に侵入した雄を締め上げた。
ひときわ大きくジョナサンがシャーロットを串刺しにする。ばちゅんっ! と派手な音とともに、下腹部が一分の隙もなく密着した。
ジョナサンが動きを止めた。悩ましげに眉をひそめ、身体をぶるりと震わせる。
「――っ」
「あ……んぅ……」
ドクンドクンと、己のものではない鼓動が、胎のなかで脈打っていた。
それだけではない。内側から溢れるぬるい愛液に混じって、熱い飛沫が広がっている。
――まさか最後まで営みを終えたの?
恋人でもない者の劣情を迎え入れてしまった。
ジョナサンはシャーロットの心をくみ取って、最後まではしない。
なんの根拠もなく、そう思いこんでいた。
けれど、あっけなく蜜壺に、精を吐き出している。
シャーロットは呆然とした。
一方、ジョナサンはシャーロットを見下ろし、にこりと微笑む。
途端に自分も目の前の男も許せなくなった。
バチンッ!
シャーロットはジョナサンの頬を平手で打った。
紅い瞳がきょとりと丸くなる。
「殿下……? まさか本当に俺のことを厭われていたのですか……?」
自分を受け入れてくれた相手になぜ殴られたのか。
もしや己の耳が誤った情報を読み取ったのではないか。
人の心は読めずとも、シャーロットにはジョナサンの戸惑いがわかるような気がした。
「流された私にも非があります。……けれど、なぜ私が偽りを告げたのか、少しは考えなさい」
情事のあとにしては重苦しい沈黙が、二人の間に漂う――かと思いきや、「殿下が俺のことを嫌いだと偽られた理由ですか……お恥ずかしいからですよね」と、ジョナサンは軽い口調とともにシャーロットを引き寄せた。
あれよあれよというまに、ジョナサンはシャーロットを膝の上に乗せ、銀糸のように輝く髪を撫でる。
まるで駄々をこねる幼子をあやすような仕草だ。
――私、あなたをぶったのよ……? もしかして私が本気で怒っていないと思っているの?
シャーロットは眉をひそめ、ジョナサンを仰ぎ見る。
ジョナサンは「殿下、なかなかよい腕をお持ちですね」と赤くなった己の頬を掻いた。
「……どうして笑っていられるの?」
「え?」
「私、怒っているのよ」
「……そうですか」
ジョナサンが目を伏せた。
上下する胸元を、呼吸を見られている気がして、シャーロットは、はだけた布地を掻き集める。
ジョナサンは顔をあげ、「嘘ですね」と微笑んだ。
「――っ、もう、離れて」
シャーロットの身体を拭き清めようとするジョナサンを押し返す。
「ですが……」
「出て行って頂戴」
シャーロットが睨むと、ジョナサンは真剣な面持ちで身支度を調える。
「……侍女を呼んでおきます」
ジョナサンに背を向け、シャーロットはシーツを頭から被った。
そのうち、扉の開閉音がして、部屋に沈黙が落ちる。
シャーロットはベッドの中で膝を抱えた。
下腹部がズキズキと痛む。
ジョナサンは、嘘は見抜けても、本心を読めるわけではないらしい。
好きなのに拒絶する理由、それは彼と対等に向き合いたいからだ。
――だって彼は、はじめて私の本音を見破った殿方だったのよ。
はじめて出会った夜会で、ジョナサンはシャーロットの傲慢さを見抜いた。
その後、シャーロットの気性を分かっていながら、会いに来てくれた。
彼になら本心を見せられると思った。
それなのに、生涯を共にしようと覚悟を決めた矢先に、ジョナサンは暴走した。
シャーロットが彼を好いていることが分かっていながら、なぜ王宮から攫うなどという安易な行動を取ったのか。
シャーロットはジョナサンが何を考えているのか、理解したいのだ。
――面倒臭い性格だこと。自分が嫌になってしまうわ。
喉の奥が痛い。
シャーロットはぐっと唇を噛みしる。手首に輝く銀色の腕輪を握りしめながら、嗚咽を噛み殺した。
「ふ……んぅ」
上顎を擦り上げられ、頭の芯から爪先まで甘く痺れた。背筋が粟立ち、ジョナサンの胸を押し返す手から力が抜ける。
「は……あ……」
ジョナサンは唇を離すなり、息も絶え絶えなシャーロットの右手を恭しく取り上げた。
カシャンと軽やかな音がする。
ひんやりとした感触がして、シャーロットは手首に視線を落とした。
銀色のブレスレットが嵌められている。
表面には銀線で、遠吠えをする狼が描かれている。ヴォルフガルト家の紋章だ。
シャーロットは息をのんだ。
実物を目にするのは初めてであるが、知識としては知っている。
子を孕まないようにする装飾品である。
今からお前を抱くぞと仄めかされ、シャーロットの顔から血の気が引く。
「……私を手籠にするつもり?」
「そのような言葉をどこでお覚えになったのですか」
「質問に答えなさい」
「答えれば御身を許していただけるのですか?」
ジョナサンは苦笑し、シャーロットの細腰をさらに引き寄せる。
密着した下腹部に、固いモノが当たり、シャーロットはびくりと肩を跳ねさせた。
男性が興奮すると、身体の一部が昂ぶるという。
実際、目にするのは初めてだ。
「俺が恐ろしいですか?」
「そんなこと……きゃっ」
ジョナサンはシャーロットを軽々と抱え上げた。
「幾度も犬猫のように扱わないで頂戴」
「殿下を小動物だなどと思ったことはありませんよ」
ジョナサンはシャーロットをベッドに降ろした。そして、穏やかな表情で、シャーロットの頬に手を伸ばす。
節くれ立った指先が、白い肌の上を滑っていく。
「貴殿は無理矢理、淑女を犯すのね」
「……お嫌でしたか?」
毎回、シャーロットの心の内を見透かすために、否定の言葉を投げかけてくる。
卑怯な男だ。
こちらの気持ちをわかっていると言いたげな自分勝手さが、鼻につく。
シャーロットは素早く顔をそらした。
天蓋つきのベッドからは花の匂いがする。
甘くて爽やかな香りだ。菫の香り。シャーロットの瞳の色を連想させる花の匂いである。
長年慣れ親しんだ自室を思い出させる芳香に、身体が弛緩する。
「お気に召していただけたようで、何よりです」
室内に視線を巡らせてみれば、調度品から部屋の内装に至るまで、シャーロットの自室が模されていた。
シャーロットを迎え入れるために、どれほどの労力が割かれたのか、想像に難くない。
ジョナサンもシャーロットと結ばれたいと願い、準備を重ねてきたのだ。
執念は尊敬に値する。
――物好きな殿方だこと。
「呆れて物が言えない、そんなところですか」
ジョナサンは満足げに笑い、シャーロットの肩に顔を埋めた。
布越しに、ジョナサンの体温がじわりと染み込んでくる。
「殿下、愛しています」
「――っ」
ジョナサンはシャーロットの華奢な首筋にキスを落とした。唇が触れた場所が火照り、身体の動きを鈍らせる。
「……はあ、あぅ」
うなじを愛撫し終えたジョナサンは、喘いで半開きになったシャーロットの唇に、噛り付いた。
「ふ……んぅ……」
くちゅくちゅと、小さな水音が合わさった唇の間からした。
まるでシャーロットに聞かせようとしているかのように、ジョナサンはみだらな口づけを続ける。
あまりの辱めにシャーロットは頬を真っ赤に染めた。
抗わなければと焦れば焦るほど、キスが深まっていく。
ジョナサンを押し返す力はなくなり、取り縋るように胸板に添えた手で、ジレを握りしめてしまった。
「殿下の唇は甘くて柔らかいですね。いつまでも口に含んでいたくなります」
「――っ」
次から次へと、歯の浮くような台詞を思いつくものだ。
軽薄さをあらわにするジョナサンを叱ってやりたいのに、キスに酔いしれたシャーロットは、言葉を紡ぐことができなかった。
ジョナサンがシャーロットの襟元のボタンを、ゆっくりと、外していく。
ドレスの前を開かれる。次いでシュミーズを胸のあたりまで引きずり下ろされた。
上半身に布が絡まり、身動きが取れない。
身じろぎするシャーロットの姿に、ジョナサンは熱っぽいため息をおとした。
「これが、噂に聞く王都で人気の下着ですか……」
たわわに実った乳房は、繊細なレースで彩られたカップ状の下着に包まれていた。
ブラジャーと言って、王都で大流行している肌着である。
コルセットよりも締め付けがゆるく、柔肉がカップのなかでふるふると揺れた。
――夫でもない殿方に、裸を見られるなんて……。
卒倒しそうになるシャーロットに、ジョナサンは追い打ちをかけた。
ブラジャーの前ホックを外したのである。
大きなふくらみが生地から解放された。
ジョナサンが純白の雪を思わせる乳房をすくいあげる。
「なんて柔らかいんだ……」
飾らない言葉使いはジョナサンの余裕のなさを表しているようだ。
肉体を褒められ鼓動が速くなりながら、シャーロットは簡単に身体を許してしまった己に苛立ちを覚える。
気力を振り絞り、「いい加減になさい」と唇を震わせた、その時――。
ジョナサンが薄桃色の乳嘴に齧り付いた。
「――っ!」
人肌のぬくもりが、敏感な先端を舐った。
身体が作り替えられるような、得も言われぬ快感に、シャーロットは喉の奥から、甘い吐息を迸らせる。
「はあ、あ、あ……」
ジョナサンは赤子のように、夢中でシャーロットの胸にしゃぶりつく。
乳など出ないのに、執拗に柔らかな尖りやその周囲を甘噛みし、弄んだ。
もう片方の乳房の先端は、ジョナサンのカサついた指の腹で摘ままれた。
「ふあ……んぅ……ん――!」
腹の奥がズクン……と収縮する。直後、股の間からとろりと何かが漏れる気配がした。
両脚の間にはジョナサンが陣取っていて、脚を閉じられない。
シャーロットは控えめに腰をくねらせた。
「殿下……どうかされましたか」
ジョナサンは胸の頂きを舐めながら、上目遣いをする。
紅い目が笑っていた。
――人の心が読めるなんて、さぞかし楽しいことでしょうね。
思い通りになんてなってやるものですか。
シャーロットはふんと顎をそらし、
「何でもないわ。……気が済んだでしょ。おどきなさい」
「殿下に満足していただけるまで、やめません」
「! 何言って――」
「ああ、濡れて気持ちが悪かったのですね。気づかず申し訳ありませんでした」
ジョナサンは目にも止まらぬ速さでシャーロットをベッドに押し倒す。
そして、ドレスの裾に手を忍ばせ、迷いなく、シャーロットの中心に触れた。
下着の割れ目を突かれ、シャーロットはびくりと身体を震わせる。
生地を通じて、くちくちと粘ついた音色がした。
「は……ん……」
敏感な柔肉を刺激されると、腹の奥からとめどなく愛液があふれ出す。
とめたいのにとめられない。シャーロットは泣きたい気持ちを必死に押し殺した。
ジョナサンがスカートから手を抜いた。
指先には、ねっとりとした液体がまとわりついている。
その正体がなんなのか、理解できないほど、シャーロットは幼くはない。
「……気持ちよかったようですね」
「――っ」
顔をそらし沈黙を貫いても、頬を薔薇色に染め、蕩けた雰囲気をまとっていれば、嘘を見抜く耳などなくとも気持ちは筒抜けだ。
「殿下は本当に可愛らしい」
ジョナサンはスカートの裾をめくりあげた。
下着の腰紐を解かれる。
顕になったシャーロットの膣口に、ジョナサンは息を吹きかけ、ぺろりと舐めあげた。
「なっ!」
「……甘い」
ジョナサンは、ふっくらとした丘から、神聖な入り口を守る襞にかけて、ゆっくり舌を這わせていく。
「ふ……ん、ん……」
「どこもかしこも可憐ですね」
シャーロットを賛美するも、ジョナサンは遠慮なく舌先で、狭い肉筒をこじ開けてくる。
「ひ、ん……あ、ふ……」
体感したことのない刺激が、脳天を貫く。
縦横無尽に蠢く肉厚な舌が、奥へ奥へと入り込み、シャーロットから抵抗する気力を奪っていった。
甘い毒を注がれたのかと疑いたくなるほど、下半身が沼に沈み込んでいるように重い。
――なによ、これ。閨事はもっと甘くて素敵な営みなのではなくって?
駆け引きめいた睦言。
相手を思いやるふれあい。
教師から学んだ神々しい交わりは、夢物語に過ぎなかったのだ。
今、シャーロットが体験しているのは、獣じみた行為である。
ジョナサンはシャーロットの戸惑いを無視し、柔らかな肢体を貪り続けた。
なし崩しに抱かれるなんて嫌なのに、胎内はジョナサンを受け入れる準備に余念がない。
身体を震わせるたび、ジョナサンがシャーロットをなだめるように内ももを撫で上げた。
「そろそろ、よろしいでしょうか」
ジョナサンは、シャーロットの蜜で濡れそぼった唇を笑みの形にした。
表情はとても柔らかいのに、目だけが獲物を前にした獣のように鋭い。
シャーロットはまるで自分が喰われるのを待つ野うさぎにでもなったような気がした。
理性では逃げなければと思う。しかし紅い瞳の魔力に縫い止められて、身動きが取れない。
ジョナサンは下衣をくつろげた。
腹につきそうなほど反り返った赤黒い男根の竿には、血管が浮き出ている。
凶悪な武器と化した先端からは、とろりと雫が滴っていた。
現れた雄の印に、シャーロットは目尻が裂けんばかりに目を見開く。
書物でみた大きさの比ではない。
シャーロットは喉を鳴らす。
もしかして、彼はアレをシャーロットの中に収めようとしているのか。
想像するだけで、身体が小刻みに震える。
「殿下、怖がらないでください」
「――っ、怖がってなんか……」
「では、喜んで俺を受け入れてくれるのですか」
「そういう意味じゃ……待ちなさい」
「殿下が欲しがってくださっているのに、待てません」
ジョナサンはシャーロットの頬をなでながら、猛りきった雄槍をちゃっかりぬかるみに押し当て、ゆっくりと腰を前に出した。
ずぶずぶと熱い杭がシャーロットに埋まっていく。
ありえない圧迫感に、目の前に火花が散った。
「ん! ……あ……う……」
「これは……想像以上だ」
ジョナサンは掠れた声で呟いた。
固まるシャーロットに、ジョナサンはにこりと微笑んだ。
シャーロットの心臓がトクンと跳ねる。
「殿下のなか、とても気持ちいいですよ」
額に汗を浮かべ、ジョナサンは腰を振った。
ゆっくりとした抽送にあわせてシャーロットの脚が揺れる。
「――王女の身体を蹂躙しておいて、よくも、そんな、軽口を叩けるものね」
「蹂躙、ですか」
「私の意思を無視して、いるじゃない」
「……本当にお嫌であれば、悲鳴を上げるなり、なんなりできるはずでは?」
「――っ」
シャーロットは愕然とした。
腕力で勝てないとはいえ、本気で抵抗すればジョナサンはシャーロットを奪おうとはしなかったはずだ。
これでは嫌だといって男を興奮させる我が儘な女ではないか。
――いいえ、違うわ。私が貴方を拒んでいるのは、ちゃんと手順を踏んで私を求めてくれなかったからなのよ。
嘘を見抜く耳など使わずに、私と向き合って。
素直に想いを告げればいい。
そうは思う反面、なぜ己が下手に出て、すべてをさらけ出さなくてはいけないのだと意地になってしまう。
「……殿下が何もおっしゃっていただかなくても、問題はありません。心置きなく俺に身を任せてください」
「あ、あ、ふ……ん」
蜜筒を行ったり来たりする怒張の動きが速くなる。
ジョナサンはシャーロットの胎のなかから蜜を掻き出しては、押しこむを繰り返した。
卑猥な水音が、まぐわいの激しさに合わせて大きくなる。
「ひっ……あん、あう」
顎をそらし、なんとか息をする。吐息の狭間に甘い嬌声が飛び出し、シャーロットはいたたまれなくなった。
「殿下、愛しています」
「あう、う、ひう……」
ジョナサンはシャーロットに覆い被さり、耳元で囁いた。
肉槍は隘路を容赦なくこじ開けてく。獰猛な腰使いに、ベッドがギシギシと悲鳴を上げた。
衣擦れの音に、にゅちゃにゅちゃと耳を覆いたくなるみだらな水音が重なる。
すぐそばにあるジョナサンからは、甘いような苦いような不思議な香りがした。
「あん、あう、あん……」
肉襞が柔軟にたわみ、無遠慮に侵入した雄を締め上げた。
ひときわ大きくジョナサンがシャーロットを串刺しにする。ばちゅんっ! と派手な音とともに、下腹部が一分の隙もなく密着した。
ジョナサンが動きを止めた。悩ましげに眉をひそめ、身体をぶるりと震わせる。
「――っ」
「あ……んぅ……」
ドクンドクンと、己のものではない鼓動が、胎のなかで脈打っていた。
それだけではない。内側から溢れるぬるい愛液に混じって、熱い飛沫が広がっている。
――まさか最後まで営みを終えたの?
恋人でもない者の劣情を迎え入れてしまった。
ジョナサンはシャーロットの心をくみ取って、最後まではしない。
なんの根拠もなく、そう思いこんでいた。
けれど、あっけなく蜜壺に、精を吐き出している。
シャーロットは呆然とした。
一方、ジョナサンはシャーロットを見下ろし、にこりと微笑む。
途端に自分も目の前の男も許せなくなった。
バチンッ!
シャーロットはジョナサンの頬を平手で打った。
紅い瞳がきょとりと丸くなる。
「殿下……? まさか本当に俺のことを厭われていたのですか……?」
自分を受け入れてくれた相手になぜ殴られたのか。
もしや己の耳が誤った情報を読み取ったのではないか。
人の心は読めずとも、シャーロットにはジョナサンの戸惑いがわかるような気がした。
「流された私にも非があります。……けれど、なぜ私が偽りを告げたのか、少しは考えなさい」
情事のあとにしては重苦しい沈黙が、二人の間に漂う――かと思いきや、「殿下が俺のことを嫌いだと偽られた理由ですか……お恥ずかしいからですよね」と、ジョナサンは軽い口調とともにシャーロットを引き寄せた。
あれよあれよというまに、ジョナサンはシャーロットを膝の上に乗せ、銀糸のように輝く髪を撫でる。
まるで駄々をこねる幼子をあやすような仕草だ。
――私、あなたをぶったのよ……? もしかして私が本気で怒っていないと思っているの?
シャーロットは眉をひそめ、ジョナサンを仰ぎ見る。
ジョナサンは「殿下、なかなかよい腕をお持ちですね」と赤くなった己の頬を掻いた。
「……どうして笑っていられるの?」
「え?」
「私、怒っているのよ」
「……そうですか」
ジョナサンが目を伏せた。
上下する胸元を、呼吸を見られている気がして、シャーロットは、はだけた布地を掻き集める。
ジョナサンは顔をあげ、「嘘ですね」と微笑んだ。
「――っ、もう、離れて」
シャーロットの身体を拭き清めようとするジョナサンを押し返す。
「ですが……」
「出て行って頂戴」
シャーロットが睨むと、ジョナサンは真剣な面持ちで身支度を調える。
「……侍女を呼んでおきます」
ジョナサンに背を向け、シャーロットはシーツを頭から被った。
そのうち、扉の開閉音がして、部屋に沈黙が落ちる。
シャーロットはベッドの中で膝を抱えた。
下腹部がズキズキと痛む。
ジョナサンは、嘘は見抜けても、本心を読めるわけではないらしい。
好きなのに拒絶する理由、それは彼と対等に向き合いたいからだ。
――だって彼は、はじめて私の本音を見破った殿方だったのよ。
はじめて出会った夜会で、ジョナサンはシャーロットの傲慢さを見抜いた。
その後、シャーロットの気性を分かっていながら、会いに来てくれた。
彼になら本心を見せられると思った。
それなのに、生涯を共にしようと覚悟を決めた矢先に、ジョナサンは暴走した。
シャーロットが彼を好いていることが分かっていながら、なぜ王宮から攫うなどという安易な行動を取ったのか。
シャーロットはジョナサンが何を考えているのか、理解したいのだ。
――面倒臭い性格だこと。自分が嫌になってしまうわ。
喉の奥が痛い。
シャーロットはぐっと唇を噛みしる。手首に輝く銀色の腕輪を握りしめながら、嗚咽を噛み殺した。
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