天蕾神記

巻末説明

神民

天照神民あまてらすしんみん

天照を主神とし、天照の加護を受けて生きる神民。

日の陽光を存分に受け、橙色の肌を有する。
朗らかな性格で、陽気活発な性質である。

自由の加護の元で欲に溺れる傾向があり、それが仇となり神都の地獄形成に繋がる。

天照が隠れている現在、多くの天照神民達は飢餓、争いが絶えず、困窮の憂き目に際している。


月詠神民つくよみしんみん

月詠を主神とし、月詠の加護を受けて生きる神民。

満月の灯火を吸い込み、青白き肌を有する。
穏やかな性格で、変化を嫌い、安寧を望む性質である。

天照御隠れ・禍津陽襲来を事前に予見しており、数年前から日照聖都乃至、天照御所における全ての國への貿易を中断している。


海神神民わだつみしんみん

海神を主神とし、海神の加護を受けて生きる神民。

海に包まれ潮風に吹かれ、しめやかに白き肌を有する。
思慮深く、誇り高き性質である。

数百年前より、二つの大陸との交易は遮断されており、その内情を知るものは少ない。

現在、天照御所にて「遣陽神官」を名乗る海神の神官が諸國で実権を握っているが…。


化外の民・狂い民

天照御所において、細々とその営みを暮らす者達。

太古の昔、天蕾に災厄を齎す狂い神に仕えた神民の末裔とされ、彼らの多くは差別に包まれて過ごす。

天照の陽光を受けながらも、土のような浅黒き肌を有する。

思慮深く、膂力に剛く、弁に長ける者が多いが、長年の主神の喪失により、不条理な差別を甘んじて受ける者が多い。