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竜と黒炎の姫君編(魔法少女の新事実)
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しおりを挟む3日後
鉄次は学校に行けるようになった。医師からは『左腕をあまり動かさないでね』と言われていた。学校は普通だった。授業も普通だった。クラスの皆は、鉄次の回復を喜んだ。
5時間目
その日は午後から温度が、下がる予報だった。温度計を見ると、15度を指していた。なのに先生は冷房をガンガンにしていた。
(寒いなー)
鉄次がそんな事を考えていた時、隣の席の京子が倒れたのだ。
「ッ!京子!大丈夫か!」
「く、く、るし、い、、」
京子の身体は赤くなっていた。
「蕁麻疹か!クソ!」
(原因はなんだ?!今まで何もなかった、、、なんなんだ!、、、もしかして、、、)
「京子、もう少し待てよ。誰か救急車呼べ!」
鉄次はクラスの皆に言った。
「もう呼んでる!」
「毛布とホッカイロを持ってこい!」
「わかったわ!」
遥はそう言い、保健室に向かった。
病院・鉄次
「う、うん?」
「気がついたか?」
京子が目を覚した。
「ここは?」
「病院だ。お前、アナフィラキシーで倒れたんだよ。学校で」
「そうなのね、、、」
すると、ついて来た遥が聞いてきた。
「京子は何のアレルギー?」
「寒冷アレルギーだよ。冷たい物に触る、寒い場所に居る、冷たい風にあたる事で発症する。発症した場合は身体を温める。OK?」
遥、早苗、嘉代子は頷いた。
「京子、寒冷アレルギーなのに、どうして薄着で来てたんだ?」
鉄次は京子に聞いた。
「知らなかったのよ。私がアレルギーなんて、、、」
「はい?知らなかった?」
京子は更に説明した。
「そう。小さい頃は普通に過ごせてたのよ」
「、、、何だそれ、、、」
その時、遥と早苗、そして嘉代子は帰ろうとしていた。
「そこの3人、待て」
鉄次は3人に聞いた。
「話がある。やっぱり遥、隠し事してるな?」
「え?ないって」
遥は嘘をついた。
「この前、3人で体育館倉庫に集まって、話をしていたのは知ってるんだよ?こっちは。何を話してたんだ?アンインストールが何かって言ってたよなぁ?」
鉄次は3人に言った。
「何も話してないって!」
嘉代子が言うと、
「シラを切るつもりか?何も話す気じゃ無かったら普通、呼ばないだろ。確か、紀美子が死んだ理由が、あのゲームのアンインストールだって話してたんだろ?」
「なんで知ってるのよ!?」
早苗がキレた。
「最初っから知ってるって言ったろうが。俺の探偵力舐めんな」
「いいわよ、全て話す」
嘉代子は観念したのか、椅子に座り、話し始めた。
「、、、なるほど。嘉代子はゲームで失踪した人を助けてたってわけか。オマケに4人共魔法少女とはねー」
「ごめんなさい、隠してて」
遥は鉄次に言った。
「いいよ、、、」
その時、京子が口を開いた。
「実はさ、私、、、実験体なのよね、、、魔法少女の」
「何?」
鉄次らは京子の話に耳を傾けた。
「1年前ね、このゲームの開発チームのリーダーさんに会ったの。それで、そのリーダーさんがね、私にキャラデザのモデルになってって言われちゃって、、、」
「うん」
「やったら凄くて!まぁコレでよかったのよ、私が帰ろうとした時、開発チームの1人が私を拐って、ゲームの実験体になれって言ってきて、、、」
「最悪じゃねーか」
「オマケにもう1人居たんだ」
「誰だ?」
鉄次が聞いた。
「確か、、、大咲舞って言ってた様な、、、大咲って遥ちゃんの苗字じゃない?」
「そうよ。妹が、、、そんな」
遥は言った。鉄次は遥の背中を摩った。
「それで実験はね、私が成功して、舞ちゃんが失敗してね。それで舞ちゃん、魔法少女のせいで癌患って、、、そして私は魔法少女の力を持って四境に戻ったのよ」
「、、、最悪だ!クソ!」
鉄次は言った。
「何よ、その開発チームの1人」
嘉代子は立ち上がった。
「待てよ、、、舞って魔法少女になったから癌になったんだろ?」
鉄次は京子に聞いた。
「そうね、、、ッ!」
京子は何かに気付いた。
「京子のアナフィラキシーは、もしかしたら魔法少女の呪いかもな」
「ちょっと待って!そしたら私達も、、、」
早苗が強く言った。
「病気になりかねないって事だ」
「死にたくないよ、、、」
早苗は怯えた。
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