全ては、皆んなの為に、、、そして、彼女を好きになる

竜と黒炎の姫君編(魔法少女の恋愛)

29 ※

遥が失踪して1週間が経った。俺は、早苗と帰っていた。
「、、、遥、やっぱり帰ってこないね」
「、、、だな」
俺は、それしか言えなかった。
「鉄次は、どう思う？」
「何が？」
「遥の事、どう思うのよ？」
俺は躊躇いながら言った。
「、、、」
「言わないのね」
「、、、」
「好きなんでしょ？」
俺は、早苗の発言に嫌味を感じた。
「嫌味か？」
「、、、ごめんね。変な事聞いて。私、帰るね」
「じゃあな」
俺はそう言い、アパートの階段を上がり、家の鍵を開けようとした。が、俺は躊躇い、後ろを向き、
「居るのはわかってるよ。遥」
と言った。
「なんで、わかったのよ」
そこには赤い羽を生やした、赤髪の遥が居た。
「勘、かな？」
嘘をついた。本当は熱蒸気で分かった。
「都合が良すぎるわよ、、、私、バカだわ」
「何？」
俺は遥に近づいた。
「舞が死んで、世界壊そうなんて考えた私、バカだわ。どうかしてる。ダメな子なのよ、私は！」
遥がそう叫んだ。俺はそんな遥をギュッと抱きしめた。
「バカじゃねーよ、お前は。俺だって、多分そう言ってた。あんな状況だったら。自暴自棄になって俺、町壊してたかもしんねー。けどお前は、、、治ったじゃねーか。元の遥に、、、すげーよお前は、、、ダメじゃ、ないんだよ。俺はお前を信じてる。だから、、、」
俺は訳の分からない事を遥に言っていたが、
「やめて、、、もう、いいよ」
と、遥が言った。
「疲れてるんでしょ。ごめんね。もう、」
遥はそう言い、羽で俺を覆った。遥の羽は、暖かくて、気持ち良かった。
「守る。私は、あなたを守る。辛い思いをさせたくない。鉄次、」
「は、遥、、、」
俺は遥にキスをした。何故、キスをしているのだろう。
「鉄次、、、ごめん」
「謝んなくていいよ。俺が、バカだ、、、」
俺はそう言い、遥を家に入れた。

「遥、、、」
「鉄次、、、」
俺は遥と一緒に、ベッドに入った。
「好きよ、、、鉄次」
遥はそう言い、俺にキスをした。
遥は羽で、再び俺を覆った。
「俺もだ、遥、、、」
遥が、美しく見えた。