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第4章 聖女の近侍、ラネル
27,早起き
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「失礼します。クラリス様、お話がございます。」
「はーい。何ー?」
他人がいなければただの女の子であるクラリス。
「タツシ様からのマッサージ、隔週にさせていただきました。」
コトン。
クラリスの持っていたペンが紙の上に落ちる。
「え? え?? え???? あら? 隔日と聞き間違えたかしら?」
冗談を言いつつも顔が青ざめているクラリス。
「いえ、隔週です。14日おきに一回です。」
「いやよ! なんでそんなっ……」
「先ほど、クラリス様はタツシ様の手を握られたでしょう?」
「うっいやっ……あれはその……寝惚けて……」
「とは言ってもさすがに赤の他人である男性の手を自分の頬にくっつけるなどという行為、とても聖女に許されるものではありませんよね??」
「それは……」
目に見えてしょげているクラリス。
「あなたもいい大人なんだからもう少ししっかりしてください。そういうわけで、しばらくの間タツシ様のマッサージは半分に減らすことにしました。
それでですね、もしこれからの二週間、朝の寝起きが改善するようであればまた毎週に戻します。」
「う~~~~~。そんな……それは無理……」
「ではこれからずっと隔週で……」
「それも嫌あああ!」
クラリスは泣き目になりながら頭を抱えて悩む。
ラネルはちょうどよかったと思いそのまま部屋を出た。本人は自分の粗相を避けるためというのが第一目的でマッサージの回数を減らしたという自覚はない。
あくまでクラリスのため、と思い込んでいる。
しかしいづれにせよとばっちりを食らったクラリスは可愛そうだと言えよう。
翌朝。
「あら? クラリス様、もう起きているじゃないですか。」
「タツシ様のマッサージを毎週受けるためですっ!!!」
クラリスはなんと自力でラネルに起こされる前に起きたのだ。
ラネルは感心している。
(すごい! タツシ様のマッサージって偉大なのね。これならほかの悪い習慣も全部直るかも……?)
ラネルの悪だくみにクラリスは気づかない。
だが、実はクラリスも真面目に朝早く起きたわけではない。
毎日四時間寝ていた睡眠をゼロ時間に変えただけなのだ。
そもそも寝なければ起きなくていい! というなんとも単純な発想だ。
そしてその代償として体は疲れるが、それの回復にクラリスは自分のお小遣いを充てた。
ポーションに手を出したのだ。
国内で最高の回復能力をもつ聖女が自分のために希少なポーションを使っているなどとバレたら大変だが、どうしても自分の魔力を使って回復するわけにはいかない。
なんとか眠気に耐えながら一日をすごした。
そしてその日はついに自分の勉強時間を削って長い睡眠時間をとった。
7時間寝れば嫌でも自然に目が覚める。
そしてさらに次の日は徹夜し、その次の日は8時間寝て、また徹夜し、9時間寝て……
徐々に生活リズムが崩れていくクラリスだったが、ラネルはそのことに気が付かなかった。
というのも、ラネルはラネルでハマってしまったことがあったのだ。
クラリスが初めて徹夜した夜。ラネルの自室にて。
「あ…っ……………っあっ…っんっん」
前回マッサージを受けてから毎晩するようになったオナニー。
しかもラネルはそれに適した道・具・を見つけてしまった。
ラネルはそれを手に掴むと膣内に押し込んでいく。
ぬるり、ぬるり。
それは通称、スライムジェルと呼ばれるものだった。
「はーい。何ー?」
他人がいなければただの女の子であるクラリス。
「タツシ様からのマッサージ、隔週にさせていただきました。」
コトン。
クラリスの持っていたペンが紙の上に落ちる。
「え? え?? え???? あら? 隔日と聞き間違えたかしら?」
冗談を言いつつも顔が青ざめているクラリス。
「いえ、隔週です。14日おきに一回です。」
「いやよ! なんでそんなっ……」
「先ほど、クラリス様はタツシ様の手を握られたでしょう?」
「うっいやっ……あれはその……寝惚けて……」
「とは言ってもさすがに赤の他人である男性の手を自分の頬にくっつけるなどという行為、とても聖女に許されるものではありませんよね??」
「それは……」
目に見えてしょげているクラリス。
「あなたもいい大人なんだからもう少ししっかりしてください。そういうわけで、しばらくの間タツシ様のマッサージは半分に減らすことにしました。
それでですね、もしこれからの二週間、朝の寝起きが改善するようであればまた毎週に戻します。」
「う~~~~~。そんな……それは無理……」
「ではこれからずっと隔週で……」
「それも嫌あああ!」
クラリスは泣き目になりながら頭を抱えて悩む。
ラネルはちょうどよかったと思いそのまま部屋を出た。本人は自分の粗相を避けるためというのが第一目的でマッサージの回数を減らしたという自覚はない。
あくまでクラリスのため、と思い込んでいる。
しかしいづれにせよとばっちりを食らったクラリスは可愛そうだと言えよう。
翌朝。
「あら? クラリス様、もう起きているじゃないですか。」
「タツシ様のマッサージを毎週受けるためですっ!!!」
クラリスはなんと自力でラネルに起こされる前に起きたのだ。
ラネルは感心している。
(すごい! タツシ様のマッサージって偉大なのね。これならほかの悪い習慣も全部直るかも……?)
ラネルの悪だくみにクラリスは気づかない。
だが、実はクラリスも真面目に朝早く起きたわけではない。
毎日四時間寝ていた睡眠をゼロ時間に変えただけなのだ。
そもそも寝なければ起きなくていい! というなんとも単純な発想だ。
そしてその代償として体は疲れるが、それの回復にクラリスは自分のお小遣いを充てた。
ポーションに手を出したのだ。
国内で最高の回復能力をもつ聖女が自分のために希少なポーションを使っているなどとバレたら大変だが、どうしても自分の魔力を使って回復するわけにはいかない。
なんとか眠気に耐えながら一日をすごした。
そしてその日はついに自分の勉強時間を削って長い睡眠時間をとった。
7時間寝れば嫌でも自然に目が覚める。
そしてさらに次の日は徹夜し、その次の日は8時間寝て、また徹夜し、9時間寝て……
徐々に生活リズムが崩れていくクラリスだったが、ラネルはそのことに気が付かなかった。
というのも、ラネルはラネルでハマってしまったことがあったのだ。
クラリスが初めて徹夜した夜。ラネルの自室にて。
「あ…っ……………っあっ…っんっん」
前回マッサージを受けてから毎晩するようになったオナニー。
しかもラネルはそれに適した道・具・を見つけてしまった。
ラネルはそれを手に掴むと膣内に押し込んでいく。
ぬるり、ぬるり。
それは通称、スライムジェルと呼ばれるものだった。
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