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最終章 ~それぞれの道~
27,クレナが泣く
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失恋したのはアメリアだけではない。
時は少しさかのぼり、タツシが魔王を討伐してしばらく経ったある日のこと。
町を歩いていた一人の女騎士が突然大声を出した。
「なんだってーーーー!!!!!!」
そこにあったのは、「祝 勇者さまと第一王女ご結婚」という文字。
この掲示板を見た国民はみなハッピーなムードになり、祝福の気持ちであふれているのだが彼女は違った。
「そんな……嘘……だろ……」
突然大声を出したクレナの周囲にいた人は何事かと彼女のほうを見るが、しかし彼女が肩につけている紋章に恐れてだれも彼女に声はかけない。
少しでも勇者に近づけるように、ものすごい勢いで特訓をしていったクレナ。強そうな男とは片っ端からセックスしていった。
しかし、勇者の相手が第一王女となればもはやどうしようもない。
人前では絶対に泣かないクレナ。
彼女は自分の家に入ってすぐさま号泣しだした。
しかしメンタルの強いクレナ。
心に開いた穴を埋めるためにすぐさま筋トレ(兼オナニー)を始めた。
今も変わらず勇者からもらった細剣の柄をディルド替わりにしてオナニーをするクレナ。
「ああ♡ 勇者さま! だめですそんなっ! あなたには大切な奥さんが……あっ♡」
妄想と相まってものの数分でイった。
クレナはある意味とても強い女だった。
騎士団に飽き、野良のハンターとして大活躍しているクレナ。
野宿、またはダンジョン内で夜を過ごす時に同じグループの中で一番強そうなやつとヤっているクレナだが、そのたびにある男との行為を思い出してしまう。
(くっそ~~、あいつもどうしてヤってくれなくなったんだ……)
屈強で、そこそこイケメンな男に抱かれながらスライム・リフレの店長のことを考えるクレナ。
大して強そうな見た目をしていないくせにやたら強くて勝てない相手。
イキたくないのについイかされてしまうその技量。
ほかの男にはない彼の魅惑だった。
いまだに店に行けばキモチいいマッサージでイカせてはもらえるものの、ヤってはくれない。
(まさか、あいつにも彼女とかできたのだろうか……)
そう思うと少しムカっとする。
「はぁ……はぁ……最高だぜ、クレナ。」
「そうか……なかなかよかったぞ、お前も。」
やりきれない虚しさを抱えつつも相手に定型的な感謝を伝えるクレナ。
そのまま相手と抱き合って寝るが、しかしなかなか眠りにはつけない。
こっそりベッドを抜け出したクレナは身を清め、服を着てそのまま薄暗いダンジョンで特訓を始めた。
もう、彼女より強い男はそんなに多くない。
さらに強くなるために必要なのは、己の努力に他ならない。
さらなる高みを見据えて努力するクレナの孤独な瞳は、以前より一層力が籠っていた。
時は少しさかのぼり、タツシが魔王を討伐してしばらく経ったある日のこと。
町を歩いていた一人の女騎士が突然大声を出した。
「なんだってーーーー!!!!!!」
そこにあったのは、「祝 勇者さまと第一王女ご結婚」という文字。
この掲示板を見た国民はみなハッピーなムードになり、祝福の気持ちであふれているのだが彼女は違った。
「そんな……嘘……だろ……」
突然大声を出したクレナの周囲にいた人は何事かと彼女のほうを見るが、しかし彼女が肩につけている紋章に恐れてだれも彼女に声はかけない。
少しでも勇者に近づけるように、ものすごい勢いで特訓をしていったクレナ。強そうな男とは片っ端からセックスしていった。
しかし、勇者の相手が第一王女となればもはやどうしようもない。
人前では絶対に泣かないクレナ。
彼女は自分の家に入ってすぐさま号泣しだした。
しかしメンタルの強いクレナ。
心に開いた穴を埋めるためにすぐさま筋トレ(兼オナニー)を始めた。
今も変わらず勇者からもらった細剣の柄をディルド替わりにしてオナニーをするクレナ。
「ああ♡ 勇者さま! だめですそんなっ! あなたには大切な奥さんが……あっ♡」
妄想と相まってものの数分でイった。
クレナはある意味とても強い女だった。
騎士団に飽き、野良のハンターとして大活躍しているクレナ。
野宿、またはダンジョン内で夜を過ごす時に同じグループの中で一番強そうなやつとヤっているクレナだが、そのたびにある男との行為を思い出してしまう。
(くっそ~~、あいつもどうしてヤってくれなくなったんだ……)
屈強で、そこそこイケメンな男に抱かれながらスライム・リフレの店長のことを考えるクレナ。
大して強そうな見た目をしていないくせにやたら強くて勝てない相手。
イキたくないのについイかされてしまうその技量。
ほかの男にはない彼の魅惑だった。
いまだに店に行けばキモチいいマッサージでイカせてはもらえるものの、ヤってはくれない。
(まさか、あいつにも彼女とかできたのだろうか……)
そう思うと少しムカっとする。
「はぁ……はぁ……最高だぜ、クレナ。」
「そうか……なかなかよかったぞ、お前も。」
やりきれない虚しさを抱えつつも相手に定型的な感謝を伝えるクレナ。
そのまま相手と抱き合って寝るが、しかしなかなか眠りにはつけない。
こっそりベッドを抜け出したクレナは身を清め、服を着てそのまま薄暗いダンジョンで特訓を始めた。
もう、彼女より強い男はそんなに多くない。
さらに強くなるために必要なのは、己の努力に他ならない。
さらなる高みを見据えて努力するクレナの孤独な瞳は、以前より一層力が籠っていた。
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