【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話

白木 白亜

文字の大きさ
242 / 243
最終章 ~それぞれの道~

30,出会い

しおりを挟む
 ギルド内がざわついた。

「おいおい、ウソだろ、Aが一番簡単だと思ってんじゃねえのか??」

 完全に見下したような発言がどこからともなく飛び交う。

 ラネルはそれを完全に無視して案内されるままに試験会場に向かった。


 筆記試験に関しては全く問題がなかった。

 第一王女に近侍として使えるくらいだ。彼女がこれまで身に着けた教養の範囲であっさり合格できてしまった。

 そして試験官との模擬試合。

 低ランクの模擬試合はほかの人の観戦は許されていないのだが、Aランクはそれが許されている。



 突然Aランクを受けに来た美少女。

 まだラネルがギルドに来てから数時間しかたっていないが、その噂は広まっていた。


 世間に一切顔を見せない第一王女クラリスの近侍であるラネルもまた世間には顔を明らかにしていない。

 つまり、彼女の素性を知るものはほとんどいないのだ。

 ちなみにラネルは一応今後のことを考えて軽い変装はしている。



「それでは、試験を開始します!!!」

 地下にある試験場でパンッという激しい炸裂音が鳴り響く。

 直後、剣と盾を持った試験官がラネルに向かって襲い掛かってくる。

 この試験場では特殊な魔法陣により人体に重大な損傷を与えるような攻撃があった瞬間に両者とも強いマヒ状態になり、同時に回復魔法がかかるようになっている。

 この魔法が発動したら決着だ。つまり、相手に重大な攻撃を加えればいい。

 ラネルは魔法を唱えた。

 黒ずんだ紫色の霧が地面に沿うように猛烈な速さで試験官へと進んでいく。


「むっ!?!?」

 試験官はかわすことができずにその霧を浴びるが、しかし何も起こらなかった。


 観客も何が起きたか全くわかっていない。

 そしてラネルは何も起きていない試験官から逃げ続けるように走り回った。

「おいおい、お嬢ちゃーん、ここは追いかけっこする場所じゃないですよ~~」

 おっさん騎士が野次を飛ばす。


 まだ学生であってもおかしくない年齢の女子が、ただ試験官から逃げ回るだけ。

 そんな戦闘に見飽きた数人の女魔法師と女騎士が試験会場から出て行った。

「なによあれ、なんにも面白くないじゃない。」


 一方、よくわからないがかわいい女の子が走っているからといって男は誰も会場から出ていかない。


 15分が経過した頃。

 一応ルール上30分が経たないと試験は終了にならないため仕方なく試験官は場内でラネルを追い続けた。しかし彼女の足は速く、かりに追いつけそうになっても足止めの闇魔法を使うため追いつけなかった。


 試験官が「早く家に帰ってシコりてぇ」と思った瞬間だった。


 急に体が重くなり、そのまま全身が痙攣し始めた。

「ぐっ……!?」

 ラネルの足がとまり、試験官のほうをみた。彼女の口角は上がっているものの、目は真っ黒のまま。



「……試験は合格です。お疲れさまでした。」

 ラネルが使ったのはただの状態悪化魔法だった。闇属性の上級魔法で、効果を発揮するまでにかなり長い時間を要するもののその時間を過ぎれば急速に体力を削っていくというもの。


 ラネルは護衛として働いていたため攻撃魔法が得意ではないし、攻撃手法を人に見せるわけにはいかない。それでこのような方法で試験を突破することにしたのだ。


 よくわからないが、とりあえずすごい、そう思った多くの野郎が会場から出てきたラネルに声をかける。

 空港から出てきた著名人のように一斉に話しかけられるクレナ。

 面倒くさいと思いながら無視して突き進んでいき、なんとか出口につこうとしたとき、ある一人に声を掛けられた。

「一緒に来てくれないか」

 ほかの男連中と言っている内容は全く同じだ。

 だが、彼らとは明らかに違う点があった。


「ええ。行きます。よろしくお願いします‼」

 あきらかに、周りの人たちより一段も二段も強そうだった。女性なのに。

 ラネルは綺麗な細剣を持つその女性についていった。
しおりを挟む
感想 80

あなたにおすすめの小説

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...