獅子騎士と小さな許嫁

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獅子騎士の恋編(2)

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 《クランは自室で夜を迎えた。》

 肩が露出し、鎖骨が見えるくらいの大きく空いた首もと、すそにフリルのある白いネグリジェは膝丈よりも長いくらい。

 天秤付きベッドには白い兎と白い熊が枕元に鎮座しクランはベッドに座り乳白色の髪をおろし…顔の前に手を合わせ祈っていた。

 気持ちを研ぎ澄まし目を閉じれば…ラパスのブレスレットを伝い戦闘をする屈強な男たちの姿が脳裏をよぎる。

 記憶にあるラパスの筋肉質な太い腕は剣の柄を持ち敵を切りつけ鮮血がとぶ。クランは脳裏に浮かぶ光景にビクリと身を縮め…残酷な光景を耐えた。

 (今日…ずっと闘ってらしたのかしら…辺りにいる兵士たちにも疲労の色が見える…これが国を守る男性の姿なのね…)

 脳裏に写るのは戦いの終焉と…ラパスの柄を持つ腕が柄を下へとおろし剣を鞘へと納めるところであった。

 クランは地面をう人影をみ、意識をそこへ集中させ…魔力を込めた。

『ダメです!』


《時は少し戻り、日の真上に上がる頃…ラパスがいる場所。》

 ラパスは日中…策戦に従い罠をはり、ディスナ帝国からの侵入者を誘き寄せ…仕掛けた。

 そこからはナクシス国とディスナ帝国との戦いが始まった。

 ナクシス国の力自慢の精鋭達が立ち向かう姿は他の国の兵よりも大柄で屈強な男が多く迫力があり…ディスナ帝国からの侵入者を恐れさせた。

 ラパスは戦いながら各騎士団の長のサポートをするように…兵たちの指揮を執り、走り回った。

 獅子騎士は無敵と恐れられ…時には敵の群れに入り剣をふるい陣を崩していった。

 日も暮れだし、仲間達が敵を次々に拘束して行き…敵の主犯と対峙したラパスは疲れを知らない動きをし剣をふり…捕らえたのだった。

 ナクシス国の兵、騎士は後片付けを始め…暗くなり始めた周辺にまだ怪しい事はないかラパスは偵察に周辺を散策し…床に付していた数名がたちあがった。

「「お命ちょうだいする!」」

 一斉に立ちあがりラパスを囲む敵が剣を持ち飛びかかり…ラパスの身に付けたブレスレットが白い光を放った。

『ダメです!』

 ラパスは一瞬何が起きたか解らなかった。ただ…クランの声が聞こえ…光が消えた場所に…ラパスに襲いかかった敵がいたのだが…ラパスを囲む白いふわふわした盾に剣と腕が飲み込まれ身動きができない状態となっていたのだった。

「わー!助けてくれー!」

「なんだこのモフモフ!」

「ひーん!うごけーん!」

 ラパスは声高く…大笑いした。

(クラン王女、あなたはには敵わないな!あなたは凄いお人だ!愛しいクラン…。)

 …彼らは盾が消えた次の瞬間にはナクシス国の兵たちに捕らえられていたのだった。


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