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しおりを挟むカイトの怪我が治る頃…二人は正式に婚約の儀式をここ、テイマス国の宮殿の儀式の間にて執り行われた。
ミア王女は聖獣の祝福に包まれ、辺りは白い小鳥の精霊達が羽ばたいた。
「なんと…キラ国の至宝…」
「美しい。」
その光景を目にする者たちは息を呑み、心奪われていた。
狂暴騎士と噂のカイトは今、婚約者に迎えた彼女が注目されていることで新たな敵が現れないかと不安がよぎり…思わずミアに見惚れる者達を睨むのだった。
数日後、ミアを執拗に狙っていた…あの王子の危険が去った事もあり…結婚までの準備期間に入る為、ミアはキラ国へ一度帰ることになった。
国民に、キラ国の至宝と呼ばれ、愛されているミアの帰還に、国民は喜び、歓喜した。その歓迎ムードは、ミアをこの国に引き留めようとするものにも思われ…狂暴騎士と名高いカイトの婚約はあまり喜ばれてはいないようだった。
結婚したらキラ国から去ってしまうかもしれない。ミアを救った英雄が相手でも、喜べない国民は多くいた。
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