親愛なるあなたに、悪意を込めて!

「悪いが、僕は君のことを愛していないんだ」

結婚式の夜、私の夫となった人。アスタリア帝国第一皇子ルイス・ド・アスタリアはそう告げた。

ルイスは皇后の直々の息子ではなく側室の息子だった。
継承争いのことから皇后から命を狙われており、十日後には戦地へと送られる。
生きて帰ってこれるかどうかも分からない。そんな男に愛されても、迷惑な話よ。

戦地へと向かった夫を想い涙を流すわけでもなく。私は皇宮暮らしを楽しませていただいていた。

ある日、使用人の一人が戦地に居る夫に手紙を出せと言ってきた。
彼に手紙を送ったところで、私を愛していない夫はきっとこの手紙を読むことは無いだろう。
そう思い、普段の不満を詰め込んだ手紙。悪意を込めて、書きだしてみた。

それがまさか、彼から手紙が返ってくるなんて⋯。
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