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+ 第 3 章 + 捕獲
no.14
しおりを挟む《夜が深まる頃》
ハルカスの屋敷は雇われた魔法使いにより施された結界が解かれ、広間の中央には黒いマントの魔法使い達が縛られていた。
「ハルカス・カイザもう逃げられないですよ!」
結界が破れたことに気がついたハルカスは窓から逃げようとすると、ハルカスと対峙するミヤは窓の外に植えられた木々に意識を集中させた。
木々はミシミシと音を立て伸びた枝が窓を塞ぎ、ハルカスは、舌打ちをして腰に下げた剣を抜いた。
「お前だけで我慢してやろう。」
「リーダー!!」
「ハルカス・カイザ!人身売買の容疑で逮捕する!」
この時、屋敷に国の軍がおしかけた。軍の案内には、今回の潜入の責任者役の現在縛られているハルカスの手下と、軍の潜入者の助手役の青年。彼らが広間へ辿り着くと…囚われた犯人の手下と思われる魔法使い達が潜入中の自警団の子供達に包囲され監視状態だったのだが、少し離れた場所にはこの地の領主ハルカスと自警団のリーダーのミヤが対峙している所だった。
自警団の子供達がミヤの危険を察知し叫ぶ中、ハルカスの抜いた剣は黒い煙を放出し、ミヤはその煙を吸って力の抜ける感覚に襲われ床に倒れた。ハルカスはミヤを抱え窓を塞ぐ木々の枝を切り落とし、伸びた枝を伝い地上へと脱出した。
薄れゆく意識の中、ミヤはブローチに手をかけ、脳裏に浮かぶ人物…アクトスの名を呼んだ。
「アクトス…さ…ん。」
次の瞬間ブローチは白く発光。落ちてゆくミヤをキャッチし、アクトスは軽やかに地面へと着地した。
アクトスが着地してすぐ鈍い音をたててハルカスがコケるように地面に倒れ足がいたいと悲痛な声を上げ、屋敷に駆けつけていた兵士に包囲され、ハルカスはあっけなく捕まったのだった。
そして剣は危険物として押収された。
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